大和ハウス工業株式会社

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[第17回ダイワハウス コンペティション]結果発表

審査委員講評

審査委員長

青木 淳

今回のテーマはとても難しいものでした。概念的なものから現実的なものまで、テーマの捉え方によって案の方向性もさまざまです。この振れ幅が重要であり、コンペ単体で終わらせない社会への問題提起となるのです。一方、建築という言葉は定義や内容が人によって如何様にも異なりますが、その建築が目指すべき空間が示されている必要があります。このコンペの特徴は、2次審査で模型を用意してもらうことであり、その案が建築としてどうなのか突っ込んだ議論が成されることです。最優秀賞を受賞した「都市をキャンプする」は、彼女なりの思考された建築のリアリティが、多くの共感を呼んだ結果だといえます。

審査委員

堀部 安嗣

テーマに真摯に向き合った多様性のある作品が多かったことはとてもよかったと思います。今までの当たり前が、これからも当たり前になるとは限らないことが明るみになってきた時代の背景が反映されているのでしょう。そのような厳しい現実に対して建築はリアルに向き合わなければならないのですが、リアルとフィクションとファンタジーが整理されていない作品が多く、評価が難しかったという側面もありました。そんな中、最優秀の案は今の現実に向き合い、リアルさが徹底されているところに臨場感と生命感があり、高評価に繋がったのではないかと思います。

審査委員

平田 晃久

興味はそそられるが難しいテーマ。個人的には夜の光、月明かりとか火の光といった原始の光に現代的に遡る案を期待していましたが、あまりそのような案はありませんでした。とはいえ、最優秀の案は「都市をキャンプする」というテーマで自身のリアルな感覚を解像度高く建築化していたのが印象的でした。欲をいえば、ここにおける「都市」が住まい手側から見て違和感をもつワイルドなものとして、もっとキャンプの創造性を喚起できたかもしれません。優秀賞の2案は、川の流れによって文字通り動く天蓋というありそうでなかった案と、繊細な精神に訴えかける能面のコミュニティの提案で、独創的。思いもしなかった多様な提案を楽しみました。

審査委員

小堀 哲夫

今回は、模型や公開審査のプレゼンテーションで大きく提案の見方が変化していきました。1次審査では分からない(気がつかない)世界を、こちら側が読み取れているのかをより考えさせるテーマでした。提案者が得られる気づきや拡張性や野生(もしくは新しい感覚)が、どう建築に落とし込まれ、概念と身体を繋げようと試みた案に共感をもち、最優秀賞の「都市をキャンプする」は、住むということは何よりも楽しいと気づかせてくれる提案でした。コンペとはやはり自分と他者を探求するよい機会であり、それを実際の模型や空間や建築に落とし込むことは、苦しみでもあり最大の楽しみです。

大和ハウス工業賞 特別審査委員

八田 哲男

今回が初めての参加でしたが、とても楽しませていただきました。学生を中心に若い受賞者がほとんどで、自分が若かった頃と重ね合わせたうえで、ひとつお願いがあります。こうしたコンペで、皆さんが発信する言葉の力を大切にしてほしい。作品はそれぞれ素晴らしいのですが、そこでの考えやこだわりを言葉として表現し、いかに効果的にアピールできるのか、その重要性がより感じられたのではないでしょうか。中には提案に対する厳しい意見もあったかと思いますが、次こそは言葉でねじ伏せてやるくらいの勢いをもって、また次回も応募していただきたいです。

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受賞作品

最優秀賞

北野 ユミ(京都工芸繊維大学大学院)

