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連載:みんなの未来マップ 就活が変われば、社会が変わる 株式会社アレスグッド 勝見 仁泰さん

連載:みんなの未来マップ

「就活は、もっと自分らしくなれる」──価値観マッチングで変わる働き方の未来

2025.4.30

    勝見さんのロングインタビューはこちら

    Z世代の就活が社会を変える。人と企業を「価値観」でつなぐBaseMeの可能性

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    企業とのマッチングを「価値観」を軸に実現する就活プラットフォーム「BaseMe(ベースミー)」を運営する株式会社アレスグッドの代表・勝見仁泰さん。「就活が変われば社会が変わる」と豪語する勝見さんは、日本の就活市場の未来をどう見ているのでしょうか?

    その答えは、「BaseMe」のサービスに込められていると言います。勝見さんが目指す「未来の就活」はどのような景色なのでしょうか。

    なぜ9割の学生が「自分の価値観」を見つけられないのか

    価値観でマッチングするという理想は素敵ですが、実際はなかなか難しい気もします。

    本当に難しいと思います。そもそも大学に入学して3年間で「自分が本当にやりたいこと」や「自分の価値観」を見つけている人のほうが少ない。だから「とりあえず有名な企業に応募しておく」という状態になっているんです。私の体感ですが、9割の学生が自分のやりたいことを見つけられていません。

    就活をしながら、「人生の目標や価値観」を見つけるのは難しいのではないでしょうか?

    よくあるパターンとしては、就活を迎えてから自分の価値観を探し始めるから、慌ててしまうんだと思います。通常の就活サイトのメインユーザーが大学3年生であるのに対して、BaseMeは大学1年生からの利用も活発になっています。中には高校2年生頃から登録を始める意欲的なユーザーもいます。

    学生は「サステナビリティ」「スポーツ」「ゲーム開発」「エンタメ」など、多彩なキーワードをもとにプロフィールをつくり込み、写真やURLで成果物や活動内容をポートフォリオとしてまとめることができます。BaseMeではこうしたポートフォリオを企業や他の学生に公開できるようにしていて、企業と学生がマッチングする就活サイトとしての機能だけではなく、学生同士がつながる「SNSとしての機能」も持たせています。それによって交流する仕組みが生まれているのも、Z世代に支持されている点です。

    もう一つの特徴がAIの活用です。従来の就活サイトであれば「エントリーシートを何社分も出し、そのたびに書き方を工夫する」必要がありました。ですがBaseMeでは、AIによるコーチング機能を搭載し、学生一人ひとりが「自分のやりたいこと」や「強み」を深堀りできるようにサポートしています。さらに企業担当者は、そのプロフィールを見て「なぜこの部分に興味を持ったのか」を伝えながらスカウトを送る仕組みのため、個別最適化されたマッチングが可能になります。

    AI時代の到来で仕事のあり方はどう変わる?

    こうした意欲的な若年層が就活市場に入ってくると、企業側も変わっていくのでしょうか。

    変わっていくと思いますし、そもそも学生優位の売り手市場だからこそ、企業側が変わらないといけない過渡期にきています。

    先日、友人と話す中で面白いなと思ったのですが、就活の人気ランキング企業や業界って中長期的に見ると下降気味になっていく、という話があったんです。例えば、バブルの時は、銀行やメーカーがダントツで人気でした。ところが、10年もすると銀行やメーカーの人気は落ち着いて、徐々にソフトウェアに注目が集まっていき、最近ではコンサルティングが人気ですよね。でも、コンサルタントも急速なAIの台頭によって、どうなるかわかりません。そうなってきた時に、今は人気の業種も10年後はどうなってるんだろう、って思うんですよ。

    AIはこの先、社会を大きく変えるでしょう。私にはどの業種がどうなるかまで、はっきりしたことはわからないけど、一つだけ言えることがあります。それは食べるためだけに働く「ライスワーク」から、自分の生きがいや自己実現のために働く「ライフワーク」へとシフトすることだと思っています。仕事が、自分自身が人生を通じて成し遂げたい表現という価値観へとシフトしていく。そうした未来をBaseMeは加速させていきたいですね。

    BaseMeが広がっていった未来、社会はどう変わっていくと思いますか?

    全世代が働くことにポジティブになってほしいんです。だからBaseMeは就活プラットフォームにとどめるつもりはありません。学生だけでなく、若手社会人や企業幹部が「好き」を軸に出会い、そこから新しい価値やイノベーションが生まれるツールとしても発展していける。ユーザーも大学生や高校生だけではなく、就職後の社会人へと、利用範囲も広がっていくのを想像しています。

    起業家ジム・ローンの言葉で「自分の周りの5人で人生が決まる」という言葉がありますが、好きなことを仕事にしている仲間に囲まれれば、自然と自分も仕事が好きになれるし、豊かな気持ちになれるはずなんです。

    これまでは学歴や企業の知名度が基準になりがちでした。ですが、これからは「自分がどう生きたいか」「どんな価値観を大事にしているか」という価値観が、就活や働く上で大事にされる未来が来ることを信じています。

    PROFILE

    勝見 仁泰

    勝見 仁泰Kimihiro Katsumi

    1998年生まれ。自身の就活経験から大学3年次、22歳にアレスグッドを共同創業。24年2月にZ世代キャリア支援プラットフォーム「BaseMe」をリリースし、トヨタ自動車、日立製作所、KPMG、みずほ銀行など大手企業を中心に150社に導入され、ユーザー数2万人まで拡大。 世界を変えるアジア人30人「Forbes 30 UNDER 30Asia 2024 」Consumer 部門にて選出。

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    大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

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