視界に入る全てを
美しく整えて暮らしたい

暮らしのメインステージとなるリビングはカーペット敷きのロースタイルで、自由にくつろげる広場のような場所。ワイドな開口部や階段吹き抜けから自然の光が届きます。特徴的なのは、ダウンライトを埋め込んだ下がり天井の十文字。木質の天井材も検討されましたが、Hさま邸にしかない個性的なデザインをと、設計士が提案。リビング階段のアイアン手すりの黒ともリンクして、空間を引き締めます。紫のカバーリングが目を引くソファは、リビングのサイズに合わせてオーダーしたもの。色数を抑えた空間の中で個性的なポイントになりました。

できるだけ室内ドアを減らして空間のつながりを意識したHさま邸ですが、キッチンを少し奥まった位置に設けたり、階段下におこもりスペースを設けたりと、オープン過ぎないのも快適さのポイント。大勢で集まる時にも、一人で静かに過ごす時にも、それぞれぴったりの居場所がたくさん見つかります。子ども連れの友人家族が集まる時などは、少し広めにとった階段踊り場が人気のスポットになるそうです。

書庫はKさんがテレワークをしたり、試験勉強をしたりするための場所。デスクワークの合間に目を休めるための景色にもこだわりました

階段を上り下りする時に見える窓外の風景が、日々の彩りに。夜になると二つのペンダントライトが窓に映り込み、ユニークな表情を見せてくれます

階段下を利用したおこもりスペースは長女の一葉ちゃん（5歳）が勉強したり、Tさんが書斎スペースとして活用したり。壁を一部くり抜いてリビングとつなげています

アプローチから玄関土間、玄関収納までタイルの床が続きます。玄関収納（写真内中央）は棚上部を天井と少し離して、圧迫感を感じさせないように配慮した設計。素材感豊かな塗り壁仕上げで、玄関ホールを彩ります。

2階ホールに設けた大きな窓。何もさえぎるものがなく、空だけが美しく見えます。四季の移ろいや時間の経過を感じられる贅沢な仕掛けの一つです。

キッチンに立って作業をする時、ふと目を上げるとダイニング越しに庭の緑が目に映ります。ウッドフェンスによって外からの視線は緩やかにカット。プライバシーと開放感を両立する間取りの工夫です。

箱を重ねたような外観がHさま邸の特徴の一つ。バルコニーが凹みのように表現され、手前と奥の窓が重なって向こう側の空まで見通せるユニークなデザインになっています。外壁には彫りの深いサイディング外壁「ベルサイクス」を採用。2色の張り分けにより、ボリューム感や凹凸感のある外観を演出しました。