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生活を考える

理想をカタチに!
テイスト別インテリア選びのコツ 第1回
洗練されたモダンインテリア~BoConcept編~

「憧れのインテリアをカタチにしたい!でもどうすればいいの…?」

シンプルなモダン系からデコラティブなエレガント系まで、
インテリアのテイストは実にさまざま。
細かな違いがわからない人も多いはず。

理想のインテリア選びは、
まず自分の好きなスタイルを知ることから始めましょう。

ダイワハウスの Interior Design Map

心に思い描かれているイメージをカタチにするために、一般的なインテリア空間を「SIMPLE - DECORATIVE」軸と「FORMAL - CASUAL」軸のイメージスケールにマッピングしました。4つに分類したそれぞれのグループを「スタイル」と呼びます。

1.[S style]
トレンド感のある都会的でスタイリッシュな印象のインテリア

2.[N style]
自然とのつながりを感じさせるどこか懐かしい印象のインテリア

3.[F style]
厚みや奥行きを感じさせる、格調高く落ち着いた印象のインテリア

4.[E style]
手作り感薫るヨーロッパの風土様式により、あたたかみのある印象のインテリア

さらにファブリックや家具等のインテリアエレメントの色のトーンやデザインによってゾーニングしたものが「テイスト」です。下図ようにインテリア空間にはさまざまなテイストがあります。

今回は、数あるテイストの中から【ソフトモダン】【シックモダン】をピックアップ。
北欧デンマークのモダン家具を世界65カ国260店舗で展開するBoConcept(ボーコンセプト)の増田崇さんにお話を伺いつつ、その特徴をご紹介します。

アドバイス

株式会社ボーコンセプト・ジャパン インテリアコーディネーター

増田 崇さん

BoConcept

モダンインテリアってどんなイメージ?

「現代的」「近代的」といった意味を持つ「モダン」。アート、建築、文学など、分野によって定義はさまざまで、「モダン」の概念を捉えきれていない方も多いと思います。インテリアにおける「モダン」を一言で表すならば、「シンプルで洗練されたイメージ」。きらびやかで装飾的なクラシックインテリアに対して、機能的で無駄を削ぎ落としたデザインがモダンインテリアの特徴です。シンプルだからこそ、世界中の多くの国、地域、ライフスタイルに調和する「汎用性の高さ」が、モダンインテリアの強みと言えるでしょう。

今日では、モダンインテリアの種類も細分化が進んでおり、「シンプルモダン」「イタリアンモダン」「和モダン」といった多様なスタイルが確立しています。今回は、上品でスタイリッシュな【シックモダン】、ナチュラルでやわらかい印象の【ソフトモダン】にフォーカスし、ご紹介していきます。

都会的で、洗練された印象のモダンインテリア

色味や素材で理想のテイストに近づける

モダン系のインテリアは、シンプルなトーンとミニマルな形状の家具で構成するのが基本ですが、配色や素材選びで、「シックモダン」や「ソフトモダン」などのテイストに寄せることが可能です。
シックモダンにしたければ、ブラックやブラウン、ダークブルーなど明度が低めの色、レザーやベルベットといった高級感のある素材を選ぶのがよいでしょう。アイテムの形状は直線的なものやエッジの効いたもの。ダーク系のカラーガラスや金属を使った雑貨も、シックな雰囲気を演出できます。
一方、ソフトモダンにしたければ、ナチュラルトーン、ホワイト、イエローなど明度が高めで温かみのある色味を基調とし、自然素材のファブリックや、丸みを帯びた形状のアイテムを取り入れるのがおすすめ。クリアガラス、ホワイトガラス、陶磁器のアイテムも、ソフトモダンにマッチします。
もちろん、明確にどちらかのテイストに寄せる必要はなく、自分なりの組み合わせを楽しむのが大切。BoConceptが生まれたデンマークでは、「居心地の良さ」を表す「HYGGE(ヒュッゲ)」という言葉があります。自分が、家族が、心地よく過ごせるようなインテリアを実現し、それぞれのHYGGEを見つけていきましょう。

