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コラム vol.564
  • 賃貸住宅経営のポイント

事業用不動産の買い替え特例などを活用し、積極的な資産組み換えによって資産価値を向上する

公開日:2025/08/29

賃貸住宅などの不動産資産を持ち続け、長期間収益を得続けるのも、効果的な資産活用の方法のひとつといえますが、積極的に資産の組み換えを行い、より高い資産価値を目指しながら不動産経営を行っていくのも、不動産経営をひとつの事業としてとらえるならば、必要なことではないでしょうか。

資産の組み換えで収益性を高める

資産には預金や有価証券(株式、債券など)、建物や土地など、さまざまな種類のものがありますが、このような資産を他の資産に変えることを「資産の組み換え」と呼びます。現金(預金)を株式に変えたり、株式を不動産に変えたりすることです。

また、同じ不動産資産であったとしても、ある不動産を売却して、別の不動産を購入することも資産の組み換えといいます。保有している空き地などの未利用地はそのままにしておくだけでは収入を生み出しません。むしろ税金や管理面でのコストが発生します。しかし、利活用していない不動産を売却して現金に変え、それを資金に土地と賃貸住宅を一緒に購入したり、投資用の区分マンションなどへの組み換えを行ったりすることができれば、収益を生み出す資産として生まれ変わることができるわけです。

また同じ不動産であっても、地域性や将来性を考え、賃貸需要のより高い賃貸不動産に組み替えることができれば、収益性を高めることにつながります。土地は立地条件によって、ふさわしい活用方法は異なります。現在保有している不動産の活用方法や将来性を考え、自分が行いたい不動産活用が可能な立地条件の不動産に買い替える、あるいは、都心の不動産を売却し、郊外に大型施設を建築する、などといった、同じ不動産であっても、異なる不動産に買い替えることも、資産組替えといえます。さらに、同じ土地であっても、社会状況や環境の変化によって使用用途を変更し、その土地にふさわしい活用方法を検討することも、広い意味では、資産の組替えといえるでしょう。

複数の土地を保有している人は、使用用途の異なる不動産を持つことで、収益性、流動性にバランスをとることにもつながり、その時点での自分の状況や環境変化に応じた対応も可能となるでしょう。自分の意思や将来を考えながら、資産のポートフォリオを考えることは、次の世代に向けて資産を守るという観点からも大切なことです。

相続対策として不動産を複数所有する

資産としての不動産を考えたときに、デメリットのひとつといわれているのが、相続時に分割しにくいことです。分割が面倒なうえに、売却はしたくない場合、ついつい共有にしてしまうことも少なくなく、将来トラブルのもとになります。

そのような場合、大きな土地を売却し、相続人数分の土地を購入し、それぞれ賃貸住宅を建てるなどの方法をとることで、スムーズな相続を行ったケースもあります。また、引き継いだ相続人は、将来は自分の判断で、不動産事業を拡大したり、売却したりするなどできます。もちろん、まったく同じ条件の不動産は存在しませんので、収益に大きな差が出ないように配慮する必要がありますが、相続のために不動産の組替えを行うのは、財産の分割をスムーズに行うためのひとつの方法だといえるでしょう。

事業用資産の買換え特例

古くから不動産賃貸業を行っている人など、市場や周辺環境の変化に伴い、別の場所で賃貸事業を行いたい、不動産を買い替えたいという人は少なくないでしょう。しかし、資金的な問題に加えて、その際に支払うべき税金は高額になるため簡単に買換えできないという問題があります。
そこで、国税庁は事業用の資産を買い換えたときの特例を定めました。事業用買い換え特例は、事業用資産を売却し、新たな事業用資産を取得する際に、譲渡益にかかる税負担を軽減する制度です。国税局のホームページでは、次のように説明されています。「個人が、事業の用に供している特定の地域内にある土地建物等(譲渡資産)を譲渡して、一定期間内に特定の地域内にある土地建物等の特定の資産(買換資産)を取得し、その取得の日から1年以内にその買換資産を事業の用に供したときは、一定の要件のもと、譲渡益の一部に対する課税を将来に繰り延べることができます(譲渡益が非課税となるわけではありません)」

この特例を利用することで、譲渡価額よりも買い換えた取得価額の方が多い場合は、本来課税される譲渡税を最大80%削減することができます。事業計画によりますが、本来支払うべき税金を購入資金にあてることも可能ですから、購入不動産の選択肢も増えます。

不動産を売却して新しく事業用不動産を購入したいと考えている人は、購入のハードルが下がりますので、特例を検討しておくべきでしょう。売却する資産については、土地のみでも該当するため、駐車場を売却し、賃貸住宅に買い換えることも可能です。ただし、売却する資産の所有期間が10年超、かつ、買い換える賃貸住宅の敷地面積が300m2以上である必要があります。

不動産への組み換えを検討する場合、税務面などの短期的な収益のことも気になりますが、長期的に収益を見込めるかどうかがより大切なことです。不動産事業は時間がかかるビジネスです。信頼できるパートナーとともに、長期的な事業計画のもと進めることが何より重要なことです。

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