住宅購入において、マンションにするか戸建てにするかは悩むポイントではないでしょうか。
そこで、本コラムではマンションと戸建てのメリット・デメリットはもちろん、
住み心地やお金の面での比較をご紹介します。
マンションと戸建てそれぞれの特徴を理解して、今後の住宅購入の参考にしてください。
あわせて、大和ハウスのマンションや戸建住宅の魅力もご紹介します。
-
Part1
マンションのメリット・
デメリット -
Part2
戸建てのメリット・
デメリット -
Part3
マンションと戸建ての
比較。
立地や
セキュリティー面など
住み心地の違い -
Part4
マンションと戸建ての
比較。
初期費用や
ランニングコストなど
お金の違い
Part1マンションのメリット・デメリット
都市部では、新築マンション、中古マンションなどの選択肢も多く、マイホームとして選ぶ人も多いマンション。具体的なメリット・デメリットを見ていきます。
マンションのメリット
マンションのメリットとして、まずあげられるのが立地条件です。一般的に駅や商業施設へのアクセスが良く、生活の利便性が高いことです。高層階の眺望の良さはマンションならではのメリットの一つといえます。物件によってはルーフバルコニーや専用庭付きの住戸もあるなど、間取りプランも多彩です。
また、共用部分の清掃やメンテナンスは管理会社がしてくれますし、24時間ゴミ出し可能なマンションもあるので忙しい人にはありがたいですね。スポーツジム、ラウンジ、ゲストルームなどの施設や、非常用発電設備や防災倉庫を備えている物件もあり、生活にゆとりと安心感を得られます。
小さなお子さまがいるご家庭や高齢者がいるご家庭にとっては、ワンフロアで生活できること、エレベーター完備など老後も暮らしやすい条件がそろっています。
マンションのデメリット
デメリットとなるのは、集合住宅ならではのルールや制約があることでしょう。例えば、リフォームする場合、室内であっても管理規約によって工事内容や方法が影響を受けたり、共用部分(玄関ドア・窓・バルコニーなど)はリフォームできなかったりする場合がほとんどです。
また、管理組合の方針によって修繕計画やルールが左右されたり、管理費・修繕積立金が将来値上げされたりする可能性も。生活面では、上下階や隣の部屋との生活音トラブル、駐車場の数やバイク・自転車の台数制限、エレベーターが停止すると高層階の移動が困難になるといった問題も考えられます。ペットを飼育する人も増えていますが、ペット可の物件でも種類や大きさに制約があることが多いです。
そのほか、マンションは建て替えが難しいといわれています。建て替える場合の費用負担が大きいことや、建て替え決定には、区分所有者である住民の5分の4以上の賛成(2025年3月時点)が必要なことなどがあげられます。
Part2戸建てのメリット・デメリット

平屋から複層階建てまで、土地の条件やライフスタイルに合わせてバリエーション豊富な戸建住宅。ここでは、メリット・デメリットを見ていきます。
戸建てのメリット
戸建てのメリットは、なんといっても自由度の高さ。注文住宅であれば間取りや設計も思い通りにできますし、家族構成や状況の変化に合わせたリフォームや増改築も可能です。収納量も極端な狭小物件をのぞき、マンションと比べ比較的多く確保できます。
庭のプライベート性が高いため、DIYやガーデニング、バーベキューを楽しめることはもちろん、子どもやペットを遊ばせやすいでしょう。上下に住戸がないので足音や生活音にも気をつかわずに済むのもうれしいですね。車やバイク・自転車は、敷地内に置ければ費用もかかりませんし、マンションに比べて駐車場へのアクセスも容易です。
戸建てのデメリット
戸建てのデメリットとしては、修繕やメンテナンス、防犯対策などすべて自分たちで行わないといけないことです。マンションでは管理会社がサポートしてくれますが、戸建ての方が自己管理の範ちゅうが大きいといえるでしょう。特に、外壁や屋根などの修繕は高額な費用がかかる場合があるので、計画的に資金をためておかないと慌てることに。日常的には庭の手入れや雑草対策、家の周りの掃除などが必要です。ゴミ出しも24時間いつでも出せるわけではありませんので、ご近所の迷惑にならないよう注意が必要です。
また、2階建て以上の家の場合、ワンフロアのマンションに比べると、階段の上り下りが負担に感じるかもしれません。
Part3マンションと戸建ての比較。
立地やセキュリティー面など住み心地の違い

