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コラム vol.337
  • 不動産市況を読み解く

今後、企業が所有する不動産のあり方が変わる?

公開日:2020/09/30

POINT!

・自社が保有する不動産を見直す動きが日本中の企業で広まっている

・遊休不動産を手放さず、賃貸住宅など「キャッシュを生むノンコア不動産」に活用する事例が増えた

このところ、企業の不動産へのかかわりについて見直しが行われているようです。
例えば、賃貸オフィスの見直しが進み、一部エリアでは空室率が少し上昇しています。また、業績悪化傾向の企業が本業とは関係のない不動産資産を売却している事例も聞かれます。逆に、新たに不動産を取得したり、新たに新築物件を建設したり、「逆境こそチャンス」とばかりに、不動産投資に取り組んでいる企業も見られます。
確実にいえるのは、「昨今のような状況だからこそ冷静になって、自社が所有する、あるいは借りている不動産を徹底的に見直そう」という動きが、日本中の企業の間で広まっているということです。
これは、「手放す」という選択だけでなく、「増やす」の選択も含めた、「企業の不動産へのかかわりを精査する」ということを示しています。
そこで、今回はこの点について検討してみます。

企業が所有する不動産、4つの分類

企業が所有する不動産は、「キャッシュを生む資産かどうか?」「企業にとっての位置づけ(事業への関連)はどうか?」という視点で見ると、4つに分けることができます。図1は、分類ごとに、一般的な企業における不動産を当てはめたものです。

図1:企業所有の不動産 4つの分類

順に説明すると、「キャッシュを生むコア不動産」は、自社が所有するビル(本社・支社)、工場、店舗などです。自社で所有する企業は、毎月賃料が発生するわけではないので、不動産コストに対する概念があまりないかもしれません。それでも、不動産を借りた場合の月々の賃料を把握し、事業の採算が本当にとれているのかどうかを明確にすることが経営的には重要です。コア不動産を所有する企業は、企業内部にコスト意識を徹底させるようにするべきでしょう。
直接的にキャッシュを生まないコア不動産は、社宅、福利厚生施設などです。従業員にとって快適で機能的な職場環境を作ることは、結果的に資産性の向上につながることもあり、コア不動産の位置づけとなります。
また「キャッシュを生むノンコア不動産」で代表的なものは賃貸住宅、賃貸ビル、貸駐車場などがあります。
「キャッシュを生まないノンコア不動産」は、例えば遊休不動産などがあります。キャッシュを生まない遊休不動産は、まずは将来使うかどうかを精査します。そして、直接ビジネスに使わないならば、融資の担保に入っているかどうかにもよりますが、何らかに活用する、売却するなどを考える必要があります。

近年、賃貸住宅経営を行う企業が増えている

この遊休不動産ですが、2003年前後くらいまでは「手放す」企業が多く見られました。また、「自社では所有しない」という「持たざる経営」を行う企業が増えました。
しかし、こうした「企業と不動産のかかわり」は見直されており、「自社でなんらかの不動産を持つ」企業も増え始め、2008年以降減少に歯止めがかかっています。
図2は、1993年以降5年ごとの企業が所有する「建物敷地」の利用現状別数の推移を示したものですが、コア不動産のうち、「事務所・店舗」は2008年頃から減少に歯止めがかかり、その後横ばいという状況です。工場や倉庫については、減少していますが、これは事業転換、工場などの海外移転といったビジネスにおける変化が理由だと思われます。

図2:法人が所有する「建物敷地」の利用現況別件数の推移

国土交通省「平成30年法人土地・建物基本調査」より作成

注1:社宅・従業員宿舎以外の住宅:法人が所有する社宅・従業員宿舎を除く戸建住宅、賃貸住宅、マンションなどを指しています。

注2:調査年によって集計分類が若干異なるので、「事務所・店舗」「工場・倉庫」と合算し、「社宅・従業員宿舎以外の住宅」、「社宅・従業員宿舎」のそれぞれの件数を集計した結果を示しています。

「持つ経営」の範囲は、ビジネスで直接使う、「コア不動産」だけでなく、「キャッシュを生むノンコア不動産」に広がっています。この傾向も2008年頃を境に変わっています。
黄色の棒グラフ「従業員宿舎以外の住宅」つまり、主に「賃貸用の住宅」は2008年以降増えています。これは、閉鎖した工場や使わなくなった倉庫などの空き地利用として建てられた賃貸用住宅が増えたことに加えて、企業が新たに投

経済の先行きは、ある程度見通しがついてきたようですが、まだまだこれからという状況です。 こうした今だからこそ、「企業の不動産へのかかわり」を精査するチャンスだと思います。

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