都市をキャンプする

キャンプをしていると雲の動きや雨の音、木漏れ日など、自分の意思に関わらず変化していくものを肌で感じられ、何時間と過ごしていても飽きがこない。この舞台を都市に置き換えて考えてみる。自然環境に加えて歩行者や車、隣人の暮らしなど、外部の変化はより絶え間なく多様な要素が入り混じっている。これらを暮らしに取り込んだ飽きない住まいの提案である。
敷地は京都市内にある、4車線の白川通りと、白川沿いの小道に挟まれた三角形の変形地。表と裏とで異なる性質をもつ通りに対して、それぞれを受け入れた暮らしを計画した。ここでの1日は、白川通り側に設けた開口から日が差し込み、都市が起きるのと同時に始まる。都市と連続する土間・居間で朝食を取り、冬にはストーブに薪をくべ、都市を感じながら生活できる。小道側のベランダでは、白川から引いた水で洗った洗濯物を干し、晴れた日の午後には庭の単管にタープを張って日陰をつくりまったりと過ごす。子供部屋では外の様子を感じながら腰掛け、ハンモックに揺られながら昼寝をし、書斎では都市を見下ろしながら読書を楽しむ。都市を積極的に受け入れたこの住宅は、住居だけでなくオフィスなどの場所としても活用できるのではないか。(プレゼンテーションより抜粋)

青木淳
躯体は木造でよかったのか。キャンプをする時の手がかりは地面だが、その代わりが躯体であると設定できれば、表裏の差がより表れたのではないか。
堀部安嗣
1次審査では樹木に寄り添う暮らしが想像されたが、プレゼンテーションで見えてこなかった。リアルな計画なので、その整合性が取れると更によい。
平田晃久
家として成立している一方、キャンプという言葉とのギャップがある。夜間の暮らしが示されておらず、電気を使わないことへのコンセプトが薄い。
小堀哲夫
都市をキャンプ、というキーワードからくる住むワクワク感が伝わってくる。暮らしている様子が具体的に語られ、電気を使わないことへの説得力がある。
八田哲男
魅力的な暮らし方を提案していて、体験してみたいと感じさせる表現力と、このまま本物の建築にできるというリアリティがある。

都市をキャンプする<PDF:3.07MB>

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優秀賞 大和ハウス工業賞

羅 一凡(中国鉱業大学)
張 喆涵(早稲田大学)
謝 云飛(早稲田大学)

電気を切る、命が流れ

電気は世界を繋ぐために役立っている。しかし同時に、自然や生命から私たちを遠ざけるものでもある。今、電気を切ってみよう。川の流れる力によりルーフが回転するこの住宅では、光の流れ、季節の移り変わり、川の流れをはっきりと感じることができる。内部には最小限のルームを設置して、ほぼ半屋外のように計画した。太陽が東から昇り西に沈むように明暗は常に変化し、それに対して人の生活も移り変わる。壁で仕切られることなく、光と影の位置関係によって機能が変化していく。地面は自然のままの状態を保ち、周りの地形と一体化し、内部空間でも動植物の生息環境を確保する。水車から着想を得たこの住宅は、私たちの知覚を拡大させ、空間にさらなる面白さを感じさせる。光の流れ、季節の流れ、川の流れ、あるいは時間と自然の流れ。いずれも人間の生活と密接に関係している「命の流れ」といえるのではないか。(プレゼンテーションより抜粋)

青木淳
自然に生まれたような歪みのある屋根形状は、庇につけた葦簀の揺らぎに似たよさがある。一方で、屋根の回転速度が川に依存し、コントロールできないことが暮らしの幅を狭めている。
堀部安嗣
既に自然界では多様なことが起きているのに、それをまた建築で再現することは疑問である。
平田晃久
自然が動き、建築も動く。その組み合わせが重要で、屋根の回転速度は操作できた方がよい。
小堀哲夫
水力で建築が動くことで得られる歓びが表現できているプレゼンテーションだった。
八田哲男
アニメーションを使ったプレゼンテーションのクオリティが高く、ここでの暮らしは楽しいものだろうと予感させてくれた。

電気を切る、命が流れ<PDF:4.69MB>

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優秀賞

石田 康平(東京大学大学院)

