大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

トップコミットメント

トップコミットメント社長メッセージ

“笑顔”を広げ 目指す世界の実現を

ステークホルダーの皆さまにおかれましては、大和ハウスグループの経営に対してご理解とご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
2022年度は私たちにとって、「生きる歓びを分かち合える世界の実現に向けて、再生と循環の社会インフラと生活文化を創造する。」という“将来の夢”(パーパス)への第一歩を踏み出した重要な1年でした。この“将来の夢”は、従業員一人ひとりの胸にある創業者の想いを起点に、100周年を迎える2055年に向けて私たちがこれから向かうべき方向を示す羅針盤として策定されたものです。策定にあたっては、学生などの若い世代やステークホルダーの想いも聞きながら、時代に合わせて変えていくべきもの、残すべきものについても議論を重ねました。そのベースにあるのが、ステークホルダーの皆さまに寄り添っていくという私たちの想いです。“将来の夢”を実現するために、今後もあらゆる課題への挑戦を続けていきます。

代表取締役社長 CEO

芳井 敬一

お客さまの笑顔が夢の実現への第一歩

当社グループは毎年およそ3,000万人のお客さまと出会います。そのお客さま一人ひとりに寄り添い、笑顔にすることが、“将来の夢”の実現への第一歩だと考えます。それには、従業員一人ひとりが、相手の立場に立ち自分ごととして考え笑顔になれると思うことを、当たり前に実行できるようになる必要があります。一昨年来、定期的に全国の事業所をまわり、「Q&A会」という従業員と質疑応答形式の対話を続けています。そのなかで特に印象に残っているのは、「私たちは3,000万人のお客さまに本当に寄り添っていますか」という私からの問いに対して「自分はお客さまを寂しがらせているかもしれない」という答えが返ってきたことです。従業員一人ひとりがこのような気づきを得て、自分ごととして取り組んでいくことで“将来の夢” は現実のものになっていきます。そのために、引き続き全国の事業所を訪問し、従業員との対話を大切にしていきます。

地球のために、やれることはすべてやる

一方で、6つのマテリアリティ(重要課題)に沿った歩みも始まっています。なかでも喫緊の課題といえるのが「サーキュラーエコノミー&カーボンニュートラル」の実現です。当社は環境課題における先駆者を自負しており、電力会社などではなく一般事業者でありながら、太陽光発電に加えて風力発電・水力発電も行っています。

そして、今は特に未来のこどもたちの「生きる」を支える取り組みとして、カーボンニュートラルの実現に力を注いでいます。近年、気候変動が要因とされる異常気象が常態化し、その理由も明確なのです。事態は深刻で、不退転の姿勢を打ち出し、やれることはすべてやっていかないと間に合いません。そのため、当社は日本政府によるカーボンニュートラル宣言に賛同し、2050年までにカーボンニュートラルを達成すべく、2030年のマイルストーンを設定して、懸命の歩みを続けています。

建物を建てるほど、社会の脱炭素化を進めカーボンニュートラルを実現

2022年度から始まった第7次中期経営計画では、「すべての建物の脱炭素化によるカーボンニュートラルの実現」を重点テーマの一つに掲げ、新たに提供するすべての建物を、原則ZEH・ZEB率100%とし、太陽光発電設備を搭載するという目標を設定しています。2022年度は、ZEH-M対応賃貸住宅商品「TORISIA(トリシア)」を発売、分譲マンションでは2024年度以降に着工する「プレミスト」のZEH-M仕様の標準化を決めました。全事業で取り組みが着実に進んできており、環境に対する思いが徐々に従業員に浸透してきていると実感しています。また、2022年度には当社単体の国内における購入電力について、工場や施工現場を含むすべてを自社発電所由来の再生可能エネルギーとすることができました。2023年度には、グループ・海外を含めて購入電力の再生可能エネルギー100%を果たすとともに、2025年度には自社発電を含むRE100の達成を目指します。2023年1月に当社グループに入った響灘火力発電所は、今後バイオマス専焼発電所に転換予定であり、これらを含めて将来的には再生可能エネルギー発電事業を拡大し、企業グループとしてはほとんど先例のない完全な“自給自足” ができるところまで、取り組みを深化させたいと考えています。さらに、環境に貢献するための不動産投資基準の見直しにも取り組みました。今後の金利上昇を見据え、投資のハードルレートとしているIRRの基準を引き上げました。しかし、収益性だけではなくサステナビリティの観点も強化したいとの思いから、インターナルカーボンプライシングを活用した投資判断基準の緩和策も併せて導入しました。この取り組みが、環境にいい建物を世の中に創出していく大きな柱となっていくことと期待しています。これらの取り組みによって、私たちが建物を建てれば建てるほど、社会全体の脱炭素化を加速させ、カーボンニュートラルを実現します。

