大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

連載:5分でわかる!サステナブルニュース 気になる疑問、調べてみた 大和ハウス工業の70年を旅しよう。サステナブルな100年経営に向けた思い

連載:5分でわかる!サステナブルニュース

大和ハウス工業の70年を旅しよう。サステナブルな100年経営に向けた思い

2025.4.30

    資本金300万円、18名から始まった大和ハウス工業は、創業者の理念でもある「社会の困りごとや課題を解決」しながら成長してきました。

    これまで、社会や生活者に寄り添い、どのように事業を進めてきたのか。そして2055年の創業100周年に向けてどんな未来を描いているのか。70年の歩みと、未来への思いをお伝えします。

    「何をやったら儲かるかではなく、何が世の中の役に立てるか、喜んでもらえるかを考えて事業を興すべき」 大和ハウス工業 創業者 石橋信夫 大和ハウス工業は、創業以来、創業者の思いを軸に社会課題を解決しながら、事業を育ててきました。 「人・街・暮らしの価値共創グループ」としてどのような70年を積み重ねてきたのか。現時点やこれまでを振り返りながら、100周年を迎える2055年に思いをつなげていきます。

    大和ハウス工業の現在地

    大和ハウス工業と聞くと、「住宅」の印象を抱く人が多いのではないでしょうか。ですが、その事業内容は工場や倉庫、医療・介護・物流施設の建設・運営まで多岐にわたり、2009年からは環境エネルギー事業にも取り組んできました。

    数字で見る大和ハウスグループ THE FACTS YOU NEED TO KNOW! グループ売上高 (2024年3月期) 住宅・建築・不動産業第1位 5兆2,029億円 グループ会社数 497社(2024年3月31日現在) グループ従業員数 ※正社員のみの人数 48,483人 (2024年3月31日現在) 住宅事業の建築実績 1,997,000戸 商業建築事業の建築実績 58,900件 グループの運営施設 4,996力所(2024年3月31日現在) 太陽光・風力・水力等の発電所の施設数 551施設   713MW (稼働中のみ/グループ18社合計/2024年3月31日現在)

    昨今は「環境配慮型のまちづくり」などにも取り組み始めています。こうした多様な事業は「社会課題」とともに生まれ、解決していくことで育ってきました。

    OUR BUSINESS JOURNEY パイプハウスの誕生と創業(1955) 1950年、近畿・四国地方を襲ったジェーン台風により、2万戸近くの家屋が全壊、87万人余りが被災しました。創業者の石橋信夫は、木造家屋が倒壊しているのに、折れることのない稲や竹を見て、その空洞の形状にヒントを得ます。1955年4月、創業と同時に「パイプハウス」を発売します。 時代に合わせミゼットハウスを提案(1959) 第1次ベビーブーム期に出生した子どもたちの新しい居場所として、値段が安くて庭に建てられる独立した勉強部屋「ミゼットハウス」を提案しました。社会の変化を汲み取り、意義のあるものをつくる、大和ハウス工業の原点です。 郊外型住宅団地「ネオポリス」の誕生(1962) 高度経済成長期の真っ只中、都市部への急激な人口増加や地価の上昇などから都市近郊では住宅用地が確保しにくい状況となっていました。大和ハウス工業は日本初の民間デベロッパーとなる大和団地を設立し、それらの課題を解決すべく郊外型住宅団地(ネオポリス)の開発に着手しました。 遊休不動産と企業のマッチング事業(1976) 人口の一極集中化によって、郊外の農家では後継ぎが減少するとともに、ロードサイドには遊休土地が増えるのが社会問題化しつつありました。そこで、遊休土地を持て余すオーナーと事業拡大を目指すテナント企業のマッチングを行うビジネスモデル事業を開始しました。 ソフトの強化。シルバーエイジ研究所(1989) シルバーライフ研究所(現:シルバーエイジ研究所)が発足した1989年当時、確実に訪れるといわれていた「超高齢社会」への問題意識が表面化し始めた時期でした。高齢化社会で必要になる地域の医療・介護事業を「不動産」の視点からどうサポートできるのか。ハードとソフトの両輪を結びつけた特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、病院など提案型事業を開始しました。 環境配慮型の企業へ(1990S-) 1990年代に入ると、オゾン層の破壊や地球温暖化などが問題視され、地球規模で「環境保全」や「持続可能な開発」が求められ始めます。大和ハウス工業は1998年に「環境自主行動計画」を策定し、同年には環境マネジメントシステムに関する国際規格ISO14001の認証を得ました。 大型商業施設を次々にオープン(2005) 地方都市の空洞化や放置される遊休土地などの社会課題が深刻視される中、大和ハウス工業はこの問題に向き合い始めます。2005年、当社初の直営大型SC「横浜四季の森フォレオ」のオープン以降、広い土地を活用した大型商業施設を多数手がけていきます。 地球環境に配慮したまちづくり(2007) 大和ハウス工業は、これまでの実績の蓄積を活かし、2007年から環境共生住宅を開発しています。「レイクタウン美環の杜」では自然との調和やCO2排出量削減を目指し、日本で初めて「CASBEE-まちづくり」のSランク評価を受けています。 環境エネルギー事業部の発足(2009) 環境問題を見据え、2000年から新エネルギープロジェクトを展開しています。2009年には、新たに環境エネルギー事業部を発足させ、現在は太陽光・水力・風力発電など再生可能エネルギー分野に本格的に取り組み始めています。 リブネスタウンプロジェクトを始動(2013) 高度経済成長に伴う住宅不足から生まれた、郊外型住宅団地「ネオポリス」。しかし、少子高齢化や空き家増加などの新たな課題が表面化します。「つくった責任」と向き合うため、エリアの魅力を引き出すリブネスタウンプロジェクトを開始しました。 再生可能エネルギー100%のまちづくり(2021) 「再生可能エネルギー電気を100%供給するまちをつくる」をテーマに、千葉県船橋市にマンションや賃貸住宅、商業施設を有した大規模複合開発を行いました。これまでの積み重ねを踏襲し地球環境に配慮した「まちづくり」です。

