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<報道資料>

平成15年5月28日

「ダイワハウス新免震住宅」システムを開発しました



 当社は、現行免震システムよりもコストパフォーマンスに優れた「ダイワハウス新免震住宅」システムをオリジナル開発、平成15年6月1日より、すべての鉄骨系2階建戸建住宅商品に塔載可能とします。
 当社の住宅は、平成7年1月に起きた兵庫県南部地震で全半壊ゼロという実績により、その耐震性の優秀さを実証しましたが、「住宅の更なる安全性の向上」を目指し、平成13年4月に免震システムを塔載した住宅「ステイトメントウイズC 免震タイプ」を開発、プレハブ住宅業界初の商品化を行いました。
 この度、新たに開発した「ダイワハウス新免震住宅」システムでは、高い免震性能や強風時の対策等優れた機能を維持しつつ、装置の内製化やその他の構造部材の見直しを行うことで約30%のコストダウン(当社比)を実現しました。
 地震大国といわれる日本で「良質なストック形成」を推進するとともに、お客様の地震への恐怖感を少しでもやわらげる「安全・安心・信頼の住まいづくり」を目指して、今後とも新技術の開発・販売に注力していきます。

■「ダイワハウス新免震住宅」システムの特長
1.大地震の揺れを5分の1~8分の1に軽減(当社解析値)、より安全で安心の暮らしを実現します。
2.強風時には「風揺れ固定装置」の働きでふらつきを抑止します。
3.従来の免震システムに比べ約30%のコストダウンを実現しました。(当社比)


【商品特長】

1. 大地震の揺れを5分の1~8分の1に軽減し、より安全で安心の暮らしを実現します。

 免震住宅とは、建物と地盤の間に地震の揺れを吸収する装置を設けることによって、建物に揺れを伝えにくくする構造の住宅をいいます。耐震住宅が、基礎を含む建物全体で揺れに対抗するのに対し、免震住宅は揺れ自体を“受け流す”ものです。
 今回開発した「ダイワハウス新免震住宅」システムは、兵庫県南部地震での神戸海洋気象台観測波(水平方向の加速度818Gal)の揺れをわずか100Gal程度にまで低減(建物1階部分の応答加速度)、大地震の揺れを5分の1~8分の1にします(当社解析値)。


2. 強い風に対しては「風揺れ固定装置」の働きでふらつきを抑止します。

 台風などの強風によるふらつきを防ぐため、独自の「風揺れ固定装置」を開発しました。「風揺れ固定装置」には「感震センサー」が内蔵されており、震度4以上の揺れを感知した場合に固定状態を解除し、免震装置が働くようコントロールします。
 強風時ではセンサーは作動せず、しっかりと固定されていますので、建物がふらつくことはありません。


3. 従来の免震システムに比べ約30%のコストダウンを実現しました。(当社比)

 「ダイワハウス新免震住宅」システムを構成する装置の一つ(パンタグラフ式減衰装置)について、自社工場で製造することにより、品質・精度の均一化とコストダウンを実現しました。また、免震装置と建物の間にある鋼製架台についても見直しを図りました。これらにより従来の免震システムに比べ、約30%のコストを削減することが可能になりました(当社比)。


【「ダイワハウス新免震住宅」システムの装置について】

 「ダイワハウス新免震住宅」システムは、基礎の上に「免震装置」を固定し、その上に鋼製架台と建物が乗っている構造です。鋼製架台と建物本体とはしっかりと固定されており、地震の発生によって免震状態となり、機能する仕組みになっています。
 免震システムは、「単球式転がり支承」・「パンタグラフ式減衰装置」・「風揺れ固定装置」の3つの装置で構成されています。なお、これらの免震装置については、国土交通大臣の認定 を取得しています。

【単球式転がり支承】
上下鋼板皿の間を鋼球が転がることで、建物を支持しながら地震の揺れを受け流します。

【パンタグラフ式減衰装置】
パンタグラフ伸縮時の関節部摩擦により、360°あらゆる水平方向の地震エネルギーを吸収します。

【風揺れ固定装置(※1)】
装置に内蔵された感震センサーが震度4以上の地震を感知すると、ロックを自動解除し免震状態に切り替えます。強風時や震度3以下の地震の場合は、ロック状態を保ちます。

※1:風揺れ固定装置は、ベアリング・自動車部品の製造や油圧機器の制御などに優れた技術を持つ株式会社不二越(本社富山市、社長 井村健輔)と共同開発したものです。


【「ダイワハウス新免震住宅」システムのメカニズムについて】

【通常時】
  • 「風揺れ固定装置」によって、基礎と建物本体はしっかりとロックされています。
     強風の影響では、建物が水平移動することはありません。

【地震発生時】
  • 震度3以下の地震では、感震センサーが作動せず、「風揺れ固定装置」もロック状態を維持します。
  • 震度4(30~70Gal)以上の揺れをセンサーが感知すると「風揺れ固定装置」のロックが解除されます。ただし、「パンタグラフ式減衰装置」の摩擦力により、震度5弱(100Gal程度)の地震までは、建物は静止状態を保ちます。
  • 震度5弱以上の揺れが発生すると、「パンタグラフ式減衰装置」の回転摩擦部が動き出し、建物は免震状態になります。
    地震が続く間は「パンタグラフ減衰装置」と「単球式転がり支承」が前後左右に伸縮またはスライドし、360°あらゆる水平方向の振動エネルギーを吸収します。
  • 万が一、想像以上の大地震が来た場合でも、建物本体が必要以上に揺れないように「パンタグラフ式減衰装置」と「単球式転がり支承」に取り付けられたストッパーが制御します。 
【地震終了時】
  • 地震終了後、手元スイッチをONにするか又はタイマー(※2)により「風揺れ固定装置」が再びロックされ、基礎と建物がしっかりと固定されます。

    ※2:タイマーはオプションです。


【商品概要】
・発売日 平成15年6月1日
・販売地域 北海道・沖縄を除く全国(但し、多雪区域は除く)
・販売目標 初年度100棟分
・対象商品 鉄骨系2階建戸建住宅商品

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