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コラム No.82-3

CREコラム

不動産テック入門(3)「IoT」

公開日:2019/10/31

接続端末の進展が後押し

「IoT」は「Internet of Things」の略で、直訳すれば「モノのインターネット」、この技術によって、インターネット経由で自宅にあるエアコンや照明を操作したりすることができます。従来、インターネットはコンピュータとコンピュータを接続してデータ通信を行うのが一般的な利用方法でした。ところが小型コンピュータ(パソコン=PC)が登場し、携帯電話でインターネット通信が可能になり、さらにタブレット型PC、スマートフォンなど多機能な端末機が次々に誕生し、その都度、通信網が高速・広帯域化していきました。

一方、既存のIT機器だけでなくテレビやカメラ、レコーダーがデジタル化してインターネットと接続してデータをやり取りできるようになりました。インターネットは、利用環境が整備されるとともに「デジタル情報家電」を動かすことができるようになり、さまざまなモノを繋いで操作する情報伝送のルートになりました。

「IoT」の活用は、①離れたモノを操作する②モノの動き(状態、環境)を知る③モノの位置を知る④環境を知る⑤モノの開閉を知る、などがあります。不動産業は住居やオフィスなど、人々の暮らしや仕事に欠かせない居住空間を提供します。遠隔地から居住空間の環境を調節したり、セキュリティを管理したりすることができれば、不動産物件の付加価値は向上します。

代表選手はスマートロック?

不動産テックにおけるIoTでは、スマートフォンで操作する「スマートロック」が最も普及しているのではないでしょうか。スマートフォンのアプリなどを使って自宅やオフィスの鍵を開閉するツールです。鍵のタイプがシリンダー錠や電子ロック型であることが条件ですが、機器を取り付けてアプリを設定すれば使用できます。暗証番号型のタイプもあります。キーパッドに並んでいる数字を押して解錠・施錠します。鍵を持ち歩く必要がなくなり、1万円前後から購入できるので、利用者が増えているようです。暗証番号型のスマートロックはスマートフォンが不要で、高齢者にも使いやすいことから、高齢者専用のマンションなどで導入事例があるようです。また最近は外国人観光客向けの民泊施設にも導入が進んでいます。普段はあまり使用しない集会の施設や、賃貸物件の仲介業者との間で空室時の鍵の受け渡しをなくしたい不動産管理会社が導入する例もあります。

ただ、スマートフォン操作型も暗証番号型も一長一短があります。スマートフォン型はスマートフォンロックの電池切れに注意しなければなりませんし、スマートフォン本体の充電状態に留意する必要があります。あまり頼りすぎて鍵を持ち歩かずにいたために、電池切れなどで自宅やオフィスから締め出される可能性もゼロではありません。暗証番号型ではスマートフォンは不要ですが、カードキーやICチップなどを使うので、手動で開閉できるものの、紛失リスクが伴います。

家電と繋がるスマートリモコン

自宅で使っている家電をスマートフォンで操作することをスマートリモコンと呼んでいます。室内にある電化製品に向けて赤外線を出してコントロールします。これも、スマートロック同様、住居やオフィスの価値を高めるツールとして近年、住宅建設事業を展開する不動産業界や建設業界で導入が進んでいます。
スマートリモコンは、家電の電源をオンにしたりオフにしたりすることで室内環境を変化させます。また、エアコンを季節に合わせて適温にしておいたり、防犯対策として照明設備をオンにしたりできます。これを実現するにはエアコンに温度センサーがついていたり、照明設備に照度センサーが付いていることが必要です。スマートリモコンもスマートロックと同じく、安価で高性能の商品が出ています。1万円前後のものでタイマー機能はもちろん温度や湿度、照度、人感センサー、GPSによる自動化ができるタイプがあります。設定は簡単で、古いタイプの家電でも使えます。

また、スマートフォンを使って駐車場のゲートを開閉する「スマートゲートシステム」も注目されています。導入可能な駐車場はゲート式だけでなく、電動シャッター式や電動チェーンゲート式などの開閉機器に連動して使用することができます。
駐車場ばかりでなく、今後は多様な施設にIoTが活用されていくと思われます。IoTは、離れた場所の環境などを知ることができます。遠隔操作で工場内の中の生産設備の稼働状況を把握したり、ビニールハウス内の温度を確認したり調節したりすることもできますし、介護施設ではカメラを通して被介護者の離床などを確認することもできます。住宅や駐車場、工場や農園施設、介護施設などを開発・運営する不動産、建設業界にとって、IoTは業容を拡大する戦略ツールといえるのではないでしょうか。

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