住み心地や暮らしやすさの面から、マンションと戸建ての特徴をチェック。求める暮らしを叶える参考にしてみてください。
マンションと戸建ての住み心地をおおまかに表現すると、前者が「利便性」、後者が「自由度」といえそうです。マンションは駅近・都市部に多く、管理体制や住民へのサービスが整っているかわりに、集合住宅ならではの暮らしの上での制約があります。一方、戸建ては郊外にあることが多いですが、独立した住居のため自由に家づくりができますが、メンテナンスなどについては全てが自己負担になるという側面があります。自分や家族のライフスタイルに合うのはどちらなのか?判断の材料にしてみてください。
<マンションと戸建ての住み心地の比較>
マンション | 戸建て | |
---|---|---|
住環境 | 上下・隣の住戸との騒音リスクあり | 騒音トラブルが少ない、庭を持てる |
リフォームの 自由度 |
ベランダやバルコニーなど共用部分は 変更不可、室内も制限あり |
自由に増改築・リフォーム可能 |
セキュリティー | オートロック・防犯カメラなど 充実している |
自分で防犯対策が必要 |
ペット | 規約により制限あり(不可の物件も) | ペットの飼育制限なし |
防災リスク | 停電時は水が使えない可能性あり | 水害の影響を受けやすい |
売却・住み替え | 駅近なら売りやすいが、 管理費の負担がネックになりやすい |
土地の価値が下がりづらいため、 立地次第では高く売れる |
立地 | 駅近・都市部が多い | 郊外や駅から離れたエリアが多い |
Part4マンションと戸建ての比較。
初期費用やランニングコストなどお金の違い

