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コラム No.9-3

トレンド

CRE戦略の鍵(3)不動産の流動化・証券化

公開日:2016/04/27

不動産流動化・証券化とは

不動産流動化とは、不動産のような流動性の低い資産をより流動性の高い資産に転換することですが、国土交通省の解説によると、「資産を保有する者が、特定の資産保有を目的とする別の主体(特別目的事業体=SPE:Special Purpose Entity)を設立して、そこに当該資産を移転してその資産が生み出す将来のキャッシュフローを原資に資金調達を行う手法」とあります。
また、資産の流動化の中で、「資産の証券化」とは、「金融機関や事業会社などの資産の所有者が、ローン債権の元利金支払やビルテナントの賃料等のキャッシュフローを生み出す特定の資産を自身のバランスシートから切り離し、当該資産に係るリスクを目的に見合った形に加工して、有価証券等の流動性の高い投資商品を発行する手法」となっています。

不動産証券化を不動産の所有者から見れば、所有する不動産を投資ビークル(SPV:Special Purpose Vehicle)へ譲渡し、その不動産の経済的価値によって資金調達を行う仕組みであり、不動産所有者の業績や信用力に基づく資金調達ではなく、不動産が生み出す運用益や売却益などに基づいて資金調達をする仕組みということになります。
また、投資家の立場から見た不動産証券化とは、その不動産が生み出す収益を受け取る権利を証券や金融商品に加工し、投資できるようにする仕組みということになります。
この「不動産証券化手法」の活用によってリスクが分散され、不動産が「小口性」「透明性」「流動性」を持った金融商品となることを意味しています。

不動産証券化のイメージ図(国土交通省の資料より)は以下の通りです。

不動産流動化・証券化の誕生

1990年代後半からの不良債権問題から起きた業績の悪化、経済環境の悪化のなかで、企業の資金調達のソースとして、不動産を中心とした資産自体が生み出すキャッシュフローに着目したのが、この不動産の流動化・証券化でした。
1998年9月の「特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(いわゆるSPC法)」の施行によって、日本の不動産の流動化・証券化が本格化しました。
これによって、不動産の活用法が大きく変わりました。活用ソリューションの引き出しが豊富になり、不動産の活用バリエーションが大きく増えました。

さらに、2000年11月に施行された「投資信託及び投資法人に関する法律」によって、J-REIT(投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなどの不動産などを購入し、その不動産が生み出す賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品)このJ-REITは、投資資金の受け皿として大きな期待を集めました。
2001年9月に「ジャパンリアルエステイト投資法人」と「日本ビルファンド投資法人」が東京証券取引所に上場され、その後も上場銘柄数・資産総額ともに拡大しました。

こうして、2007年(平成19年)まで一気に拡大した証券化の流れでしたが、2008年のリーマンショックで、一気に縮小することになります。その後は、日本経済の立て直しなどによって少しずつ回復し、平成26年度には、証券化された資金額は5兆5,128億円となっています。

証券化の対象不動産の取得実績の推移

国土交通省の「平成26年度 不動産証券化の実態調査」による

Jリートの銘柄数は、ここ数年、銘柄数、時価総額ともに上昇に転じています。平成26年度に7つの投資法人が新たに東京証券取引所に上場し、平成 27 年3月末の時点で過去最多の51銘柄となっています。時価総額は、平成 27年2月末に約10.9兆円に達し、市場創設以来、過去最高を更新しました。

Jリート上場銘柄数と時価総額の推移

資料:一般法人不動産証券化協会公表資料より作成
(国土交通省 平成26年度土地に関する動向より)

不動産証券化(リート)のスキーム

投資信託および投資法人に関する法律に基づくスキームです。Real Estate Investment Trustの頭文字をとって、REIT(リート)と呼ばれます。投資口を上場する場合には、幅広い投資家から資金を調達することができます。

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