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2008/10/07

報道関係各位

「サイバーダイン株式会社新社屋(本社・研究開発センター・生産施設)」竣工 および

ロボットスーツHAL(福祉用)のリース販売を開始します

 CYBERDYNE株式会社(本社:茨城県つくば市、CEO:山海嘉之、以下:サイバーダイン株式会社)では、2008年10月7日、茨城県つくば市において、装着型自立支援ロボット「ロボットスーツ(ROBOT SUIT®) HAL TM、以下:『ロボットスーツHAL』」の研究開発・生産拠点となる「サイバーダイン株式会社新社屋(本社・研究開発センター・生産施設)」が竣工し、生産体制が整いました。

これに伴い、サイバーダイン株式会社は「ロボットスーツHAL」の販売用商品の第一弾として、介護・福祉施設用の「HALTM福祉用」の生産を開始し、「ロボットスーツHAL」の総代理店である大和ハウス工業(本社:大阪市、社長:村上健治)を通じて2008年10月10日よりリース販売を開始することになりました。

今後は介護施設・福祉施設等に対して年間500台のリース販売を目指します。

 

サイバーダイン株式会社は、人支援サイバニクス技術1における世界最先端の企業として、「ロボットスーツHAL」の研究・生産・開発および機能アップに取り組んでいます。「ロボットスーツHAL」は、障がいを持つ方や、ご高齢の方の動作支援をするロボットです。身体に装着することによって、人の身体機能を拡張、増幅することができます。今回リース販売を開始する「ロボットスーツHAL」は、下半身タイプの「HALTM福祉用」です。

大和ハウス工業は、2008年7月1日、サイバーダイン株式会社と締結した「ロボットスーツHAL」に関する総代理店契約に基づき、日本国内での独占的取引代理店として、同社が手がけた介護施設・福祉施設※2だけでなく、新たな介護・福祉事業者に対しても積極的に営業展開を行っていきます。

今後も、サイバーダイン株式会社および大和ハウス工業株式会社は連携しながら介護・福祉・労働・重作業など、真に当該技術を必要とする分野に向けたさらなる研究開発を行っていきます。

 

1.人・機械・情報系の融合複合した技術。

2.大和ハウス工業は、1989年より建築事業において、医療・介護施設の建設に関する専門組織「シルバーエイジ研究所」を設置し、以来、「わが家で住まうようなケアライフを」を基本コンセプトに、全国に老人保健施設、グループホーム、病院、デイ・ケア、デイサービス施設、診療所、有料老人ホーム、高齢者住宅など、累計約2,000棟を超える実績を築いています。

 

 

 

1.サイバーダイン株式会社新社屋(本社・研究開発センター・生産施設)について

   サイバーダイン株式会社は、人支援サイバニクス技術1の国際拠点として世界初の自立支援ロボット「ロボットスーツHAL」の研究開発センターの建設を2008年4月16日より開始し、このたび竣工、研究開発と生産が加速される環境が整いました。今後、当該施設を生産面では「ロボットスーツHAL」の生産基幹拠点として、また、技術開発面では新たな研究開発の場として使用していきます。

 

  ●施設概要

名  称

サイバーダイン株式会社新社屋

(本社・研究開発センター・生産施設)

住  所

茨城県つくば市学園南D25街区1

敷地面積

6,313.46㎡(1,913.17坪)

建築概要

鉄骨造3階建

延床面積

5,324.08㎡(1,610.53坪)

用  途

研究所・事務所・生産拠点

 

 

2.装着型自立支援ロボット「ロボットスーツHAL」について

人が身体を動かそうとすると脳から運動ニューロン3を経て筋肉に神経電位信号が伝わり、身体は思い通りに動くことになりますが、その際、微弱な生体電位信号が皮膚表面にもれ出てきます。「ロボットスーツHAL」は、この信号を皮膚表面で検出し、コンピューター制御により各部モーターを駆動させて人の動きを支援する装着型ロボットです。世界初のサイボーグ型ロボットということができます。