ZEH-M 対応賃貸住宅商品「TORISIA(トリシア)」

長所を伸ばし、あらゆる人財に活躍の場を

人財について目指すところは、あらゆる人が活躍できるチャンスや場の提供(DE&I)です。私たちは「事業を通じて人を育てる」ことを社是に掲げ、常に人財の育成を最重要課題としてきました。近年は、事業ポートフォリオの多角化にともない、採用を事業本部ごとに実施する方向へと切り替えています。これにより、まずは自分が選んだフィールドで輝いてもらうことができるようになりました。そして成長によって視野が広がり、新たな目標を見つけ、その実現のためにフィールドを変える必要があれば当社にはFA制度などもありますから、制度を利用し、新たな場所でさらに活躍してもらうこともできます。このように自律的に従業員が自己の成長を目指していくことを会社として後押ししていこうとしています。2022年度には副業を中心とした「越境体験」を提供する越境キャリア支援制度も導入しました。本人による申請型のほか、例えば技術職の従業員が建築のプロとして学生に教える体験を通じ、社内では学べないことを学べるようにするなど公募型も始動しています。さらに、週に1~2時間程度の社内副業も認めました。「やりたい」と思う気持ちが原動力ですから、志願者はみんな本業の生産性を上げて時間をつくり、意欲的に取り組んでくれています。

人財育成のうえで大切にしていることが“長所軸で見る” ということです。私は、教育とは、相手が満面の笑みになるのはどんなときかを知ることから始まるものだと思っています。笑顔は長所軸を捉えない限り生まれてきません。長所をさらに伸ばしてこそ、ほかにない強みを持った人財が育つのです。そして、そうした人財が幅広い経験をし、自身の強みを活かしてこそ、新たな事業や大和ハウスのこれからの持続的成長があります。そのため、社内外での学びの機会を増やすとともに、人財のローテーションにも力を入れ、多様な経験ができる環境を整えていきます。そして、あらゆる人財が長所を活かして、活躍できるチャンスや場をさらに拡大していきます。

事業を通じ“生きる歓びを分かち合える世界” を目指す

今後の海外事業においては、当社が得意とする建築の工業化、すなわち工場比率向上に向けたノウハウを日本国外のグループ会社に提供して、事業拡大につなげてもらうというビジネスモデルの展開を図っています。工期短縮と高品質かつ低価格につながる私たちのノウハウは、労働者不足に悩むアメリカでも、人口増加率の高い国でも、まちがいなく役立ちます。このビジネスモデルを海外に広め、成功に導くことで、当社の海外展開に対するイメージが大きく変わっていくことを期待しています。また、日本で地震などの災害が起こった際には、大和リースをはじめとした当社グループが、応急仮設住宅の設計から引渡し後の管理まで一貫して行い、災害発生時の緊急活動をスムーズに行う体制を整えています。当社は欧州にもグループ企業を擁しており、工業化建築の一つであるモジュラー建築商品の販売やレンタル事業をてがけています。欧州で仮設住宅が必要とされる事態になったとき、彼らを通じて我々のノウハウを各国の復興に役立たせることができるかもしれません。

同時に、従来からの循環型バリューチェーンの取り組みも継続して進めていきます。「創る」を起点として、CS(アフターサービス)、管理運営、リフォームと長期にわたり信頼関係を「育み」「再生する」ことで、お客さまと共に豊かな暮らしを創っていきます。その中核を担うのが、再生事業のグループブランドである「リブネス(Livness)」です。リブネス事業は、仲介・リフォーム・買取再販と定義し、戸建住宅・賃貸住宅で進めていましたが、今後は大型のビル、商業施設などでの取り組みも進め、人口減少、インフラの老朽化などの社会課題を見据えた事業として、引き続き注力していきます。

最後に今後のデジタル変革についてです。デジタル変革は変えられない時代の流れであり、当社としても業界全体の課題として徹底して取り組み、成果も社会に還元していきます。一方で、デジタル変革を進める目的を常に見失わないように気をつけなければなりません。デジタル活用によって、人と人との心のつながりが希薄になるということはあってはならないからです。これまで作業や処理に費やしていた時間を、従業員がお客さまや取引先・地域の皆さまを笑顔にするために考える時間に変える、人と人との心の距離を縮めるようなデジタル変革を常に意識しています。

2055年の“将来の夢”(パーパス)実現に向けた道のりの途上で、時には、社会や時代の変化によって具体策が見えなくなることもあるかもしれません。そのようなときには“お客さまをはじめとする社会の皆さまを笑顔にすること” に立ち返って考え、生きる歓びを分かち合える世界の実現を目指していきます。

ココランハウスで共に働く栽培事業開発室と
大和ハウスブルームのメンバー

創業者精神とともに未来へ

私たち大和ハウスグループは創業以来、「儲かるからではなく、世の中の役に立つからやる」という創業者の想いと共に、社会課題に向き合い世の中に多くの建物やサービスを供給することで、常に新しい景色を拓いてきました。事業環境や人々の価値観が変わるなかでもその想いは変わりません。

まずはお客さまに寄り添い笑顔にすることから、世の中の役に立つために何ができるかを考え“将来の夢”実現への歩みを着実に進めてまいります。

かつて創業者は、「われわれは世の中が厳しいときでも成長する」と語っていました。どんな逆境でも時間軸は絶対に止めずに着々と前に進んでいくのが我々の強みであり、DNAです。この強みを力に“将来の夢” 実現を目指し、世の中の役に立つ事業を通じて、当社グループが社会やステークホルダーの皆さまと共に持続的に成長する未来を築いていきます。

皆さまにおかれましては、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

サステナビリティ(サイトマップ)

大和ハウス工業トップ

個人のお客さま

住まいを探す

大和ハウスグループの住まいを探す

(土地情報 / 新築・中古一戸建て / 新築・中古マンション)

法人のお客さま