仮面が育むプライバシーとつながり

今、人びとの集まり方が問い直されている。現代における電気とプライバシーの関係性から、新しいプライバシーのかたちを構想する。これは三鷹の森を敷地とした、仮面を付けて暮らす集合住宅である。8人の住居者に対し、8種類の仮面と8つの門・寝室を設定した。仮面は1日ごとに入れ替わり、共同生活における各自の役割は仮面ごとに割り振られている。仮面やその役割はコミュニケーションのきっかけになる一方で、仕事や趣味といった個人に紐付くような会話は成立しない。次の日には仮面が変わり、前日の繋がりはリセットされ続ける。仮面を付けると視界が狭まるこの場では、柱といった垂直性が空間認知のガイドとなる。屋根と床をずらすことで、仮面を付けない人には一見無秩序だが、付けた人だけに生活動線が浮かび上がる空間構成とした。そこに外部の人たちが入り混じり、多様な交流を誘発する。(プレゼンテーションより抜粋)

青木淳
電気が使えないと、匿名性を保ち続けることが難しく共同生活が求められる。その役割を固定しない装置として仮面を活用したことは評価できる。しかし、そこから建築に落とし込むことが必要だ。
堀部安嗣
ほかの作品と違い、人間が負の状態に陥っている時に建築に何ができるのか、そういう視点が強く出ていて素晴らしい。後は、説明していることと空間との距離を縮めて欲しい。
平田晃久
アイデアの方向性は理解できるが、このフィクションが指し示す先が何なのか伝わってこなかった。建築として応えなければならない。
小堀哲夫
現代の社会構造の問題を浮き彫りにさせている気もするが、空間のリアリティまで感じられなかった。

仮面が育むプライバシーとつながり <PDF:10.8MB>

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入選

菊池 凌平(東京工業大学大学院)
杉山 翔太(信州大学大学院)
小林 友哉(横浜国立大学大学院)

電気を使わない家電

電気を使わない家において、家電はガラクタとして扱われるだろか。たとえば冷蔵庫はその性質上、熱を内部に入れないために真空断熱材と呼ばれる高性能な断熱材が入っている。このように、身の回りの家電は電気を通わずとも、熱伝導率の高い熱交換器や、光をコントロールする偏光板といった、熱・光・空気などに特化した多種多様な性質が内在している。また、パラボラアンテナのディッシュのように、特徴的な形態をしたものも多い。家電の意味が解体された世界において、家電の性質や形態を活かしながら再編。細分化した構成要素を組み合わせ、郊外に建つ既存の木造住宅を改修する。(プレゼンテーションより抜粋)

電気を使わない家電 <PDF:4.71MB>

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入選

中川 雄斗(伊藤暁建築設計事務所)
堺 皓亮(フリーランス)

遊居 不安定の中を移ろう

電気がなくなると、環境や場所を一定の状態に保ち続けることは難しく、内部は外部環境の変化に晒され、内部と外部、占有部と共有部といった境界が曖昧になっていく。その不安定な環境を肯定し、それに応じて自らの暮らしを楽しみながら変えていくシェアハウスを提案する。常設の躯体は柱と梁のみで、入居者は自由に仮設的な居場所や足場をつくり、環境の変化に合わせて移動する。入居者のみならず設計者やマネージャー、近隣住民が交流・協力し、多動的な暮らしを支える仕組みをつくる。賃貸とし入居者の入れ替えを促し、ショートステイにも対応することで変化し続ける場所となる。(プレゼンテーションより抜粋)

遊居 不安定の中を移ろう <PDF:4.79MB>

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入選

鈴木 俊介(慶應義塾大学大学院)

ちょうどいい家
コンヴィヴィアルなスチームエンジン・エコシステムを内包した家の提案

現代において、人間は道具を使っているのだろうか。道具が人間を支配しているのだろうか。電気のない世界で生を感じ、かといって不便すぎる生活を強いられない、オフグリッドな動力と共に生きる家の提案である。敷地は山々に囲まれ森林資源は豊富である。近くの川から水をポンプアップして引き入れ、木質ペレットの暖炉で温め、水蒸気をシリンダーに入れ揚水ポンプの動力とする。蒸気機関設備は生活空間に入り込み居住性を向上させ、周辺環境と人間の生活との媒介者として機能する。(プレゼンテーションより抜粋)

