土地活用ラボ for Owner

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コラム vol.204-2
  • 不動産市況を読み解く

特集:空き家問題、実家問題を考える(2)

公開日:2017/06/30

特集の第2回目では、使わなくなった家をどうするかについて、考察してみたいと思います。
まずは、第1回目を簡単にまとめておきます。

空き家には4つのカテゴリーがあり、

「賃貸用住宅」の空き家・・賃貸物件における空室
「売却用住宅」の空き家・・販売用物件の既存在庫(未発売含む)
「二次的住宅」の空き家・・「別荘」等
「その他の住宅」の空き家・・上記以外

最後のカテゴリーは、「例えば転勤・入院などのために居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など」のことを指します。もちろん、死亡のため使わなくなった家や老人ホーム、介護施設に入所するために使わなくなった家もここに含まれます。
この「その他の住宅」に属する空き家の数は318万戸もあります。総住宅数に対して5.2%ですが、その数は過去20年間で約2倍に増加しており、これが、「空き家問題」の最も大きな要因だと言えます。ここまでが第1回目の要約です。

例えば地方に住む両親が何らかの理由(死亡、老人ホーム・介護施設への入所等)で使わなくなった実家では、ご子息の方が使えばいいのですが、ご子息が都市部で住居を構えて、実家に戻らないとすると、その家をどうするかという問題が出てきます。
「使わなくなった住宅」をどうするかは、主にに3つのパターンに分けられます。

  1. 1)売却する
  2. 2)(リフォームなどして)住宅として誰かに貸す
  3. 3)他の利用方法で貸す(飲食店、公的な施設)

2)、3)のパターンでは空き家対策のNPOや行政機関などがこうしたことを斡旋してくれます。
しかし、あまり多くの方が利用していないようです。

なぜ、「使わなくなった住宅が、そのままにされている」のでしょうか?
理由は、大きく3つあると思われます。

  1. 1つ目は、「使われなくなった住宅」が市場性のない場所にあることです。
    地方では、人口減少が進んでいます。市街地中心部では、建て替えが進んだり、再開発が進んだり、その場所に大きなマンションが建ったりしていますが、地方都市の郊外なのでは、「売却しよう」としても買い手が付きません。また、何か特徴的な要因(観光地に近い、行政が誘致に積極的など)がないと、都会からのIターンでの借り手もつきません。
  2. 2つ目は、「解体費用」が掛かることです。
    住宅の解体費用は、時期等(繁忙期か否か)により異なりますが、延床面積が30坪程度の木造住宅で120~150万円、RC住宅では180~200万円が目安となります。これらの出費をどうするか、相続などの場合、相続人の誰が負担するのか、などの問題も出てきます。空き家対策として補助金を出している自治体もあるようですので、問い合わせてみるといいでしょう。
  3. 3つ目は、「税制度の問題」です。
    不動産(住宅)を所有していると固定資産税・都市計画税(すべての場所ではありません)がかかります。これらは住んでいるかどうかは問題でなく、不動産を所有していることでかかる税金です。ですから空き家でもかかります。しかし、住宅が建っている場合は特例として、幾分軽減されます。当然空き家と取り壊すとこの軽減はありません。そのため、税金負担を少しでも軽くしようと、空き家が取り壊されず放置されるようになるのです。
    この税制度は平成27年度から少し変更になりました。特定空き家(適切に管理されていない空き家)の指定を受けた建物に対しては、税の軽減の特例はなくなり、一気に税負担が増えることもあります。

このような背景から空き家が増えているのだと思われます。

次回以降では、総務省・国土交通省が平成27年に基本方針を出した「空き家等に関する基本方針」について深堀してみたいと思います。

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