| 開催日 | 2025/12/07〜2026/02/15 |
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第1回は、コトクリエからほど近い歴史的建物「町家物語館」で開催しました。舞台は12畳の和室。机と椅子ではなく、畳に座ってプログラムを進めることで、和室ならではの空気感を存分に味わいました。まずは、参加者がもつ「和室のイメージ」を探るワークからスタート。サンプル写真を見比べ、“和室っぽい”順に並べ、その理由を言語化します。床の仕上げ(畳・木・じゅうたん)、窓の大きさ等があげられましたが、中でも「家具の量」に着目した意見は鋭い視点でした。和室らしさを構成する要素を一つひとつ分解することで、参加者の観察力が光りました。


続いて、築100年以上の歴史をもつ町家物語館を見学。木造3階建ての建物には、今では珍しいガス灯や、ハート型の猪目窓、天井に家紋が描かれたお風呂、趣ある厠など、当時の暮らしを物語る設えが随所に残っています。中庭では、回廊の縁側を歩き回りながら歓声が上がる場面も。さらに、階段の納まりに疑問を持った参加者がいて、みんなで理由を推測。「敵が襲ってこないように?」など、ユニークな発想が飛び交いました。
最後は和室に戻り、畳の敷き方やへりを踏んではいけない理由、柱の形状などをクイズ形式で考え、和室について学びを深めました。普段意識しないディテールに目を向けることで、和室を見る目が一段と進化しました。狭い空間だったため、ノートを書くときに畳を机代わりにする参加者も。まさに、アメリカ人モースが指摘した「畳はベッド、イス、安楽イス、そして時にはテーブルにもなる」という和室の柔軟性を体感できた瞬間でした。


今回のプログラムでは、和室の構造や歴史を学ぶだけでなく、実際に座り、歩き、考えることで、和室の多様な価値を身体で感じることができました。参加者の視点が広がり、和室の魅力を再発見する貴重な機会となりました。
第2回目は、コトクリエにて親子4代にわたり営まれている「ふくもと畳店」の福本先生をお招きし、畳の魅力をワークショップを交えて教えていただきました。前回、町家物語館で畳に触れながら学んだこともあり、「今日は本物の職人さんから学べる!」と、始まりの時点で子どもたちの目はキラキラ。まずは、畳職人の仕事や畳の優れた効能、歴史についてお話しいただきました。普段なかなか聞けない内容ばかりで、参加者は身を乗り出しながら福本先生のお話に耳を傾けていました。


その後は、いよいよミニ畳づくりのワークショップ。まずは、畳の「ヘリ(縁)」選びからスタート。昔ながらの伝統柄にくわえ、ドット・チェック・花柄など今風のデザインもあり、並んでいるだけでワクワクするラインナップです。意外にも、渋めの古典柄を選ぶ子が多く、大人たちも「おお〜!」と新鮮な驚きが。イマドキのこどもたちの感性に、思わず笑顔がこぼれるひと幕でした。そして、土台に畳表を固定し、ヘリを巻き付けていく工程へ。一見簡単そうに見えて、実際やってみると意外と難しく、ずれたり緩んだりして悪戦苦闘。それでもみんな真剣な表情で丁寧に作業を進め、会場は集中する静けさと時おり聞こえる「できた!」「ちょっと待って〜!」という声で、とてもあたたかな空気に包まれました。
難しい作業のときは、社員スタッフや中学生のジュニアスタッフがサポート!困ったところがあればすぐに声をかけ合い、次第に参加者同士の“助け合いの輪”も広がっていきました。「ここ押さえようか?」「こうしたらうまくいくよ!」と自然に協力し合う姿が生まれ、会場の空気はさらにあたたかく、にぎやかに。みんなで力を合わせながら、それぞれのミニ畳が少しずつ形になっていきます。
ヘリを折り込む作業では、なかなか綺麗に収まらず、福本先生にお手本を見せてもらいました。プロの手わざはやはり格別で、スッと迷いなく折り込まれていく様子に、参加者からは思わず「おお〜!」と感嘆の声。子どもたちも大人も、福本先生の実演に見入ってしまうひと幕でした。


