所沢ネオポリス
埼玉県所沢市
所沢ネオポリスについて


埼玉県内で4番目に人口の多い所沢市。1970年、所沢ネオポリスは、所沢市の北部に位置する富岡地区に誕生しました。最寄りの西武新宿線「新所沢」駅からは、池袋や新宿までのアクセスが良く、所沢ネオポリスから池袋駅までは約1時間でアクセスが可能です。
所沢ネオポリスには、2021年現在約680世帯が暮らしています。市街化調整区域内にある団地であるため、周辺は雑木林や畑など豊かな自然に囲まれ、子育て世帯も多く暮らしています。周辺に医療・介護施設が多く立地しているのも特徴の1つです。一方で、徒歩圏内にスーパーやドラッグストアといった商業施設がないことや新所沢駅へ向かうバス便が少ないことから、日々の買い物に問題を抱える高齢者もいます。所沢ネオポリスのある大字下富の高齢化率は2020年国勢調査によると約41.9%となり、今後その割合は増加すると予想されており、重要な課題となると考えられます。また、新たに団地に居住した若い世代とこれまで団地に住んでいた高齢者世代の交流が少ないことについても、住まい手から課題の声が上がっています。
当社は「農業」「福祉」をキーワードに、「地域資源を活用して、高齢者のニーズにあった暮らしを実現し、多世代のコミュニティ連携を図り、世代を超えた助け合いにより健康で楽しく暮らせるまち」を目指し、住まい手と一緒に取り組んでいます。
これまで、当社は自治会活動・住民活動への参加やイベントを通し、住まい手のニーズや困りごとをヒアリングし、当社のビジョンを共有してきました。2024年4月には、住まい手の皆さまや地域の事業者さんとの話し合いの場「みらまちタウンミーティング」が設立され、まちづくりについての意見交換を実施しています。住まい手の皆さまがまちのためにやりたいことが実現できるよう、当社も共に力を合わせ、持続可能な仕組みができるお手伝いをしていきたいと考えています。
所沢ネオポリス
について
- 販売開始:1969年~
- 開発面積:13.2万m2(東京ドーム約3個分)
- 販売区画数:483区画
- 高齢化率:約41.9%※
- 人口:5,658人※
※2020年国勢調査より(大字下富の全域)
※人口総数には年齢不詳者を含みますが、高齢化率は総人口から年齢不詳者を除いて算出しています。
所沢ネオポリスみらまちタウンミーティング


~人がつながり、取り組みに繋がる~
「所沢ネオポリスみらまちタウンミーティング(以下、みらまちタウンミーティング)」は、2024年1月の「ネオポリスサミット2024」をきっかけに、まちのために何かアクションを起こしたいと思う住まい手と地域の事業者さんが集まり結成されました。今では、20代~80代の幅広い年代の住まい手、農家や医療・介護施設などの地域の事業者さんが参加する会になっています。
この会は、「話し合い」を通じて、地域の課題や魅力を知り、自由にアイデアを発信・共有し、取り組みのヒントや協力者を見つけ、それぞれの想いを実現する場です。地域で生活する者同士が協力し合える関係を築き、持続可能なまちづくりを行い、誰もが安心して暮らせるまちを目指します。
目指すまちの実現のため、みらまちタウンミーティングのメンバーが主体となり、さまざまなプロジェクトが立ち上がり、活動がスタートしています。このような取り組みが安定して実施されるために、収入源となる活動や組織の法人化の必要性も議題に上がっています。今後も地域のさまざまな人の力を掛け合わせた活動を続けていきます。
ネオポリスに野菜を届けようプロジェクト


~「所沢ネオポリスみらまちタウンミーティング」から生まれたプロジェクト~
みらまちタウンミーティングから立ち上がったプロジェクトの一つが「ネオポリスに野菜を届けようプロジェクト」です。
所沢ネオポリスは、徒歩圏内にスーパーやドラッグストアなどの商業施設が立地しておらず、運転免許証返納等で交通手段のない高齢者は、買い物に問題を抱えています。地域の農家さんはそんなまちの課題を知り、「所沢ネオポリスに野菜を届けたい」との想いから、みらまちタウンミーティングにて青空市を提案、毎週土曜日に青空市を開催することとなりました。農家さんの想いに賛同した住まい手も協力し、地域を巻き込みながら徐々に活動を広げています。
野菜を販売しているのは、約50坪ほどの住宅街の中にある空き地の一画です。土曜日の午前中になると皆さん買い物袋を片手に青空市に集まります。買い物に来られた方は、会話に花を咲かせ、楽しそうなのが印象的です。買い物の場を通じて、地域の人が集まり、コミュニティのきっかけとなっています。
青空市利用者からはこんなうれしいお声をいただきました。
- ・近くにこんな買い物できるところができてよかった!
- ・野菜おいしかったよ!
- ・毎週やってるの?また来るね。
このような取り組みが継続的に実施されるためには、青空市を運営をする人、商品を販売する出店者、利用する住まい手、全ての人がWin-Win-Winとなることが必要だと考えています。まだまだ、課題はありますが、事業者さんや住まい手の皆さまと協力し、「三方よし」の仕組みを検討しています。
健康づくり体験会


