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【名もなきペット家事~ねこ編~ vol.16】<獣医師監修>シニア期も安心して暮らすために、
「いま」できることは?

年齢を重ねても、愛猫にはいつまでもイキイキと元気で暮らしていてほしいものですよね。
そのために大切なことは、「愛猫がシニアになってから環境を整える」のではなく、
元気で若いうちから少しずつ準備をしておくことです。
またシニア期を見据えた住まいの工夫があることは、
若い愛猫にとっても、安全で快適に過ごしやすくなります。

そこで今回は、ねこのクリニック浦和(埼玉県さいたま市)院長の徳留史子先生に、
シニア期の愛猫に起こるカラダの変化や、配慮した方がよい家庭内の工夫について伺いました。

猫と暮らす家

シニア期の愛猫に見られる「変化」とは?

「猫は7才を過ぎるとよく『シニア』と呼ばれますが、加齢による影響は個体差があり、ある日急にカラダが変化するわけではありません。7〜9才頃は見た目がまだ若く、すぐに生活に支障が出るようなことは少ないものの、足腰や行動に少しずつ変化が現れ始める時期です。また、腎機能低下や高血圧などの慢性疾患も徐々に増えてきます。15才頃以降になると、関節の機能や感覚の衰えが進み、これまで当たり前にできていた動きが難しくなっていきます。
このように猫のシニア期は段階的に変化していきますので、その時々の愛猫に合わせた配慮が大切です。『これまでと違うな』と感じたら、早めに動物病院で相談することも忘れないでください」(徳留先生)

シニア期の変化①:足腰の衰え

「シニア期の猫に多くみられるのが、足腰の機能や関節の変化です。慢性的な関節炎や筋力の低下により、普段の行動にも変化が出てきます。飼い主さんが気づきやすいサインは、以下のような行動です。

  • 高い場所へのジャンプを躊躇(ちゅうちょ)する
  • これまで上がれていたソファやベッドに上がらなくなる
  • おもちゃにじゃれなくなる

このような行動の変化が見られたら、足腰の衰えが始まっている可能性があります。そのままにしておくと、家庭内での事故やケガのリスクが高まります。実際に、段差で足を踏み外す、着地に失敗して関節を痛める、キャットウォークや高所から落下するなど、若い頃はできていたことができなくなり失敗してしまった愛猫が、動物病院に運ばれてくることもあります」(徳留先生)

シニア期の変化②:排せつトラブルの増加

「腎機能が徐々に低下するコも多く、1日の尿の総量が増える傾向がみられます。1回あたりの量が増えるコもいれば、膀胱(ぼうこう)がいっぱいになる頻度が増え、結果としてトイレに行く回数が多くなるコもいます。
また、便秘になりやすくなります。「毎日排せつがない」「出てもコロコロとした小さい便」「トイレの外に硬く小さい便が落ちている」といった場合は、便秘の可能性があります。

こうした排せつ状態の変化に、足腰の衰えが重なると、トイレまで間に合わず途中でオシッコをしてしまったり、トイレから出たあとにお尻から便が落ちてしまったりするなど、排せつの失敗が起こることもあります。『できていたことが、少しずつ難しくなる』という変化に、早めに気づいてあげることが大切です」(徳留先生)

シニア期の変化③:視力などの感覚の衰え

「加齢に伴う病気などで、視力が低下する場合もあります。夜間の移動や、トイレ・水飲み場への行き来に不安を感じ、それがストレスや生活の質の低下につながることも。

  • 視線が合いにくくなる
  • 暗い場所で動きづらそうにする

このような様子が見られたら、視力が低下している可能性があります。高血圧などからくる症状の可能性もあるので、動物病院で相談するようにしてください」(徳留先生)

猫と暮らす家

愛猫のために大切なのは、「元気なうちに備えること」

「猫はテリトリーを大切にする動物なので、環境の変化が大きなストレスになることがあります。特に感覚や認知機能が衰えると、トイレの場所や素材、水飲み場の位置などを変えたときに分からなくなったりして、混乱してしまうことも。だからこそ、元気なうちから『将来を見据えた環境づくり』を始めることが重要です」(徳留先生)

「私の体験談でお話しすると、昨年19才を前に亡くなった私の愛猫は晩年に目と足が不自由になりました。キッチンの片隅が落ち着く場所だったので、そこに寝床の環境を整え、食べ物・水・トイレは、無理なく自分で行ける範囲へ少しずつ近づけていきました。

