冬になると私たちの肌が乾燥しやすいのと同じように、
愛犬も皮膚トラブルを抱えやすくなることがあります。
また、人にとっては快適な部屋でも、愛犬にとっては温度変化が負担になる場合も…。
そこで今回は、寒い冬を元気に乗り越えるためにおうちでできるケアについて、
ノヤ動物病院(埼玉県日高市)の院長である野矢雅彦先生にお話を伺いました。
寒い冬も愛犬と快適に過ごしましょう!
冬にありがちな犬の健康トラブルとは?

皮膚の乾燥によるかゆみ
「乾燥した空気は愛犬の皮膚からうるおいを奪い、かゆみや赤みの原因になります。ブラッシングをするとパチパチする、毛が逆立つなど、静電気が起こる様子が見られたら、乾燥しているサインです。また、お腹や背中の毛をめくったときに、皮膚がうろこ状になっている、カサカサした白いフケがでる、なども乾燥のサインです。」(野矢先生)
※あくまで乾燥のサインを知る目安です。症状が気になる場合は、かかりつけの動物病院を受診してください。
乾燥しているときに
おすすめの保湿ケア
「犬用保湿スプレーや霧吹きで軽く水分を補ってあげると、乾燥している皮膚が落ち着きやすくなります。また、シャンプーが皮膚の脂分を取りすぎている場合もあるため、冬はシャンプーを見直し保湿効果のあるものを使うのもひとつの方法です。ブラッシングは基本的に毎日行いましょう。毛を整えて風通しをよくし、毛玉を作らないようにすることで、『保温効果』を高められます。」(野矢先生)

かゆがる様子が見られたら?
「かゆみがあると、足で強くかいたり、同じ場所を何度もなめ続けたりしてしまい、赤みや脱毛につながることがあります。ただし、乾燥によるかゆみなのか、または脂っぽさからくるかゆみなのか、原因によって必要なケアが異なり自己判断が難しいケースもあります。迷う時は、獣医師に相談して状態を見てもらいましょう。」(野矢先生)
冬の「冷え」と「温めすぎ」によるトラブルにも注意
「部屋の空気は上から温まりやすいため、愛犬が過ごす床付近は意外と冷えていることがあります。体を丸める、同じ場所から動かない、といった様子が見られたら寒さを感じている可能性があります。
シニア犬は寒さで関節が痛むこともあり、歩き方がヨタヨタすることも。冷えが原因でおなかを壊したり、寒さでトイレへの移動が億劫(おっくう)になり、その結果、排尿回数が減ることで膀胱炎(ぼうこうえん)のリスクが高まったりする場合もあります。
一方で、温めすぎによる事故にも注意が必要です。こたつや電気ストーブでの低温やけどや、酸欠・熱中症のような状態、外耳炎を起こすケースもあります。特に留守番中は危険が増えるため、暖房器具の正しい使用はもちろん、こたつ布団をあげておくなどの工夫をしておくと安心です。」(野矢先生)
\この冬、愛犬が安全に快適に過ごせる住まいの工夫をチェック!/
冬の室内環境を整えるカギは「温度」のバランス

床まわりの冷え対策で、愛犬の負担をやわらげましょう
「愛犬が過ごす床付近は、人が感じているより冷えていることが多いため、マットや毛布を敷く、ケージの置き場所や風の当たり方を調整するなど、床まわりの冷えをやわらげる工夫が大切です。
室内では、温まる場所と少し涼しい場所の両方をつくっておくと、愛犬が移動しながら体温調整しやすく、低温やけどの予防にもつながります。暖房器具の熱が一点に集中しないよう、直接温めすぎない環境を意識しましょう。
住まい全体では、換気が行われ、急激な温度変化が起きにくいことが快適さにつながります。その点、床暖房は足元から均一に温められ、居場所による極端な温度差が生まれにくいため、冬を心地よく過ごせる暖房方法です。」(野矢先生)
災害や停電への備えも意識して
「今の時代の愛犬は、安定した室内温度の中で暮らすことが多いため、外気温への順応性が昔より低くなっています。そのため、急な寒さにさらされると体がついていかず、思わぬリスクにつながることもあります。実際、迷子になった愛犬が、長時間寒い屋外にいたことで、保護されたときには危険な状態だったというケースも報告されています。
もし災害や停電などで暖房が使えなくなると、いつも通りの温度環境を保てなくなり、愛犬にとって大きな負担になります。急激な温度変化が起きにくい住まいであることは、平常時だけでなく非常時の安心にもつながるのです。」(野矢先生)
冬は「乾燥」と「温度変化」が重なり、愛犬にも負担がかかりやすい季節です。今回の野矢先生のお話から、皮膚ケアに加えて、床まわりの冷え対策や温めすぎの防止など、お部屋の環境づくりがとても重要だとわかりました。
また、災害や停電などで急に温度管理ができなくなる場面を想定しておくことも、愛犬を守ることにつながります。そこで、愛犬と暮らす家づくりを提案している大和ハウス工業の住宅設備をご紹介します。
住まいの工夫で、冬を快適に乗り切ろう!
断熱性能を高くし、外気温の影響を少なくする「断熱等級6」

「断熱等級6」とは、2022年に新設された住宅の断熱性能を示す指標の一つで、そのなかでも上位レベルに位置する基準です。高断熱・高気密化した「断熱等級6」の住まいは保温力が高く、屋内の熱を逃がさず、屋外からの熱気や冷気を遮断するのが特長。「断熱等級6」の家なら、ペットも家族と同じように快適に過ごせます。寒さで丸まっている姿が減って、元気に動き回れる家になります。
床暖房で足元からやさしく温める
風を使う暖房器具では部屋が乾燥しがちですが、床暖房なら風を使わずじんわり温められ、温度差も起きにくいため、皮膚の乾燥防止につながります。
蓄電池で安心な冬の環境づくり
家庭用リチウムイオン蓄電池を備えておけば、停電時にも暖房や室温管理が継続でき、愛犬の生活環境を守る助けになります。また、通常時は電気をためて賢く使うことで、エネルギー利用を効率化できるのも大きなメリットです。
いかがでしたか?
日々の皮膚ケアに加えて、「温度差が生まれにくい」「乾燥を防ぎやすい」住まいの工夫を取り入れることも、愛犬を守る大切なポイント。この冬、愛犬が心地よく過ごせる環境づくりを意識してみてください。
監修

獣医師/ノヤ動物病院(埼玉県日高市)院長
野矢 雅彦先生
日本獣医畜産大学(現・日本獣医生命科学大学)卒業後、1983年にノヤ動物病院を開院。開院当初から「飼い主との対話」と「丁寧な身体検査」を重視した診療を続けている。現在も日々進歩する医療を取り入れながら、地域のかかりつけ医として動物にやさしい獣医療の提供に努めている。
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