みんな、とても素晴らしいオリジナルのミニ畳を完成させることができました!実際に手を動かしながら、畳がどのように作られているのか、どんな素材でできているのかをしっかり学ぶことができました。小さなミニ畳でもこれだけ大変なのだから、本物サイズの畳づくりがいかに高度で、職人さんの技が尊いものなのかを肌で感じられたと思います。今回の体験が、日本の大切な文化をより深く知るきっかけになってくれたらとても嬉しく思います。
第3回目となる今回は、「自分だけの和室をデザインしよう!」をテーマに、これまで2回のプログラムで学んだ内容を振り返りながら、和室の成り立ちや使い方について理解を深めました。天下三名棚として知られる違い棚の美しい事例を紹介すると、参加者からは思わず感嘆の声があがりました。また、筆返しと呼ばれる部材の役割や、「几帳面」という言葉が違い棚の海老束に由来することなど、興味深い豆知識にも触れ、和室文化の奥深さに一同魅了されていました。


学びを終えると、いよいよ模型づくりに挑戦です。まずは土台に印をつけ、床材を測って載せていく工程からスタートしました。初めて扱う作業に緊張した様子で周囲の様子をうかがいながら手を動かしていましたが、柱や壁を立てていくうちに少しずつ慣れ、自分がイメージする和室の形が見え始めると、自然と表現も豊かになっていきました。
仕上げの装飾では、壁に千代紙を貼ったり、修学院離宮の霞棚をイメージして金色の色紙を使ったりと、参加者それぞれの工夫が光りました。違い棚も多彩な発想で形づくられ、そこに載せる小物として硯や筆を手づくりする姿も見られました。掛け軸を作り始めた参加者に刺激され、次々とオリジナルの掛け軸が誕生し、書かれた言葉には個性があふれ、見ているこちらまで楽しくなるほどでした。ペットや刀を制作したり、畳にこだわってヘリを丁寧に貼ったり、障子を作る参加者もいたりと、お互いのアイデアを学び合いながら唯一無二の和室が次々と完成していく、とても豊かな時間となりました。


全3回の講座を休むことなく受講した参加者には、コトクリエの川島英彦センター長より修了証書が授与されました。また、参加者へは参加特典としてジュニア・コトクリエカレッジオリジナルバッチがプレゼントされ、参加者は、喜びの表情を隠しきれない様子でした!
第1回の講師は、奈良の大和高原にて農薬や肥料を一切使わずお茶を製造販売している健一自然農園の北岡先生が務め、お茶についての基本知識やお茶はどのように生産され、流通しているのかなどについてご講演いただきました。また、奈良県のお茶の特徴や健一自然農園さんで生産しているお茶の紹介と、ひとつの葉っぱから色々な種類ができることや、近辺で栽培されてるハーブについての先生の説明を子どもたちは食い入るように聞いていました。


次に先生が持参してくれた色々なお茶を試飲してみます。和紅茶や煎茶、ほうじ茶など、その色や香り、渋みや味などを感じたことを評価シートに書き込んでいきます。その後同じグループの友だちと感想を共有しあい、北岡先生から感想をいただきました。普段飲んでいるお茶とは違い、様々な種類のお茶に触れあう貴重な体験となりました。
続いて、3種類の茶葉と組み合わせる3種類の素材(ローズゼラニウム・炒り米・みかんの皮)を組み合わせ、班ごとのオリジナルブレンドを考えました!先に味見をした3種類のお茶の味を思い出しながら、「寝る前にリラックスできそう」などのイメージを膨らませ、各班で話し合いをしていました。そして決定したらそのお茶を試飲してみます。その後、同じグループの友だち同士で感想を発表し合います。最後にお茶の特徴やブレンドに込めた想いを込めてお茶に名前を付けを行い、お茶をブレンドすることの楽しさを感じました。