行動範囲には滑り止めマットを敷き、トイレは枠の低いトレーに替え、負担を減らす工夫をしながら介護していました。それでも、だんだんとトイレまで間に合わないことが増えたため、ペットシーツを敷き詰めて対応するように。フローリングに排尿してしまうと染み込みやすく、後のケアが大変だったので、『もし床が染み込まない素材だったら、もっと気持ちがラクだったかもしれない』と感じたこともあります。
シニア期を見据えた準備は、介護をする飼い主さんにとっても重要なことなのです」(徳留先生)

猫と暮らす家

住まいの中でできる「シニア期を見据えた工夫」

愛猫は、年齢を重ねていくにつれ、今できていることが少しずつできなくなります。そんなシニア期にむけて今のうちから住まいの環境を整えておくことが大切です。
段差を減らす、滑りにくい床にする、動線を整えるなど、以下にご紹介する工夫は将来のシニア期に備えるためだけのものではなく、若い猫にとっても安全で動きやすく快適な暮らしにつながります。

段差を減らし、移動をスムーズに

たった数センチの段差でも、シニア猫にとっては負担になることがあります。できるだけ段差をなくすなど、移動しやすいように工夫すれば、好きな場所へ無理なく行ける動線をつくることができます。よく上がる場所の下に、踏み台となるようなものを置くのもよいでしょう。

将来まで見据えたトイレ環境

トイレが使いづらいと、我慢して泌尿器系の病気になったり、便秘が悪化してしまったりすることも。愛猫が落ち着ける場所に、出入りしやすい高さのトイレを置いてあげましょう。いずれは複数設置できるスペースも考えておけると安心です。

床に配慮し、足腰への負担を軽減する

滑りやすい床は、関節への負担や将来の転倒リスクを高めます。踏ん張りやすく、クッション性のある床材は、歩行を安定させ、ケガの予防にも役立ちます。滑り止めのシートを敷くのも効果的です。

シニア期にやさしい空調環境

体温調整が苦手になる猫もいますので、温度変化には注意し、風が直接当たらない場所を意識するなど、空調に気を配ることも重要です。

「これから」と「いま」を両立する環境づくり


「シニア期に備えた環境づくりは、とても大切です。ただし、カラダに起きる変化のスピードは猫それぞれ。10才を過ぎても、高いところに上ったり、家の中を走り回ったりできるアクティブなコもいれば、年齢を重ねていくにつれ足腰や感覚が変化して、早いうちから配慮が必要になるコもいます。『いま』の様子をよく見て、あなたの愛猫に合った環境を整えてあげてください。
将来を見据えた住まいの準備を進めながら、今の愛猫に必要なことも大切にする―そんなバランスのとれた環境づくりを心がけていけるとよいですね」(徳留先生)

シニア期の愛猫との快適な暮らしを、
大和ハウス工業が実現します!

猫と暮らす家

大和ハウス工業では、愛猫の「いま」と「これから」を見据えた住まいづくりをサポートしています。

愛猫が歩きやすく、すべりにくい床材

クッション性がありすべりにくい素材を使用しているので、日常の歩行が安定し、ケガの予防にもつながります。

ワンラブフロアIV

段差が少なく、リラックスしやすい間取り設計

床の高低差をなくした設計や、床付近でくつろげる場所をつくることで、毎日のストレスを減らしリラックスして過ごすことができます。

トイレやケア用品を置きやすいレイアウト

あらかじめトイレ専用のスペースを確保しておくと、猫が行きやすく、掃除もしやすくなります。また、お手入れグッズや薬、ブラッシング用品など、ケアアイテムをまとめて置ける収納設計も、猫にとって快適な空間を確保するのに役立ちます。

フロートストッカー

風が直接当たらない空調システム

空調の風が直接当たらず、部屋全体がムラなく温度を保てる空調システムなので、シニア期の愛猫も体温調整がしやすくなります。

\愛猫の「いま」と「これから」を見据えて!/

猫と暮らす家

いかがでしたか?愛猫が年齢を重ねても、安全にのびのびと暮らせるかどうかは、住まいの環境づくりによって大きく変わります。大切な家族だからこそ、今の快適さと将来の安心の両方をかなえる住まいづくりを考えてみてくださいね。

記事監修

徳留先生と愛猫のケナイくん(7才)

徳留 史子先生

看護師(人・動物)/ 災害医療学修士 /
一般社団法人ひとtoペット理事長 / 日本愛玩動物看護師会地区理事

ねこのクリニック浦和・院長。獣医師。日本大学 生物資源科学部 獣医学科 卒業。猫専門の動物病院にて、子猫からシニア猫まで幅広い診療に携わる。高齢猫の生活の質(QOL)向上や、加齢に伴う体の変化に配慮した飼育・住環境のアドバイスを行っている。

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