住宅購入にかかる費用は、マンションと戸建てでどんな違いがあるのでしょうか。購入費用、ランニングコスト、資産価値などの観点で比較していきます。
住宅購入にかかる費用は、国土交通省による「令和5年度住宅市場動向調査報告書」を基にご紹介します。
住宅購入にかかる費用相場
新築の注文住宅(土地購入資金を除く)
全国平均/4,319万円
大都市圏(南関東、近畿)/4,757万円
その他の地域/3,771万円
新築の分譲住宅(新築の建売住宅または分譲住宅)
三大都市圏計/4,480万円
首都圏/4,504万円
中京圏/3,975万円
近畿圏/4,781万円
中古住宅
全国平均/2,550万円
大都市圏(南関東、近畿)/2,821万円
その他の地域/2,145万円
※出典:国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」
最も違いが出るのは、ランニングコストの部分ではないでしょうか。マンションでは、維持費や駐車場の料金が毎月かかることが多いですが、戸建てでは自分の裁量次第となるためです。とはいえ、長く安心して住み続けるためには、定期的なメンテナンスは必須。家の建築・購入費用だけでなく、ランニングコストも試算してトータルの金額を比較検討してみましょう。タイミングによっては有利な税制を活用できることもあるので調べてみましょう。
<マンションと戸建てのランニングコストの比較>
マンション | 戸建て | |
---|---|---|
固定資産税 | ●土地 区分所有となるため固定資産税はそれほど高くならないが、「住宅用地の特例」という軽減措置の恩恵が少なくなる ●建物 減価償却期間は47年(鉄筋コンクリート造)なので、固定資産税が高い状態が長く続く 固定資産税には軽減措置があり、新築の場合は5年間(長期優良住宅は7年間)、固定資産税が2分の1になる※ |
●土地 区分所有のマンションに比べて土地が広い分、「住宅用地の特例」という軽減措置を最大限享受できる ●建物 減価償却期間は22年(木造の場合)のため、マンションより、固定資産税が高い状態が短い 固定資産税には軽減措置があり、新築の場合は3年間(長期優良住宅は5年間)、固定資産税が2分の1になる※ |
維持費 | 管理費・修繕積立金が毎月かかる | 将来のリフォームなどを想定し、自己管理でお金を貯める必要がある |
駐車場 | 月額料金がかかることが多い ※マンション内の駐車場に台数制限がある場合は別途近くの駐車場を借りる必要がある ※自転車やバイク置場も月額使用料を徴収されることが多い |
駐車場代はかからない |
出典:総務省HPより
※対象床面積は居住部分に係る床面積で、120m2が限度(120m2を超えるものは120m2相当分まで)
Part5マンションと戸建てどっちを買う?参考にしたいQ&A
ここでは、防犯、税金、世の中の住宅事情など、さまざまな切り口から、マンション・戸建ての疑問にお答えしていきます。
Q. マンションと戸建て、どっちの方が防犯面は安全ですか?
一概にどちらが安全と言うことはできませんが、参考までに警視庁のデータを見てみましょう。「侵入強盗の発生場所別認知件数(令和5年)」では、戸建住宅が30.5%、共同住宅11.1%となっています。マンションではオートロックなど建物自体に防犯対策がされていたり、管理人が常駐するなどセキュリティーサービスを行ったりするケースが多いですが、戸建ての場合は自分自身でセキュリティー対策を行う必要があります。共同住宅は住んでいる人が多いため、犯人が人目を気にして、犯行を行わないことも影響しているようです。戸建ての場合も工夫によっては、人目のつきやすい建築手法がありますので、ハウスメーカーなどに相談してみてください。
Q. マンションに向いているのはどんな人?
マンションに向いている人は、間取りやプランのこだわりよりも「利便性」を重視したい人です。マンションは駅や商業施設までの距離が近く、通勤や通学、日々の買い物など、周辺環境に恵まれていることが多いです。また、建物の管理や共用部分のセキュリティー対策など、自己管理の手間が戸建てよりも少ないといえるでしょう。マンションによっては、ジムやコミュニティラウンジなど共用スペースが充実している物件もあり、マンション内で余暇を楽しむことができるので、時間を効率的に使ってゆとりのある暮らしをかなえられるでしょう。
Q. 戸建てに向いているのはどんな人?
戸建てに向いている人は、「自分の希望を実現したい」「間取りやデザインにこだわりたい」人です。注文住宅であれば、部屋の中だけでなく庭などの外を含めて、かなり自由に理想の家づくりが可能になります。また、独立した建物のため、プライバシーを重視したい、ご近所との音トラブルなしに暮らしたいといった人にも向いています。住まいの維持・管理にどれだけ費用をかけるのかも自分次第のため、計画的にお金をためて将来に備えられる人の方が良いかもしれません。
Q. マンションと戸建て、どっちの住居が多い?
総務省の令和5年住宅・土地統計調査(2023年10月実施)によると、居住世帯のある住宅(空き家でない住宅)の内訳は、戸建てが2,931万9千戸で全体の52.7%、共同住宅が2,496万8千戸で全体の44.9%となっています。都道府県別では、共同住宅の割合が最も高いのは東京都で71.6%、神奈川県、大阪府、福岡県、沖縄県で50%を超えています。一方、東北各県(宮城県を除く)では、戸建住宅の割合が比較的高く、共同住宅は20%台の県が多い結果となっています。住む地域によって、マンションと戸建ての選択肢の幅が変わってきそうです。
※出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」
Part6マンションも戸建ても魅力的な、大和ハウスの家

※写真右の分譲マンションは分譲済(プレミスト梅田)
大和ハウスは長年の実績と知見を生かし、注文住宅はもちろん、規格住宅・セミオーダー住宅、中古住宅、分譲マンションなどを手掛けています。ここでは大和ハウスの家の魅力をご紹介します。
大和ハウスの分譲マンション
実は、これまでに全国で10万戸を超えるマンションを手掛けてきた大和ハウス。ハウスメーカーとしてのノウハウを生かして、住む人の誰もが心地よいと感じるマンションを供給しています。
※供給戸数は2024年10月1日時点の供給実績です。
プレミスト・D’シリーズ以前の物件も含みます。(大和ハウス調べ)
その特徴の一つが、「Natural eye」と呼ばれるマンションづくり。家づくりのプロフェッションナルとして、常に住まう人の声や意見に耳を傾け、コンセプト開発や商品開発を行っています。そうしてできた商品をマンションに導入。その住み心地をオーナーさまにしっかりヒアリング・検証し、家づくりにも生かしていくというサイクルを確立しています。
また、「D-LCP(Daiwa House Life Continuity Plan)」と呼ばれる、防災時の居住継続プランも、特徴の一つです。分譲マンションの設備には、災害発生時に身を守るための、「自動火災報知設備」や、安全な避難経路・手段を確保するために、定点時に一定時間足元を照らしてくれる「ホーム保安灯」、地震で変形しても開閉ができる「対震ドア枠」などがあります。災害に強い家を研究し続けてきた大和ハウスグループの総合力とノウハウを生かしたサポートが充実しています。
大和ハウスのフルオーダーの注文住宅
フルオーダーの注文住宅は、専門チームと何度も打ち合わせを重ねながら進めていく、自由な家づくりが魅力です。こだわりをふんだんに詰め込める、平屋~5階建てまでの幅広い商品ラインアップがそろっています。
また、木造、鉄骨造のどちらを選んでも、耐震性や耐久性が高いため、大和ハウスの家の特徴である「大開口・大空間※1」を実現できます。
※1一部商品・エリアによって天井高が異なる場合があります。
大和ハウスの規格住宅&セミオーダー住宅