    2055年までにサステナブルな社会を目指す

    1990年代に入ると、地球環境の問題が取り沙汰されるようになります。大和ハウス工業は「つくった責任」と向き合うためにも、いち早く再生可能エネルギーによる発電事業を本格始動させ、環境配慮型商品の開発・普及を推進してきました。

    例えば1997年には、生産工程で生じる不要な廃棄物を「資源」として再利用し、産業廃棄物を限りなくゼロに近づける「ゼロエミッション」運動を開始しました。2000年には、太陽光発電や雨水・中水利用システム、生ゴミ処理機などを標準装備した住宅モデル「環境光房」を発売しました。

    難しいとされる「環境」と「企業収益」の両立を目指し、各社・各事業部ごとに環境配慮型商品を定義して積極的に取り組んでいます。「環境貢献型事業の売上高」を重要管理指標に設定している点は、大きな特徴かもしれません。

    また2016年には、サステナブルな社会の実現を目指し、環境長期ビジョン「Challenge ZERO 2055」を策定しました。

    持続可能な社会の実現を目指し、「気候変動の緩和と適応」「自然環境との調和」「資源循環・水環境保全」「化学物質による汚染の防止」の4つの環境重点テーマに関して、調達、事業活動、商品・サービスの3つの段階を通じて、環境負荷"ゼロ"に挑戦しています。中でも、特に重要な7つの目標を「チャレンジ・ ゼロ」として設定しました。

    7つのチャレンジ・ゼロ 1 まちづくりにおけるCO2のチャレンジ・ゼロ 2050年までに、新築建築物のネット・ゼロ・エネルギー化と既存建築物の省・創エネ改修、および再生可能エネルギーの供給を通じ、カーボンニュートラルの実現を目指します。 2 事業活動におけるCO2のチャレンジ・ゼロ 2050年までに、省エネ対策の徹底と新築施設のZEB化、再生可能エネルギーの活用により、全施設・全事業プロセスでのカーボンニュートラルの実現を目指します。 3 サプライチェーンにおけるCO2のチャレンジ・ゼロ 2050年までに、サプライヤーとの協働により、サプライチェーンにおけるカーボンニュートラルの実現を目指します。 4 森林破壊のチャレンジ・ゼロ 2055年までに、サプライヤーとの協働により、全事業における材料調達に伴う森林破壊ゼロの実現を目指します。 5 生物多様性損失のチャレンジ・セロ 2055年までに、生物多様性に配慮した持続可能な事業活動の実践と、住宅・建築・まちづくりにおける緑の量と質の向上により、生物多様性のノー・ネット・ロスを目指します。 6 資源利用・廃棄物のチャレンジ・ゼロ 2055年までに、住宅・建築関連事業において、再生可能な素材とリサイクルされた素材のみを使用するものとし、建物の長寿命化などを通じて資源投入量・廃棄物の最小化を目指します。また、全事業におけるサプライチェーンを通じて、廃棄物のゼロエミッション(循環利用)を目指します。 7 水リスクのチャレンジ・ゼロ 2055年までに、全事業におけるサプライチェーンを通じて、水使用量の削減と循環利用、水環境の保全に取り組み、水資源の持続可能な利用を目指します。

    これら7つの目標は、2030年のマイルストーンを明確にして、取り組みを加速させていきます。70年前に掲げた「社会の困りごとや課題を解決」を加速させ、創業100周年にあたる2055年に向けて、これまでの70年の実績の蓄積を、暮らす人たちや社会、地球のために活用していく──。

    未来の子どもたちが生きる場所を守るため、サステナブルな社会を実現するため、大和ハウス工業は社会・環境課題の解決に取り組み続けます。

    未来の景色を、ともに

    大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

    大和ハウス工業は2025年で70周年を迎えました。これまでの歩みをまとめた創業70周年記念サイトをぜひご覧ください。

    創業70周年記念サイト

    詳細を見る

    PROFILE

    野村 忠宏

    野村 忠宏Nomura Tadahiro

    柔道家、株式会社Nextend代表取締役

    村上 佳菜子

    村上 佳菜子Murakami Kanako

    プロフィギュアスケーター/タレント

    中村 中

    中村 中Nakamura Ataru

    シンガーソングライター/俳優

    大和ハウス工業はアンバサダー3名とともに、70年分のありがとう。をお届けいたします。

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