そのため、脳が「右足動け」と命じた場合、右足の動きと同時に右足装着ユニットが動き、動作をサポートします。人間の意思を「ロボットスーツHAL」が先取りして、自分の意思のままに動かすことができます。

今回販売する「ロボットスーツHAL」は、下半身用の「HALTM福祉用」です。両脚・単脚に装着する2タイプがあります。バッテリー駆動で約1時間利用することができ、介護・福祉施設の現場で、日常生活のなにげない動作である立ち座りや歩行、階段の昇降などの動作を補助する自立支援ロボットとして利用することができます。

  ※3.骨格筋を動かす神経細胞のこと。

 

  ●「HALTM福祉用」の主な仕様

名称

ロボットスーツ(ROBOT SUIT®)HALTM

HALTM福祉用」

®:登録商標  TM:商標登録申請中

重量

単脚型

6 kg(バッテリーを除く)

両脚型

10kg(バッテリーを除く)

バッテリー重量

1 kg

タイプ

①単脚(左右)型(単下肢タイプ)

②両脚型(両下肢タイプ)

寸法4

Sサイズ:身長150cm以下

Mサイズ:身長150~165cm

Lサイズ:身長165~180cm

腰幅

275mm~315 mm

電源

リチウムポリマーバッテリー

稼働時間

60~90分(標準動作時)

充電時間

60分

動作環境

周囲の温度5~35℃(推奨)※結露がない状態で使用

4.サイズについてはあくまでも目安です。それぞれ15mmごとの長短調節が可能です。

 

 

3.リース販売について

   今回販売を開始する「HALTM福祉用」は、介護・福祉施設に対してリース販売します。

リースの流れは、お客さまが大和ハウス工業へお申し込み後、リース会社とリース契約を締結し、あわせてサイバーダイン株式会社と保守契約を締結していただきます。商品は発注後、約1~2ヶ月程度でお客さまへ納品されます。納品後、お客さまには大和ハウス工業のサービス員による取り扱い説明を受けていただいた上で「HALTM福祉用」を介護福祉機器として使用していただけます。

  リース料金は保守料を含め、両脚タイプで月々22万円、単脚タイプで月々15万円です。リース期間は5年間、リース満了後、「ロボットスーツHAL」はサイバーダイン株式会社

が回収します。

なお、「ロボットスーツHAL」は介護・福祉施設のみへのリース販売となります。

 

●リースの流れ

●リース概要

リース販売開始日

2008年10月10日

リース期間

5年契約

リース料金5

単脚タイプ

15万円/月(5年リースの場合)

両脚タイプ

22万円/月(5年リースの場合)

販売地域

首都圏・関西圏

販売対象

介護・福祉施設

※個人の方への販売は行いません。

販売目標

年間500台

出荷開始時期

2008年12月初旬を予定

納品物

標準品

HALTM福祉用」本体

付属品

パソコン、ルーター

消耗品

専用バッテリー、専用靴、他

お客さまお問い合わせ先

大和ハウス工業㈱営業本部ロボット事業推進室

フリーダイヤル :0120-934-576

大阪 :06(6342)1565

東京 :03(5214)2270

5.料金の中には、保守メンテナンス料が含まれます。

 

4.使用方法・コールセンターについて

   「ロボットスーツHAL」の起動や停止は、専用のソフトウェアを搭載したパソコンと専用ルーター※6を介し、インターネット回線を通じた無線LAN通信によって行います。そのため、「ロボットスーツHAL」を使用する場合、専用パソコンおよびインターネット通信ができる環境が必要となります。

また、大和ハウス工業では、「ロボットスーツHAL」の使用に関するお問い合わせやご相談に即座に対応できるコールセンターを設置しています。操作方法やメンテナンス、トラブルなどに対し、専門の係員がお客さまのご質問に親身になってサポートする体制を整えています。

6.コンピューターネットワークにおいて2つ以上のネットワーク間を相互接続する通信機器。

 

5.「ロボットスーツ HAL」の開発背景と経緯

   工学分野の研究成果を社会やその成果を必要とする人々に還元することを望んでいた筑波大学大学院教授の山海嘉之は、1991年に脳、神経科学、行動科学、ロボット工学、心理学、IT技術、生理学など様々な分野を融合複合した技術である新たなテクノロジーであるサイバニクス技術の研究開発を始めました。