ちょうどいい家 コンヴィヴィアルなスチームエンジン・エコシステムを内包した家の提案 <PDF:1.42MB>

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入選

林 嵩之(立命館大学大学院)
中山 翔貴(立命館大学大学院)

月の家

電気を使わないことで、電線といった電力インフラによる場所の拘束から家は自由になる。普遍的な光源である太陽の動きに合わせ浮遊する家の提案。気球は2重の膜で構成されており、上部は透明または半透明膜で光を通過させ、下部は熱線吸収膜や反射鏡で光や熱を受け止めることで、温熱効果により内部気体を加熱し上昇する。建物には炭素繊維、ナノマテリアルのカーボンナノチューブを採用し、住宅の総重量を1/10に軽減。夜間は月の光を吸収するのではなく反射鏡で反射させ、室内へと送り込むことに特化させることで、灯りのない街路において月のように光を反射し、地上を照らす。(プレゼンテーションより抜粋)

月の家 <PDF:1.67MB>

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佳作

宮地 凌央(武蔵野美術大学)

色彩とハレーション

資源不足により夜間に住宅への電気が供給されなくなった東京。しかし、主要な交通機関である電車の運行においては電力の使用が認められた。線路沿いに100mほど連なる、築60年近い低層集合住宅を改築する。共用の渡り廊下は既存の建築と線路に挟まれ、夜はほとんど光が入らない。電車が近づいて来ると徐々に光が迫り、横を通る時には眩しいほどに廊下が照らされ、電車が過ぎるとまた暗闇へと戻る。繰り返されるこの現象は、未来の東京の風景を想起させる。(応募案より抜粋)

色彩とハレーション <PDF:3.32MB>

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北野 湧也(京都工芸繊維大学)

発明手記

電気と発明家は切っても切れない関係であり、電気と家も同様である。これは電気を失った発明家による電気を失った家を綴る記録。「どうやら私は電気を失い、電気のない家での生活を強いられることになったらしい。」「家をベルマウス型と呼ばれるかたちにしてみよう思う。空気は暖められたら上へと上昇するから空気に動きが生まれそう。」「地下は貯水槽を中心にキッチンやお風呂などの水回りと冷蔵庫を配した。調理場とお風呂が隣だから同時に火を焚けるし煙突のように排煙されるから安心だ。」(応募案より抜粋)

発明手記 <PDF:4.46MB>

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矢野 翔大(UR都市機構)
佐藤 夏綾(京都大学大学院)

借り過ごしの住まい

「電気のない暮らし」とは、「所有」と「制御」のない暮らし。今、私たちは土地・空間を所有し、その環境のほとんどを電気を用いて制御することで、自然や周囲から切り離された場で暮らす。一方で、外で夜風に当たったり、賑やかな場に身を置く時間も私たちの生活の一部を形成している。本来暮らしとは、周囲と自己との間の反応で成立するものである。従来の住宅の機能を分解し、より機能が活きる場所に移すことで、周りのものと共鳴し合う暮らし方を提案する。(応募案より抜粋)

借り過ごしの住まい <PDF:3.57MB>

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伊藤 貴哉(芝浦工業大学)
勝浦 真帆(芝浦工業大学)
保坂 和輝(芝浦工業大学)

環境現像

現像。それは、真っ黒なフィルムに色を出現させる。電気は空間やモノに機能という名の色を与える。今や電気が通うところは私たちの生活にはなくてはならないものとなっている。そして、依存してしまっているが故に電気がなくなった時、私たちは途方に暮れてしまう。ー彼は都市の隙間に家を結んだ。道を行き交うエンジンの音を音楽として受け取り、そこに自らの鼻歌を重ねるー(応募案より抜粋)

環境現像 <PDF:4.20MB>

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福原 直也(法政大学大学院)
関川 竜宇司(法政大学大学院)
山城 耕介(法政大学大学院)

