土地活用ラボ for Biz

土地活用ラボ for Biz

コラム No.71-5

CREコラム・トレンド

「平成30年度特例事業承継税制」シリーズ(5)贈与者と受贈者の範囲が拡大

公開日:2019/05/31

特例事業承継税制では、贈与者と受贈者の範囲が拡大しました。例えば、先代経営者から一括贈与された場合の後継者は、特例認定贈与承継会社の先代経営者以外からの一定期間内の贈与についても特例納税猶予の適用が認められます(図1参照)。また、代表権を有している後継者が2人や3人の場合でも、議決権保有割合10%以上の後継者であれば特例納税猶予が認められます(図2参照)。

図1:一般制度(改正後)のイメージ

経済産業省「平成30年度経済産業関係税制改正について」を参考に作成

図2:特例制度のイメージ

経済産業省「平成30年度経済産業関係税制改正について」を参考に作成

先代経営者以外からの贈与等も対象

特例事業承継税制では、先代経営者から一括贈与等されたことを条件に、その先代経営者以外の特定の複数の株主からの贈与・相続・遺贈であっても特例納税猶予を受けることができます。具体的には、先代経営者の配偶者、兄弟、甥・姪、後継者の兄弟、先代経営者と共に創業した第三者の役員や役員であった者などが考えられます。

  1. ・改正前の一般事業承継では、1人の先代経営者から1人の後継者へ贈与・相続される場合のみが対象。
  2. ・特例事業承継税制では、親族外を含む複数の株主から、代表者である後継者(最大3人)への承継も対象となる。

複数株主からの贈与等の注意点

特例経営承継受贈者が特例認定贈与承継会社の代表者以外の者から贈与等により取得する特例認定承継会社の非上場株式等については、特例経営贈与承継期間内にその贈与等に関する申告書の期限が到来するものに限り、特例の対象となります。
特例経営贈与承継期間は、贈与を受けた年の翌年3月16日から5年後の3月15日までですが、5年後の3月15日に申告期限がくる贈与は、その前年の12月31日までの贈与になりますので注意が必要です。

先代経営者からの贈与等と同じ年に受けると先代経営者以外からの贈与が簡単

先代経営者から贈与等を受けて、それ以降その同じ年に先代経営者以外からの株式の贈与を受けた場合、贈与等を受けた年の1月15日までに認定手続きをして認定を受け、3月15日までに贈与税の納税猶予を受けるための贈与税の申告を一度すれば良いので簡単です。
先代経営者以外からの贈与については、特例経営贈与承継期間内にその贈与に関する申告書を提出することが条件です。なお、先代経営者から贈与等を受けた年の翌年以降に贈与を受けると、都道府県庁に対する手続きが別途必要になりますので注意が必要です。

特例経営承継者の注意点

特例経営承継者とは、特例認定承継会社の特例承継計画に記載された特例認定承継会社の代表権を有する後継者(同族関係者と合わせてその会社の総株主議決権数の過半数を有する者)であって、その同族関係者の、その特例認定承継会社の議決権を最も多く有する者をいいます。
その特例承継計画に記載された後継者2名または3名の場合には、その議決権数において上位2名または3名でそれぞれ総株主議決権数の10%以上を有する者(同族関係者の中に後継者以外に保有株式数の上位者がいない者)も対象となります。
これらの条件を満たす限りにおいて、親族外の後継者であっても適用を受けることができます。なお、複数の後継者の場合は平成30年4月1日から令和5年3月31日までの間に提出する特例承継計画に後継者になる予定者として記載されている者最大3人に限定され、これらの者が実際に贈与等をされた時点で代表者である必要があります。
当初計画から重要な変更が生じている場合(後継者の変更、後継者の人数の変更、後継者が取り組む事業の内容を「未定」と記載していた場合等)には、贈与後に変更計画を作成し、認定経営革新等支援機関のチェックを受けた上で認定申請を行うことによって適用を受けることができます。

一般事業承継税制でも贈与者の範囲が拡大

先代経営者以外の複数の者から贈与できるようにする点については、一般事業承継税制においても適用されることになります(平成30年4月1日以降の贈与)。

  • 前の記事へ前の記事へ
  • 次の記事へ次の記事へ

メールマガジン会員に登録して、土地の活用に役立つ情報をゲットしよう!

土地活用ラボ for Biz メールマガジン会員 無料会員登録

土地活用に役立つコラムや動画の最新情報はメールマガジンで配信しております。他にもセミナーや現場見学会の案内など役立つ情報が満載です。


  • TOP

このページの先頭へ