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2013/02/26

報道関係各位

■2020年までに環境負荷「0(ゼロ)」を目指すスマートエコプロジェクト第六弾

日本初の住宅専門工場 奈良工場を建替えます 次世代環境配慮型工場「D’s SMART FACTORY(ディーズ スマート ファクトリー)」へ

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大野直竹)は、2013年2月26日より、奈良工場(奈良県奈良市)を、次世代環境配慮型工場「D’s SMART FACTORY(ディーズ スマート ファクトリー)」に建替え、2013年12月に操業を開始します。今後、第二、第三工場も建替えます。

 当社では、「地球に優しく、人に優しい生産活動」をスローガンに、全国10工場で工業化住宅および建築用鉄骨部材、システム建築部材の生産を行っています。
 奈良工場は、日本初の工業化住宅の生産工場として、1965年4月12日に操業を開始しました。現在、近畿圏2府4県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県)向けの戸建住宅・賃貸住宅用部材の生産、出荷を行っています。
 今回、当社では東日本大震災を受け、全国10工場の防災性の検証を行いました。その中で、奈良工場については、建設から半世紀経過したことを考慮し、今後発生しうる大規模地震等の自然災害に備えて、防災性を高めるために建替えることを決定しました。
 建替えにあたっては、工場棟には次世代環境配慮型工場である「D’s SMART FACTORY」の技術を、事務所棟および食堂棟には環境配慮型オフィス「D’s SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」の技術を採用します。また、工場棟・事務所棟・食堂棟はショールームとしても活用していきます。
 あわせて、奈良工場内に戸建住宅を検討されているお客さま向けの体験施設「(仮称)住まいの科学体験館」(※1)を建設し、2013年度中にオープンさせる予定です。
※1.お客さま向けの体験施設については、2013年度中に詳細内容を発表します。

●ポイント

1.パッシブ・アクティブコントロールとスマートマネジメントを駆使した次世代環境配慮型工場

2.日本初(※2)の太陽光による「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステムを導入

3.BCP対策として、工場には発電機、事務所棟には15kWhのリチウムイオン蓄電池を導入

4.最新の外壁パネル生産設備を導入し、生産性を30%向上

2.追尾集光型(太陽を追尾し、ミラーにより太陽光を発電部分に集める)としては日本初。(実証実験は除く)

工場棟における環境配慮

パッシブ・アクティブコントロールとスマートマネジメントを駆使した次世代環境配慮型工場

工場棟では、自然の力を活かす「パッシブコントロール」や創エネ・省エネを行う「アクティブコントロール」、それらを適正に制御する「スマートマネジメント」を組み合わせることにより、当社従来建築と比較して照明エネルギーを最大約80%以上(※3)削減できます。また、建築物総合環境性能評価システム「CASBEE新築2010年版」の「Aランク」となりました。

3.省エネ法上の照明エネルギーの削減率。

 

■パッシブコントロール

(1)「日射調整フィルム」を採用した越屋根による自然エネルギー利用

工場棟では、工場屋根に採光のための 越屋根(※4)を設け、工場内に自然光を取り込み、昼間の照明電力を削減します。この越屋根の窓部には、直射光を屈折させ、紫外線などの有害光線もカットする「日射調整フィルム」を採用しました。
4.採光・換気・煙出しなどのため、屋根の上に、棟をまたいで一段高く設けた小屋根。

【越屋根(工場内部)】

(2)工場内作業者の労働環境改善のための設備を導入

夏場の工場内は、屋根からの輻射熱により熱中症などにかかりやすい状況となります。そこで、工場内作業者の労働環境改善のため、屋根断熱により、屋根からの太陽熱日射エネルギーを遮熱し、工場内の熱ごもりを防ぎます。

また、開口部にはシートシャッターを設置し、採光を取りつつも、侵入する日射を遮蔽し、熱負荷の軽減を図ります。

さらに、高所窓からの排熱などの換気設備に頼らないパッシブ換気により、工場内にこもった熱を排熱できるようにしました。これらの工夫により、工場内の温度上昇を大幅に抑制し、労働環境の改善を促します。

