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Daiwa House presents デザイナーズトーク
建築家/起業家 谷尻誠 ×
ダイワハウス設計士 村田龍雲
常識にとらわれない自由な発想から
理想の住まいが見えてくる(後編)

ダイワハウスの設計士と、建築家、プロダクトデザイナー、職人など
さまざまなジャンルのデザイナーが語り合い、
いい家づくりのプロセスや、これからの住まいのあり方について、
とことん深掘りしていく「デザイナーズトーク」。

第5回目のゲストは建築家/起業家の谷尻誠さんです。
谷尻さんは建築家の域にとどまらず、斬新な発想とアイデアで街づくりや飲食業など、
多彩なフィールドでご活躍されています。

お迎えするのは、ダイワハウス設計士の村田龍雲。
谷尻さんは広島県三次市出身、村田も広島市で育ち、
山と海、島々に囲まれた原風景を持っている共通点があります。

理想の家を作り上げるための設計士とのやりとりのコツや、
これからの住まいのあり方について、興味深いお話をたっぷりお聞きしました。

Profile

谷尻誠(たにじりまこと)

建築家/起業家

1974年広島県生まれ。穴吹デザイン専門学校卒業後、本兼建築設計事務所、HAL建築工房を経て、2000年建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE設立。広島、東京に事務所を構える。建築家の域を超え、社食堂、絶景不動産、21世紀工務店などの法人を経営する起業家でもある。大阪芸術大学准教授、広島女学院大学客員教授、穴吹デザイン専門学校特任講師。

村田龍雲(むらたりゅううん)

大和ハウス工業株式会社 浜松支店 住宅設計課 主任

1980年長崎県生まれ、広島市育ち。長く住み続ける家に愛着を持っていただくために、細部にこだわり、一つひとつに愛着のある家をお客さまと共に作り上げることをモットーとしている。好きな言葉はドイツの建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉「God is in the details(神は細部に宿る)」「Less is More(より少ないことは、より豊かなこと)」。一級建築士、一級エクステリアプランナー、インテリアコーディネーター。

敷地に家を建てることは
「街や風景の一部」になるということ

  • 村田:谷尻さんは、一般的に建築には向かないと思われている絶景の土地に、設計の視点から敷地の提案をする「絶景不動産」という不動産事業を手掛けていらっしゃいますね。住宅を作る上で、外の景色とのつながりや周囲との調和について、どのように考えられていますか?
  • 谷尻:旅に出て車を走らせていると「こんな場所に住めたら豊かな生活ができそうだな」と感じる絶景にしばしば出会います。ところが、一般的に不動産情報に出てくる土地は、平坦で南向きの敷地の価値が高く、不動産業者の都合で作られた「売りやすい土地」ばかりです。設計という視点から敷地を観察し、風景をリノベーションして敷地のポテンシャルを引き出すことは、設計士としてやるべきことだと考え、「絶景不動産」の事業をスタートさせました。
  • 村田:「毘沙門の家」は、広島らしい山や海を望む魅力的な立地にありますね。素晴らしい立地ですが、普通なら建物を建てようとは考えない傾斜地ですね。

撮影:矢野紀行写真事務所

  • 谷尻:この土地はお施主さまと一緒に探しました。ネガティブにとらえられがちな傾斜地ですが、眺望を生かしつつ、敷地に最小限の工事だけで建築するために、6本の鉄骨柱で支える高床式住居にしました。
  • 村田:斜面を生かした構造など、「この土地に建てる」という力強い想いを感じます。周囲の自然に建物を溶け込ませつつ、その土地の新たな魅力も引き出す設計に感銘を受けました。また、「尾道の家」でも、周辺の地理を確認しながら設計のイメージを膨らませたと伺いました。

撮影:矢野紀行写真事務所

  • 谷尻:「尾道の家」の敷地の目の前には、尾道水道とよばれる川のような海が広がっています。そこに開口部を開くと、目の前に建つ工場が視界に入って美しくなかったんです。解決法を探そうと地図を見ていたら、尾道水道が湾曲していることが分かりました。そこで、家全体を海に対して斜めに配置して視線の角度を変えることで、美しい景観のみが切り取られ、どこまでも視線が伸びていくような絶景が生まれました。
  • 村田:なるほど。外を美しく眺める設計を考えるには、現地調査がとても大切なプロセスになると思います。谷尻さんはどんなところを重点的に見ていますか?
  • 谷尻:付近に高い建物があれば上って写真を撮ったり、ドローンを飛ばしたりと、周辺環境は念入りにチェックします。住宅密集地なら、隣家の窓の位置やどんな形で建物が建っているか、どこに視線の抜けがあるかを確認します。加えて、周囲から見て建物がどう見えるかも考えなくてはなりません。「敷地に家を設計する」というより、「街の一部として設計する」という意識で、マクロ的な見方を心がけています。設計のCGを作るときも、建物だけでなく周辺の景色も表現しています。