そのサイバニクス技術の一つの成果としてロボットスーツが生まれました。元来、介護・福祉分野ではロボット産業に対する潜在的なニーズは高く、このロボットスーツ技術を応用することで、筋肉が衰えた方や身体の機能不全を来した方が、自分の意思によって歩くことができるようにシステム開発しました。

「ロボットスーツHAL」に関する基礎研究は1992年より開始し、1998年、「ロボットスーツHAL」の1号機を学会に発表後、各企業からの共同研究の申し込みが殺到しました。しかし、エンドユーザーの生の声を研究開発に活かしたいと考えた山海嘉之は、2004年6月、サイバーダイン株式会社を筑波大学発のベンチャー企業として立ち上げました。

このような中、2005年には「愛・地球博」のデモンストレーションで「ロボットスーツHAL」5号機を発表するなど、世界に先駆けて開発した日本のロボット産業技術を発信してきました。そして、2年間、NEDOの助成事業である『人間支援型ロボット実用化基盤技術開発』の委託研究を受け、このたび、製品化に至りました。

 

●「ロボットスーツHAL」開発者 山海嘉之

 

工学博士 山海嘉之(さんかい よしゆき)

筑波大学大学院システム情報工学研究科 教授

CYBERDYNE株式会社代表取締役CEO

 

1958年生まれ。工学博士。日本学術振興会特別研究員、筑波大学助教授、米国ベイラー医科大学客員教授を経て、現職。

2005年 The 2005 World Technology Awards大賞受賞

2006年 グッドデザイン賞金賞受賞

2006年 日本イノベーター大賞優秀賞受賞

2007年 経済産業大臣賞受賞

2007年 つくばベンチャー大賞受賞

2007年 文部科学省 ナイスステップな研究者2007年受賞

 

6.今後について

大和ハウス工業は、大和ハウスグループが保有する経営資源(住宅、商業施設、医療・介護施設の建築事業をはじめ、リゾート・スポーツ施設事業等)に「ロボットスーツHAL」を組み合わせ、市場への供給体制の構築を図っていくとともに、サイバーダイン株式会社と次世代の居住環境に関する共同研究・分野開拓を行います。

また、サイバーダイン株式会社は、「ロボットスーツHAL」の機能アップに向けて取り組むとともに、全身タイプの介護支援・労働・重作業向けのロボットスーツを開発する予定です。

 

7.「ロボットスーツHAL」の体験ができるCYBERDYNE STUDIO(サイバーダインスタジオ)

茨城県つくば市のつくばエクスプレス「研究学園駅」前に2008年10月31日オープン予定の「iias(イーアス)つくば」ショッピングセンター※7内に、サイバーダイン株式会社の各種テクノロジーと「ロボットスーツHAL」を実際に体験することができる「CYBERDYNE  STUDIO(サイバーダインスタジオ)」がオープンします。

当施設では、次代を担う子どもたちに向けて、日本の最先端である「ロボット技術」や「サイバニクス技術」1を理解してもらうことができます。

7.核テナント10店舗、モール専門店211店舗の計221店舗を組み合わせた北関東最大級の大型複合商業施設。

 

CYBERDYNE株式会社の概要

会 社 名

CYBERDYNE株式会社

所 在 地

茨城県つくば市学園南D25街区1

主な事業内容

サイバニクス技術を用いた機器及びシステムの

研究開発・製造・販売

設立年月日

2004年6月24日

代 表 者

代表取締役CEO 山海嘉之(筑波大学大学院教授)

 

 ●大和ハウス工業株式会社の概要

会 社 名

大和ハウス工業株式会社

所 在 地

大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号

主な事業内容

建築事業(住宅、商業建築)、都市開発事業、海外事業

その他

創業年月日

1955年4月5日

代 表 者

代表取締役社長 村上健治

  

 

■「サイバーダイン株式会社新社屋 (本社・研究開発センター・生産施設)」

■「HAL TM 福祉用」

以上


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