また、部材の雨濡れ防止のために設置した約4mの吊庇には、日射遮蔽の機能もあり、労働環境改善に寄与します。屋根断熱や日射遮蔽の工夫により、旧工場と比べて約2℃程度、温度上昇を抑制する効果があります。

■アクティブコントロール

(1)高効率反射板と高効率ランプの組み合わせによる消費電力の削減

工場内には、一般企業・官公庁向けに当社が販売している高効率反射板照明器具「reFbo Factory(レフボファクトリー)」を導入します。高効率反射板と高効率ランプとの組み合わせにより、従来の水銀灯の高天井用照明と比べ、消費電力を約45%(※5)、年間CO2排出量を約146t削減(※5)することができます。

5.水銀灯700Wとセラミックメタルハライドランプ360Wの比較。器具台数216台、室面積23,173.3㎡、器具取付高さ8m、年間点灯時間3,750時間/年、CO2排出係数0.55kg- CO2/kWhの条件で換算した場合。条件等によって異なる場合があります。

 

(2)気化熱を利用した涼風装置を設置

工場内ではパッシブコントロールによる自然換気に加えて、水の気化放熱を利用した気化式冷却ファンを設置します。

気化式冷却ファンは、20~30μmの微細な霧をファンで噴霧し、約5℃程度、温度を下げる効果があります。パッシブコントロールとアクティブコントロールによる熱ごもり対策により、旧工場と比べて約7℃程度、温度を下げる効果があります。

また、エアコンと違い、コンプレッサーを使用しないため、排熱も発生しません。

■スマートマネジメント

(1)生産設備・建築設備の両面で“見える化”“見せる化”を推進

奈良工場では、工場内の生産設備と事務所棟の建築設備のエネルギーを測定し、総合的にマネジメントする「スマートマネジメント」を導入します。

生産設備面では、FEMS(※6)を利用してエネルギーを“見える化”することで、工場全体の最適制御を行います。

また、自主的な省エネ活動の支援や、社外に環境負荷低減の取り組みをアピールできるエネルギーの“見せる化”も行い、環境負荷低減に努めていきます。

6.Factory Energy Management Systemの略で、工場の設備機器等の運転管理によってエネルギー消費量を計測し、エネルギーの削減を図るためのシステム。

 

(2)エネルギー計測・デマンド制御・異常検知・場内監視を行い、全体最適を図る

今回、奈良工場では太陽光発電システムの発電量や売電・買電状況の把握はもとより、一部の生産設備や自家発電機等のデマンド制御、さらに主要設備、漏電、熱中症暑さ指数(WBGT)・風・雨・排水溝の水位・日射・温湿度等の計測などの異常検知を行います。

これらを1つのサーバーで管理し、分析していくことで、エネルギーだけでなく、防災面での監視強化を行い、工場全体の最適化を図ります。

 

●「工場見える化システム(当社九州工場の例)」

事務所棟・食堂棟における環境配慮

事務所棟・食堂棟には、環境配慮型オフィス「D’s SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」のノウハウを導入し、「パッシブコントロール」や「アクティブコントロール」、「スマートマネジメント」を組み合わせ、当社従来建築と比べてCO2排出量を約61%削減(※7)します。また、建築物総合環境性能評価システム「CASBEE新築2010年版」の「Aランク」となりました。

7.事務所棟のみの削減率。

 

■パッシブコントロール(事務所棟・食堂棟)

(1)自然エネルギーを取り込む「ライトシェルフ」「トップライト」「風の道」を導入

事務所棟には、自然光を室内へ取り込むため、庇上面に反射板を貼り付けた「ライトシェルフ」を導入します。太陽光を庇上の反射板で柔らかな光に変換し、部屋全体に光を行き渡らせるようにします。窓際近くでは、庇により、日光が直接入らないように工夫しています。

また、事務所棟・食堂棟には「トップライト」を採用します。自然光を取り込むと同時に、吹き抜け空間を利用したパッシブ換気である「風の道」を創りました。自然風圧と煙突効果により、春・秋の中間期には事務所内に自然風を取り入れ、よどんだ空気と排熱を屋上に設けた換気口から排出します。