最後はみんなが休憩中に、北岡さんが各班でブレンドしたお茶を抽出してくれました。参加者全員がそのオリジナルブレンド茶を飲み、また、代表者から自分の班のブレンド茶の良いところをそれぞれ発表しました。ブレンドしたお茶は各自が作成した持ち帰り用のパッケージ入れて持って帰ることができ、「早く持って帰っておうちの人に飲ませてあげたい!」と自分の体験だけでなく、その成果を誰かと共有できるプログラムとなりました。
第2回講師は、奈良で1870年の創業以来作り続けている『吉野本葛』を始め、柿・笹・柏などの各種加工食品を製造している株式会社井上天極堂の川本 あづみさ先生が務め、「葛」についての基本知識や「葛」の原料、また、どのように吉野本葛が生産されているのかなどについてお話いただきました。子どもたちは川本さんがお話しされた内容をメモし、「葛」にまつわる様々なクイズにしっかりと答えていました。


次に先生が持参してくれた葛の根や粉末にしたもの、また、片栗粉との違いなどについて、子どもたちは見て触って、その違いを体感していました。また、顕微鏡で見てみたりして他の植物との違いについても観察します。その後同じグループの友だちと感想を共有しあい、それぞれの色や香りなどをスケッチするとともに、触った感じや気づいたことなどをメモに書き留めていました。「葛」の原料に触れることのできる貴重な体験となりました。
続いて、葛もちづくりに取り掛かります。水と葛粉を混ぜた白い液体を火にかけ、ゆっくりかき混ぜながら葛もちができあがっていくのを観察しながら実感しました。最初は牛乳みたいな白い液体を休まず混ぜ続けることで糊化し、見たことのある透明の葛もちへと変化する様子をみんな興味深く観察していました。普段作ることが無い葛もちを作ることの楽しさを感じることができました。


最後は自分の作った葛もちと市販の葛もちを食べ比べました。どちらが美味しかったかは個人個人で分かれましたが、黒蜜をかけたり黄な粉をかけたりと、思い思いに楽しんでいました。また作った葛もちの見た目や食感、その味についてもしっかりとメモに書き込みました。一部の子どもたちからは、「家に持って帰ってもう一度食べたい!」という子がいるなど、楽しみながら学べることのできる満足度の高いプログラムとなりました。
第3回目の講師は、江戸時代の末期に奈良県吉野町で創業し、160年以上の歴史を持つ、柿の葉寿司平宗の平井宗助さんよりお話いただきました。海のない奈良の山村で、貴重な魚を保存して美味しく食べるための知恵として定着し、夏祭りのご馳走として親しまれてきたことなど、 起源や知恵などについてお話しいただきました。普段何気なく食べている柿の葉寿司の成り立ちを知り、子どもたちはしっかりメモを取っていました。


次に柿の葉寿司づくりを体験します。鯖と鮭の2種類のネタを、美味しくなるようにと想いを込めながら、包んでいましたが苦戦します。何度かやり直しながらも数回包むことで徐々に慣れていき、最後は8つの柿の葉寿司を木箱に納まるように、うまく調整しながら詰めることができました。最後にお寿司が柿の葉になじむように、上からふたをして輪ゴムでしっかり止め、子どもたちの手作り柿の葉寿司が完成しました。
最後に子どもたちに温かい柿の葉茶が配られ、柿の葉の見た目やにおいと味との違いなど、考察しながら味わっていました。また、どうして柿の葉で包むと腐らないんだろう?昔の人は、『柿の葉がいい』って知ってたけど、その理由についてなど、現代の科学者たちが調べた『柿の葉のすごい秘密』を学ぶことができました。


全3回の講座を休むことなく受講した参加者には、「株式会社エヌ・アイ・プランニング」の椿野編集長より修了証書が授与されました。また、参加者へは参加特典としてジュニア・コトクリエカレッジオリジナルバッチがプレゼントされ、参加者は喜びの表情を隠しきれない様子でした!
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