~地域の医療・介護施設との連携~
当社は、「高齢になっても安心して暮らし続けることができるまち」を1つのゴールとして活動に取り組んでいます。目指すまちを実現するためには、一人一人の健康意識が高まることも大切なことだと思っています。健康意識を高める一歩として、まずは「健康づくり体験会」を実施し、住まい手の皆さまにご自身の身体の状態を知ってもらうことから始めました。特に高齢者の方は健康に対して興味がある方が多く、高齢世代の方と当社のつながる機会、高齢者同士が交流する機会にもなると考えました。
健康づくり体験会は、「さいたま生活協同組合東富岡支部」「地域のデイサービス アクアメイト所沢」「日本電気株式会社」「大和ハウス工業株式会社」が協力して実施しました。民間事業者さんの協力で、普段はなかなかできない、歩行測定や骨密度測定なども実施しました。
今回ご協力いただいた事業者さん以外にも、所沢ネオポリスの周辺には高齢者福祉施設が多くあることがまちの特色であり、貴重な資源の1つです。住まい手と民間の事業者さんや企業、行政が結びつくことで、住まい手だけではできないこと、また継続的な取り組みができるのではないかと考え、積極的に連携しています。
地域の高齢者福祉施設と住まい手が結びつき、継続的な企画を実施するとともに、将来的には地域の高齢者福祉施設との繋がりを深め、まちのために必要なサービスを提供できることを目指しています。高齢者がまちに住み続けられる仕組みをつくるパートナーとして、共に歩んでいきたいと思っています。
農業サロン




~農業×コミュニティ~
農業×コミュニティの取り組みとして、「みらまちタウンミーティング」の参加者である、地域の農家さんが主体となった「農業サロン」が開催されています。農業サロンでは、住まい手が集まりお話をしながら、農家さんが収穫した里芋の泥を落とし、大きさを分けて袋詰めするなど、農家さんのお手伝いをしてもらっています。
所沢ネオポリスは畑に囲まれた住宅地ですが、これまで、地域の農家さんとあまり交流がありませんでした。住まい手の中には、家庭菜園で野菜を作っている方も多く、農作業が好きな方もたくさんいらっしゃいます。また、地域で気軽におしゃべりができる場が欲しいとのご意見もありました。一方で、農家さんは地元で採れるおいしい野菜をもっと知ってもらいたいという気持ちを持っており、そんな農家さんと住まい手をマッチングしてできた企画です。
農業サロンは、2025年3月までに3回開催し延べ24名が参加されており、終了後のアンケートでは全員が「また参加したい」と回答されています。野菜の生育状況や天候等に左右されることや情報発信の方法など課題もありますが、継続的に開催できるような仕組みをつくっていきたいと思っています。
多世代の交流




~世代をつなぐ 地域のイベント~
所沢ネオポリスには、多くの子育て世帯が暮らし、小学生は約130名※と、まちの中は、子どもたちの元気な声が響きます。このように、子どもたちの多い地域ですが、ライフスタイルの変化に伴う子ども会運営の負担感増加等、さまざまな要因で地域のイベントが縮小傾向にあります。そのため、子育て世帯と高齢者世帯がお互いを知り、交流する機会が少なくなってきています。(※2025年現在)
そこで、子ども会や地域の事業者さんや住まい手の皆さまの協力を得て、子ども会に協力したイベントを開催したり、当社が実施するイベントに子ども会の協力をいただいたり、さまざまなイベントを開催し、多世代が交わるきっかけ作りをしています。
例えば、
- ☆子ども会×地域の農家さん➡夏野菜の収穫体験、子ども野菜販売会
- ☆子ども会×住まい手の皆さま➡夏休みの子ども居場所づくり「キッズサードプレイス」
- ☆子ども会×地域の事業者さん➡子ども会主催のバザーイベント「ねおぽりマーケット」
など。
高齢者の方にも、ボランティアとしてイベントに参加していただくことで、お互いに知り合える機会になるのではないかと思っています。
小学1年生の下校時見守り活動など、これまでも所沢ネオポリスに関わるたくさんの方が「未来ある子どもたちのため」と考え、自分たちにできるさまざまなことに取り組んできました。今後はさらに一緒に活動する人を増やし、子どもたちが所沢ネオポリスを故郷(ふるさと)と思い、いつまでも住み続けたいと思うまちになるよう、「未来ある子どもたちのため」の活動していきたいと思います。