(2)多機能タイプの外装フレーム「D’s フレーム」や「外張り断熱通気外壁」を採用

事務所棟には、意匠性を重視し、壁面緑化や木材再生ルーバー等の環境アイテムを設置することができる多機能タイプの外装フレーム「D’sフレーム」を採用しました。

また、外壁には当社戸建住宅商品にも採用しているオリジナル外壁システム「外張り断熱通気外壁」を採用しました。さらに、屋根断熱には外断熱工法を導入し、サッシにはLow-E(低放射)ガラスを採用した高断熱複層ガラスを導入するなど、執務室内の快適性の向上を図りました。

■スマートマネジメント

(1) “見える化”“見せる化”を推進

事務所棟・食堂棟では、工場棟と同様に全てのエネルギーを測定し、総合的にマネジメントする「スマートマネジメント」を採用します。

BEMS(※8)を利用して事務所棟・食堂棟の照明、空調の最適制御を行います。あわせて、工場棟のFEMSと連携し、エネルギーを“見える化”“見せる化”することで、奈良工場全体のエネルギー消費の削減を図ります。

来場されるお客さまへ“見せる化”(イメージ)

8.Building and Energy Management Systemの略で、建物の設備機器等の運転管理によってエネルギー消費量を計測し、エネルギーの削減を図るためのシステム。

メガソーラー・「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステムの取り組み

1.工場屋根上に太陽光発電システム1MWを設置し、全量売電事業を実施

奈良工場では、東日本大震災後の電力供給不足への対応と低炭素社会の実現を見据え、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(※9)を利用した売電事業に取り組みます。

当社が工場の屋根上(約2万4,000㎡)に、発電容量1MWの多結晶型の太陽光発電パネルを4,680枚敷設し、大和ハウスグループの大和エネルギー株式会社にメガソーラーを賃貸します。大和エネルギーは、発電事業者として日中発電した全電力を電力会社へ売電するとともに、メガソーラーの運営管理を行います。

当工場の予定発電量は、年間約100万kWhです。家庭の一世帯あたりの全消費電力量を4,734kWh/年(※10)とした場合、約210世帯分の電力量に相当します。太陽光発電事業の年間売電売上は約4,500万円を見込んでいます。

9.2012年7月1日施行の再生可能エネルギー特別措置法による全量固定買取制度のこと。

10.経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ」より。

 

2.食堂棟屋根上に日本初※2の太陽光による「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステムを導入

食堂棟屋根上には、1つのシステムで太陽光による発電と集熱が同時にでき、高いエネルギー効率を実現する「追尾集光型太陽光発電+集熱ハイブリッドシステム(スマートソーラーインターナショナル株式会社製)」を、産業用としては日本で初めて(※2)導入します。

太陽光発電システムで創られた電力7.5kW分は、自家消費するとともに、余剰電力については電力会社へ売電します。太陽熱利用については、パネルで温めた熱媒体(不凍液)を熱交換器で温水に熱交換して、食堂棟の給湯用の温水(約60℃)に利用します。

事務所棟には30kWの太陽光発電システムを導入します。太陽光発電システムで創られた電力のうち20kW分は、自家消費するとともに、余剰電力については電力会社へ売電します。

残りの10kW分は、事務所棟のリチウムイオン蓄電池と系統連係し、夜間電力や災害時に非常用の電力として使用します。

 

●太陽光による「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステム(概念図)

●追尾集光型の構造

より多くの日射量を得ることができるように、時間によって角度を変えることができる追尾集光型を採用しました。

3.「デシカント空調」「置換空調システム」を採用

事務所棟には、空気から直接水分を除去・分離して、最適な温度・湿度の空気を室内に供給する「デシカント空調」を採用しました。快適な室内環境とランニングコスト削減を実現します。

食堂棟には、人が活動する床上約2mの領域のみを空調することで、エネルギー消費量を削減するとともに、温度むらのない、快適な環境を提供することができる「置換空調システム」を採用しました。