フルオーダーの注文住宅ではなくても、価格を抑えながら注文住宅品質を実現できる住まいがあります。それが、大和ハウスの提案する規格住宅・セミオーダー住宅「Smart Made Housing.」です。

「Smart Made Housing.」の3つの特長
「規格住宅」は、大和ハウスがこれまで手掛けてきた注文住宅の中から、人気の間取り2,300通り以上を厳選。その中から住みたい間取りをセレクトできます。「セミオーダー住宅」は、規格住宅同様のプランから選んだ上で、さらに自分好みに間取りをカスタマイズすることができます。
すべての間取りプランが見放題なので、こだわり条件などを入力して、理想の間取りを検索してみてください。
大和ハウスの分譲住宅

※イメージ
テレワークスタイルやペットと暮らす家、二世帯住宅、子育てしやすい住まいなど、年間4,000棟以上の注文住宅を手掛ける大和ハウスの設計士が、そのノウハウを生かした分譲住宅を設計。それが大和ハウスの「Ready Made Housing.」です。
業界トップクラスの30年の初期保証(構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分)と、保証延長プログラムによる60年の長期保証※2を実現。注文住宅と変わらない安心で、家族を末永くサポートし続けます。
また、大和ハウスの戸建住宅はすべてがZEH標準※3。そのためZEH水準の断熱性能をはじめ、震度7クラスの強震であっても住み続けられる耐震性能を確保しています。
※2 【60年長期保証(構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分)】
- ●引き渡し後、1・12・24カ月・以降5年ごとの無料点検と診断を実施(30年以降の点検は有料となります)。
- ●初期保証30年。30・45年目の有料メンテナンス工事実施で、15年ごとの保証延長。
- ●60年以降は、お客さまのご要望により、耐久性能調査(試験)を行い、耐久性能診断書を作成します。
また、部位ごとに必要な有料メンテナンス工事の項目と保証年限を提示します。
詳しくは営業担当者にお尋ねください。
※3間取り、仕様等により、ZEH基準相当とならない場合があります。
大和ハウスの中古住宅
住宅購入の選択肢としては中古住宅を購入する方法もあります。
大和ハウスではお客さまの住宅購入の選択肢をさらに増やすため、お客さまから物件を買い取り、快適な家にリノベーションを施したのち、別のお客さまへ販売するという、「買取・販売」にも力を入れています。以下の物件のように、大和ハウスが買い取り、リノベーションを手掛けたマンションの事例もあります。
家づくりにおける豊富なノウハウを持つ大和ハウスだからこそ、社会の資産にもなる良質な住宅の供給を続けています。
Part7理想の暮らしを見据えて、マンションや戸建てを選ぼう

マンションと戸建て、それぞれのメリット・デメリットを中心にご説明してきました。理想とする暮らしによって、何をメリット・デメリットと感じるかは人それぞれです。
住宅購入資金やローン以外にもかかる、メンテナンス費用や税金などはもちろん、家以外にもお子さまの教育資金や将来の老後資金など、ライフプランを考えて、家選びをすることが重要です。
大和ハウスグループでは、マンションから戸建てまで幅広い住宅のご提案が可能です。家選びに迷ったらお気軽に問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
お話を伺った方
田中 直輝(たなか なおき)さん
住生活ジャーナリスト。早稲田大学教育学部を卒業後、海外17カ国を一人旅。その後、約10年間にわたって住宅業界専門紙・住宅産業新聞社で主に大手ハウスメーカーを担当し、取材活動を行う。現在は、「住生活ジャーナリスト」として戸建てはもちろん、不動産業界も含め広く住宅の世界を探求。