小さな天文学

電気を使わない家では、遠くからの情報が遮断され、微量な電子音からも開放される。こうした情報の欠如は注意力の密度を高める。その時、私は、そこで刺激する何かと対話する。家がもつ物理的枠組みを飛び出し、あらゆる輪郭を消していく感覚を覚える。それが宇宙である。宇宙への入口を開くことは意識的にできない。そんな無意識の世界に入りやすくするために、住宅で過ごすモジュールを少し崩し、自己の体験を元に五感を刺激するあらゆる要素に絞りをかける。(応募案より抜粋)

小さな天文学 <PDF:4.42MB>

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小川 祥吾(フジタ)
杉本 健(フジタ)
髙永 賢也(フジタ)
大村 美波(フジタ)
佐藤 祐斗(フジタ)

カデンに住む。 電気がなくでも快適生活。

この度はアンエレトリック製品をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。取扱説明書をよくお読みのうえ、正しく安全にお使いください。「掃除する ー ごみと空気の2重螺旋。サイクロン式掃除機に見られる遠心力をモチーフに、螺旋状のスロープで構成しごみを滑らせていきます。ごみと空気の2重螺旋をごみと人の2重螺旋に置き換えることで、掃除好きの住人は住まいながら「ソウジキ」を働かせる電力の役割を果たします。」(応募案より抜粋)

カデンに住む。 電気がなくでも快適生活。 <PDF:3.86MB>

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児玉 征士(法政大学大学院)
福士 若葉(法政大学大学院)

あの日の空想に滲む白

食事をしながらテレビを見ている時、それぞれへの意識は薄くなり、多くの知覚を取りこぼしている。私たちは電気による膨大な量の現実と関わることで、感じ、想像する時間が減っている。電気のない家は、そんな電気によって奪われた、目に見えぬものを感じて思いを馳せる豊かさを取り戻す力があるのではないか。これは現代の生活を「ながら病」と定義し、電気を失った余白に空間を挿入することを通して、人に想像を与える提案である。(応募案より抜粋)

あの日の空想に滲む白 <PDF:40.7MB>

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栁 雄貴(九州大学大学院)
片山 諒(Atelier koma)

待つことの快楽

私たちは電気を使うことで時間をコントロールしてきた。照明によって明るい時間を延ばしたり、電子レンジによって一瞬で物を温められるようにした。電気を使わなくなると、私たちは物本来の時間を受け入れ、忘れかけていた「待つことの豊かさ」を思い出す。ゆっくりと部屋が暖まるのを待つ感覚、誰かの帰りを待つワクワク、私たちは無意識のうちに待つことの豊かさを排除してきたのかもしれない。待つことの快楽によって人と生活の関わり方を見つめ直す。(応募案より抜粋)

待つことの快楽 <PDF:4.90MB>

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松野 泰己(立命館大学大学院)
中田 洋誠(立命館大学大学院)

つながり溢れる農芸住まい

1970年代からワンルームマンション賃貸が急増し、現代では日本全国の1/3の賃貸がワンルームとなっている。そうした現代のワンルームは、電気を利用した利便性に優れる一方、個人が独立していく。そんな閉鎖的なワンルームが連続するだけの接点がない共用部でいいのだろうか。電気がなくなると、電気により暮らしを便利にしていた個人の空間は最小限でよくなり、キッチンやダイニングといった空間がコミュニティを形成し、日常を共有する住居のあり方が生まれる。(応募案より抜粋)

つながり溢れる農芸住まい <PDF:4.11MB>

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岩崎 伸治(東京藝術大学大学院)
田中 優衣(横浜国立大学大学院)

どうぐのいえ

機械とは、誰もが一定の目的を変わらず達成することを目指す。対して道具とは、個人の手による慎重な操作によって、環境に対する融通性をもって目的を達成するものである。電気、取り分け家電製品を使わない家を考える時、建築の道具的側面が際立つと考えた。建築を天候・光・気温といった環境の変化を打ち消すための機械としてではなく、融通を効かせて環境を乗りこなすための道具として捉え直すことで、生活の感覚や豊かさについて考える。(応募案より抜粋)

どうぐのいえ <PDF:4.25MB>

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第17回ダイワハウス コンペティション