モノトーンでまとめたシックモダン

明るい色味を基調としたソフトモダン

壁付けシェルフとヘリンボーンのフローリング。貼り方ひとつで印象も変わります

家具だけでなく、床材や壁面もテイストを左右する大きな要素。シックモダンには、ウォルナットに代表されるダーク系のフローリングがよく馴染みます。ただ最近では、視覚的に部屋が広く見えるホワイト系のフローリングがトレンドとなっており、シックモダンでもホワイト系の床材を使用する事例が多く見られます。フローリング以外では、大理石調のタイルなどもおすすめです。
ソフトモダンに合う床材は、アッシュやオークといったホワイト系、ライト系のフローリング。ベーシックな貼り方ではなく、ヘリンボーン(山型と谷型を組み合わせた模様)のフローリングもソフトモダンにはぴったり。

壁面については、日本の住宅では白いクロスが一般的ですが、モダンインテリアと有色の壁との相性は良く、シックモダンだとダークグレー、ソフトモダンだとアッシュグレーのアクセントクロスがよく似合います。

さらには、壁付けのキャビネットやシェルフを取り付けることで、より機能的でスタイリッシュな壁面へと進化します。壁の施工が可能な家にお住まいの方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

「差し色」で個性をプラス!

シンプルなトーンが特徴のモダンインテリアですが、「差し色」をうまく使うことで、空間により個性を持たせることが可能。原色系の派手な色ではなく、若干くすみのある色がモダンインテリアによく調和します。ファッションのトレンドがインテリアに影響することも多く、最近ではブルーやグリーンといった寒色系がインテリアでも流行のカラーとなっています。日本では従来、「インテリアに寒色系はNG」といった風潮もありましたが、今ではそうした固定観念にとらわれず、自由な色使いを楽しむ人が増えているようです。
シンプル、モダンな空間で色を使う際のポイントとして、ひとつの空間を「3色程度」に抑えるのがおすすめ。色味が増えると空間がポップに見えやすく、またインテリアコーディネートも難しくなります。

寒色系が最近のトレンドカラー

より洗練された空間を作るためのテクニック、注意点

色や配置を工夫して、
インテリアに躍動感を

色をうまく使うための工夫として、「同系色のアイテムを差し色として空間に散りばめる」というテクニックがあります。例えば、下の写真のように、ソファ、植物、壁面のアクセサリーをグリーン系に、ラグ、テーブル、壁面のキャビネットなどをホワイト系に。こうすることで、おのずと同じ色のアイテムに視線が動き、空間に躍動感が生まれます。
また、シェルフに雑貨をディスプレイする際には、直線上ではなくジグザグに配置することで、動きのあるイメージを演出できます。

同系色のアイテムを散りばめると、おのずと視線が動きます

観葉植物は、あえて控えめに

空間を彩るアクセントとして観葉植物は人気です。しかし、シンプルなトーンを基調としたモダンインテリアに、鮮やかな緑が生い茂った存在感のあるグリーンは、時としてなじみづらいことも。植物を置く場合、あまり大きすぎないものや彩度が低めのもの、枝木などがおすすめです。

家具のサイズに要注意

モダン家具には外国製のものが多く、日本製より大きめのサイズで作られていることが一般的。ショップやショールームで見た時と、自分の家に置いた時とで、ギャップを感じることがあるかもしれません。購入の際には、しっかりとサイズを確認しておきましょう。
搬入経路にも要注意。「せっかく買ったのに、部屋に入れることができなかった」とならないよう、大きなサイズの家具を購入する際は、ドアや廊下、エレベーターなどの幅、高さを測っておくのが安全です。

まとめ

洗練されたデザインが特徴のモダンインテリア。シンプルゆえに、住み手のセンスが問われる、奥が深いテイストと言えるでしょう。配色や素材などで雰囲気をコントロールすることができるので、さまざまなテクニックを取り入れながら、自分好みの空間づくりを楽しんでください。

画像提供:BoConcept

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