BCP対策・工場の生産性・体験型工場としての役割

1.BCP対策として、工場内には発電機、事務所棟には15kWhのリチウムイオン蓄電池を導入

奈良工場では、災害が発生した際、生産活動を早期に復旧させるための対応策として、工場には軽油で発電する336kWの自家発電機を設置します。また、事務所棟には15kWhのリチウムイオン蓄電池を設置し、事務所棟に設置する30kWの太陽光発電システムのうち、10 kW分を系統連係して、蓄電池に電力を貯めて夜間電力や非常用電源に使用します。

これらの非常用電源の確保により、工場内では非常用照明等に電力を充当し、事業活動が継続できるようにします。事務所内では一部のパソコンや照明の電力に充当します。

2.最新の外壁パネル生産設備を導入し、生産性を30%向上

当社の生産購買部門では、第3次中期経営計画において、2013年度までに全工場の生産性を2010年度比20%向上させるべく改善活動を行っています。

今回の建替えに伴い、最新の外壁パネル生産設備等の導入を図り、生産性を旧工場と比べて30%向上させる予定です。

 

3.見学可能な体験型工場

奈良工場は、広くお客さまに当社戸建住宅商品についての理解を深めていただけるよう、体験型工場としての機能も兼ね備えます。

また、工場を検討されているお客さまに対しては、工場自体をショールームとして活用していきます。

 

●工場内の見学通路(イメージ)

■「Smart-Eco Project(スマートエコプロジェクト)」

1弾

2011年7月

D`s SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」発売

2弾

2011年12月

D`s SMART OFFICE「大和ハウス愛知北ビル」実証実験開始

3弾

2012年5月

D`s SMART STORE(ディーズ スマート ストア)」実証実験開始

4弾

2012年10月

D`s SMART OFFICE「大和ハウス岐阜ビル」実証実験開始

5弾

2012年12月

D’s SMART FACTORY(ディーズ スマート ファクトリー)」発売

 

■建物概要(工場棟)

所 在 地 :

奈良県奈良市西九条町4丁目2番地2号

敷地面積 :

164,300㎡(49,788坪)

総事業費 :

100億円(第一工場、第二工場、第三工場、事務所棟、食堂棟)

<第一工場の工事概要>

事 業 費 :

40億円(第一工場、事務所棟、食堂棟)

<用途別>

奈良工場(第一工場)

事務所棟

食堂棟

延床面積 :

23,341.15㎡

2,364.83㎡

760,00㎡

建築面積 :

24,143.84㎡

1,254.32㎡

766.20㎡

階  数 :

平屋建(一部2階)

2階建

平屋建

高  さ :

9.16m

8.22m

5.92m

構  造 :

鉄骨造

鉄骨造

鉄骨造

 

■奈良工場の概要

   部  門 :奈良工場(購買課、住宅生産管理課、ものづくり課、品質・環境管理課

総務・安全・施設管理課、経理センター他)

   人  員 :約400名(大和ハウス工業:46名、協力会社:約350名)

   開設時期 :1965年4月12日

   事業内容 :住宅系部材の生産と現送材部材の現場搬送

   主要生産品:鉄骨部材、外壁パネル、木質パネル

   出荷エリア:近畿圏2府4県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県)

 

■工場のあゆみと今後の予定

内  容

1965年4月12日

奈良工場第一工場完成

1967年

第二工場完成

1970年

第三・第四工場完成

1996年

ISO9002認証取得

2001年

ISO14001認証取得

2002年

産業廃棄物ゼロエミッション達成、ISO9001 2000版認証取得

2009年

JISHA方式適格認定(OSHMS)認証取得

2013年2月26日

第一工場地鎮祭開催

2013年3月

第一工場新築工事着工

2013年9月

第一工場竣工(予定)

2013年12月

第一工場操業開始(予定)

2013年度中

「(仮称)住まいの科学体験館」オープン(予定)

2014年3月

第三工場新築工事着工(予定)

2014年9月

第三工場竣工(予定)

2014年12月

第三工場操業開始(予定)

2015年3月

第二工場新築工事着工(予定)

2015年9月

第二工場竣工(予定)

2015年12月

第二工場操業開始(予定)

●奈良工場第一工場完成予想図

●奈良工場事務所棟・食堂棟完成予想図

●奈良工場建替え配置図

■全国の工場(一覧)

以上

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