大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

DIALOG9

いかに残し、どう進化するか
技術伝承の新たなあり方を考える

「2025年問題」という言葉をご存じでしょうか。高度経済成長期を支えた団塊の世代全員が75歳以上を迎え、国民の5人に1人が後期高齢者となることから、様々な問題が生じる転換期が2025年と言われています。なかでも、多くの日本企業では、深刻な人手不足に加えて、経験豊富な技術者から若年層への技術の伝承が急務とされています。

仕事を通じて培われたスキルや知識、経験や知恵をいかに会社や後輩に伝え、残すことができるのか。熟練層から若年層への技術伝承の重要性は明らかである一方で、技術者は社会の変化や技術の進化にも対応していく必要があります。こうした背景から大和ハウス工業では、先輩たちの経験や失敗事例から学ぶアーカイブの構築や、社員の要望に応じて最新の建築技術が学べる研修会の開催など、さまざまな取り組みを推進しています。

そこで今回の対話は、大和ハウス工業で建築系設計部門に所属し、全国の若手技術者の育成にも取り組んでいる2人の社員と、京都でおよそ130年にわたり日本の伝統文化財の修理を手がける工房の代表である四代目岡岩太郎さんをゲストにお招きしました。建築設計と文化財修理、取り扱う対象物や規模、歴史が異なる2つの組織におけるそれぞれの取り組みを対比させながら、技術を伝承していくために必要なことは何かについて、その共通性をめぐり語り合いました。

CONTRIBUTORS

今回、対話するのは・・・

後藤 泰後藤 泰

人財育成は主体性を引き出すスクール形式からステージ形式へ

後藤 泰

大和ハウス工業株式会社
東京本社 ビジネス・ソリューション本部
技術統括部 設計推進部(設計推進統括担当)
技術主幹・部長

1988年入社。2020年3月まで建築設計部責任者として建築系の多用途の物件の設計を担当。一級建築士、設備設計一級建築士、一級施工管理技士等の資格を保有。2020年4月、建築系共通技術部門設計推進部に配属となり、現在に至るまで全国の地区設計部の設計担当者の支援や各種研修プログラムの企画・運営をマネジメントしている。

高見 亮大高見 亮大

後輩育成のポイントは押し付けず、選択肢を示すこと

高見 亮大

大和ハウス工業株式会社
本店 流通店舗設計部
第一部 第二課
主任

2015年入社。オフィスやホテルなどの設計を担当。後藤さんが手がける各種研修プログラムに対する企画要望の取りまとめの役割も担う。大型の建築設計は一般知識だけでは対応できないため、経験談を含めた勉強会が必要と考え、どのようなことを学びたいかを現場から意見収集し、企画にフィードバックしている。

岡 岩太郎岡 岩太郎

創業から130年、変わらないために、変わり続ける

岡 岩太郎

株式会社岡墨光堂 代表取締役

1971年京都市生まれ。関西学院大学院文学研究科博士課程前期修了後、米国スミソニアン研究機構フリーア美術館に勤務。1998年株式会社岡墨光堂に入社し、2009年代表取締役に就任。2014年に創業120周年を迎え、四代目岩太郎を襲名。2016年京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科先端ファイブロ科学専攻博士後期課程 修了。博士(学術)。文化財の修理に従事しながら、伝統的な表装技術を生かした現代美術の表具も行っている。

今回のPOINT

仕事を通じて培ってきたスキルや知識、経験や知恵は、どのようにして会社や後輩に伝え、残すことができるでしょうか。具体的な取り組みの方法や、伝承される一人ひとりの個性の生かし方について考えながら、対話をひもといていきましょう。

技術の伝承は
「見て聞いて学ぶ」から
「対話して学び合う」スタイルへと
変化している

2

データは多様な人々の共通理解を促し、
相手を尊重する姿勢は個性を伸ばす

3

ニーズが変われば技術も変わる。
大事なのは新たな価値提供に向け学び続けること

4

まとめ

資格制度や研修は、技術を伝承する型として機能するだけでなく、伝承される側の多様性を受け入れる土台としても機能する。技術の伝承は、伝承する側・される側が共に多様性を受け入れ、世代や時代を超えた情報共有をもとに、新たな共通理解を生み出すことでもある。

5

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