いい建築は足を踏み入れた瞬間身震いする

撮影:イクマ サトシ/TechniStaff

  • 村田:風景の一部になるといえば、貯水池を望む「桧原の家」の発想にも感銘を受けました。素晴らしい水辺が目の前にあると、普通なら大開口を開きたくなるところをあえて屋根を低く抑え、「環境」と「建築」の境界を曖昧にする発想が素晴らしいと感じました。
  • 谷尻:ありがとうございます。軒先は1600mmと低く抑えました。お施主さまからは「バーンと水辺が目の前いっぱいに広がるように屋根をもっと上げてほしい」と何度も言われていたのですが、そのたびに断っていて(笑)。「完成形を見て、それでも屋根を上げたいのなら私たちが追加工事費用を負担しますので」と説得し続けました。完成してお施主さまが建物に足を踏み入れた瞬間、「言われた通りにしてよかったです」とおっしゃっていただけました。
  • 村田:そこまで押し通せるのがすごいです(笑)。出来上がりのイメージを伝えるのはさぞ難しかっただろうと思います。
  • 谷尻:そこは信頼してもらうしかないですよね。いい建築って足を踏み入れた瞬間に身震いするんです。私たちは「鳥肌建築」と呼んでいますが、「桧原の家」はまさにそれでした。屋根によって切り取られた開口部から水面だけが映し出され、まるで水辺に浮かぶ舟に乗っているような感覚を覚えます。
  • 村田:私たちは、自分の設計思想をそこまで強くオーナーさまに主張することはないですが、仮にオーナーさまと意見が分かれてしまったときでも、設計的にメリットがあれば、私はプロの意見として率直に伝えるようにしています。設計士に委ねていただくためにも、オーナーさまとの信頼関係を築くことは大切なことだと感じます。

SNSの普及によって美意識がジャッジされる時代。
写真と設計には共通点がある

  • 村田:ハウスメーカーの設計士は、ある一定の「規格」という制約の中で設計を行うことも少なくないのですが、それによって多くの高品質の住宅を社会に提供できるメリットもあります。谷尻さんを見ていると、ご自身の行動や思考に限界がないんだろうなと感じます。私たちハウスメーカーの設計士にも、従来の規格にとらわれない自由な発想を提案する役割が今後一層求められると思いますが、建築家のお立場からどのように考えられますか?
  • 谷尻:私は、建築家の設計とハウスメーカーの設計に差はないと思うんですよ。「規格」というしがらみで窮屈になることがあるかもしれませんが、それを超えるような素晴らしい設計をすれば、規格を超えて価値化していくはずです。ダイワハウスというブランドの価値をさらに高められる立場にいるんですから、制約を設けずに自由な発想でチャレンジしてほしいなと思っています。
  • 村田:ありがとうございます。その通りですね。ところで、谷尻さんはご自身で設計された建築物をご自身で撮影しInstagramにアップされていますね。私もカメラが好きで撮影をしますが、私たちの世代は、若い頃に建築雑誌に憧れを抱き、妄想を膨らませてきた世代だと思います。そんな世代が設計に携わるようになり、デジカメの普及によってSNSなどで気軽に発信できるようになったことは意義深いと感じます。
  • 谷尻:そうですね。お施主さまも仕事を依頼するときには、SNSで建築家の作品をチェックすると思うんです。自分の知らないところで美意識がジャッジされる時代です。そこに美意識が感じられなかったら、私ならその建築家に依頼しません(笑)。ハウスメーカーは担当部署が決まっているので難しいかもしれませんが、一人ひとりの設計士がSNSを使って積極的にプロモーションしていくと、もっと面白くなると思うんです。
  • 「写真を撮ること」はフレームの中に構図を決めることですよね。設計も、街の中や敷地に建物をどのように配置するか構図を決めることです。カメラの構図が美しくない人が、美しいプロポーションの設計が作れるとは思えません。だから私は、ズームができない単焦点レンズを用いて、コントラストが強めで陰影を意識した、その場の雰囲気が伝わる写真にこだわって撮っています。
  • 村田:谷尻さんの撮られた写真には美意識を感じます。谷尻さんは建築家の域にとどまらず、独創的な発想でさまざまな事業を展開されていますが、今後、注目している分野があれば教えてください。
  • 谷尻:自然の中に「小屋」を建てる事業をスタートさせようと思っています。私はキャンプによく行くのですが、自然の中でご飯を食べたり、お酒を飲んだり、お風呂に入るのって本当に気持ちがいいですよね。開放的な場所で心地良さを感じる本能が人には備わっているのではないかと感じます。とはいえ、キャンプのテントでは仕事はできませんし、別荘だと存在が重い。「小屋」くらいがちょうどいいかなと思いました。
  • 村田:テレワークが普及して、一定の場所にいるという概念がなくなりましたし、旅をしながら仕事をする「ワーケーション」も近頃注目されていますね。
  • 谷尻:その通りです。「小屋」を全国各地に作って、そこで仕事をしたり、遊びに行ったり、遊びながら仕事をしたりすればいい。新型コロナをきっかけに、家の価値観はこれからどんどん変わってくるかもしれませんね。
  • 村田:谷尻さんの柔軟な発想にはいつも刺激を受けます。今日はありがとうございました。

まとめ

自然や街の一部となる建築や、写真と建築の共通点、これからの住まいの可能性など、広く柔軟な視点で設計をとらえる谷尻さんならではの興味深い話をお伺いできました。
私たちも、住まいの常識とされていることを時には疑ってみたり、曖昧な領域を楽しんでみたりといった柔軟な視点を持つことが、これからの家づくりに求められるのかもしれません。

常識にとらわれない自由な発想から理想の住まいが見えてくる

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