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連載:みんなの未来マップ 当たり前のことなのに、生理はどうして隠されるの? ルナルナ事業部 事業部長 那須理紗さん

連載:みんなの未来マップ

「ルナルナ」の次なる一手は「教育」。女性の健康管理のパイオニアとして

2026.4.28

    累計ダウンロード数、2,200万(2025年6月時点)を誇る、女性のための健康管理アプリ「ルナルナ」。生理日記録・予測をコアな機能に据えつつ、時代の変遷とともに健康管理全般にその役割を広げ、今では企業や自治体向けサービスにまで事業を拡大しています。

    「生理の問題が社会の問題となり、当たり前に課題が解消されている状態をつくり出す」ためには何が必要か。ルナルナ事業部 事業部長の那須理紗さんが考える、未来に向けた次なる一手とは。

    次の時代をつくっていく子どもたちに「生理の教育」を

    那須さんは「生理が隠されたものではなく、普通にそこに存在しているものになってほしい」とお話しされていました。そういった状況をつくり出すために、ルナルナとしてどんなことをしていきたいですか。

    これから必要だと考えているのが「教育」です。2024年にリリースした「ルナルナ ジュニアモード」は小中学生向けモードで、初潮前から使っていただけるんですね。

    那須理紗さんのインタビューカット

    初潮前から?

    そうですね。体重などの情報を入力していただくと、このぐらいの時期に初潮が来るという目安をお伝えできます。また、共有したくない情報は共有しないよう配慮した上で、保護者のルナルナから子どものルナルナのデータを見られるようにするといったことも可能です。保護者の方が娘の生理にどう向き合ったらいいかわからないという声もよく聞くので、学びのコンテンツを用意したりもしています。

    今日明日でいきなり理想の世界が完成するわけではありません。だからこそ、次の時代をつくっていく子どもたちが生理について知ったり話したりすることが当たり前になるよう、環境をしっかり整備していきたいと思っています。

    今年4月には、学習塾「九大進学ゼミ」と「受験と生理」をテーマにしたオンラインセミナーを実施。生理は受験のコンディションにも大きな影響を与えるため、不安視する親子が多いと言います。
    画像提供:ルナルナ

    かなり先のことまで見据えていますね。

    そのためのカギとなるのが自治体事業です。自治体向けサービス「ルナルナ みらいサポート」を導入している自治体とお話すると「初潮教育でルナルナを活用したい」「ルナルナを児童や生徒に案内したい」と言っていただく機会が非常に多いんです。ルナルナは教材的な形でも活用できると考えています。

    ルナルナが浸透したら、未来がよくなるという確信

    ルナルナは、なぜ25年以上も続き、いち早く新たな挑戦に踏み出すことができたのでしょうか。

    ルナルナは「社会が求めているから」ではなく「ユーザーが求めているから」つくってみようという考え方なんです。例えばスマートフォンが突然やってきた時も、有料サービスにこだわるのか、スマホ用の無料アプリへ転換するのかという岐路に立たされました。

    有料のものが無料になれば事業としては一度シュリンクしてしまいます。ですが、そこで守りに入るのではなく、ユーザーの利便性を考えて一歩踏み出すという意思決定や、ルナルナが浸透することで“ユーザーの悩みが解決する未来”を大事にしてきたからこそ、続いたのだと思います。

    だから先進的なサービスが提供できるわけですね。常に時代を先取りしていると感じます。

    その代わり「やってみたら早すぎた!」というのはよくあります(笑)。例えば、現在ご好評いただいている「パートナー共有機能」は、2010年ごろに別の名前でリリースしていました。でも当時は、パートナーに自分のヘルスケアの情報を共有するという価値観はまったく浸透せず、早々にクローズしたんです。何年か経って時代が追いつき、再リリースできることも珍しくありません。

    画像提供:ルナルナ

    サービス内容もエリアも「面」で広げる

    まずはユーザーの声を受けて挑戦してみる。その後、時代の変化を読んでリトライする。その積み重ねがルナルナをより良いサービスにしていったのかもしれません。

    ルナルナユーザーの地域分布は、日本の人口分布とほぼ同じです。つまりルナルナは、そのまま日本の縮図であり、さまざまな地域の幅広い層の方々にご利用いただいていることになります。そして、特定の層や特定の地域のためのサービスではないからこそ、自治体事業のように「面」で広げていくことが非常に重要になります。

    サービスも多様性が求められますね。

    まさにそうなんです。ルナルナは25年以上続いてきたので、ユーザーの中には更年期世代も増えています。現状では、30代ぐらいまでを対象とした妊活などの事業が手厚くなっていますが、今後は更年期などの新しい領域へのチャレンジも並行して行っていきたいです。

    最後に、調査事業や研究事業についても伺いたいです。

    実は女性の健康課題の研究は、これまでもさまざまな研究が積み重ねられてきた一方、まだ十分に解明されていないことも多いです。更年期障害やPMS(月経前症候群)は生命に関わる病気ではないとされ、治療や相談につながりにくい領域のため、実態を把握する難しさがあります。

    共同研究を進めている国立成育医療研究センターや東京大学の方とお話すると、ルナルナが持っている疾患前データはものすごく価値があるものだと言われます。こうしたビッグデータはユーザーの皆さまが日々の記録を積み重ねてくださっているからこそ成り立つものです。そのことへの感謝と責任を持ちながら、医学的知見の創出や、より良い支援につなげていきたい。ルナルナがこの分野のパイオニアとしてできることは、まだまだたくさんあるはずです。

    PROFILE

    那須理紗

    那須理紗Risa Nasu

    株式会社エムティーアイ ヘルスケア事業本部 ルナルナ事業部 事業部長。2013年にエムティーアイに新卒で入社。「ルナルナ」と母子手帳アプリ「母子モ」の企画マーケティングに従事し、生理日管理から妊活・妊娠・育児へと市場ドメインを拡大。医療機関や製薬会社との取り組みを通じたさらなる価値提供に尽力するなど、すべての女性に寄り添うさまざまなサービスや事業を展開している。

    未来の景色を、ともに

    大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

    大和ハウス工業では、社員一人ひとりの夢と人生を支えるため充実した制度と文化を整えています。

    挑戦を支える、確かな土台。

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