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特集 edalab. 前田 裕也 さん

花が伝えてくれること

独創的な作品で注目されるフローリスト、「edalab.(エダラボ)」の前田裕也さん。
一輪一輪の花と向き合う独自のデザインや、花を通じたコミュニケーションについてお話を伺いました。

モダンデザインを追い求めて

京都・紫竹(しちく)の住宅街にあるアトリエ「edalab.」を拠点に、店舗や施設の装飾からイベント、個人レッスンまで幅広く活動する前田さん。その作品は1、2種類の少ない花種で華やかなアートワークを表現したり、花の正面ばかりでなく裏側や側面の造形を見せたりと、一般的なフラワーアレンジとは一線を画します。

前田さんが追求するアレンジメントのスタイルは、「モダンデザイン」。その道の先駆者であるオーストラリアのフローリスト、ドクター・クーパー氏に影響を受け、独自の理論でデザインを構築してきました。それでも「まだまだ氏の足元にも及ばない」と、自身の追い求めるアートワークの世界に真摯(しんし)に向き合い、研鑽(けんさん)を重ねています。

子どもの頃は人と関わるのが苦手で、学校に行けなかったこともあるという前田さん。花と出会い、フラワーアレンジの道を歩み始めたのは20代の初めでした。当時志望していた絵本作りの役に立てばと、花屋に就職。ブライダル関連の仕事を中心に装花のスキルを磨きました。結婚式を迎えるお客さまの要望を聞いたり、話をしたりする中で、花を通じて社会に参加できるようになったと振り返ります。

2016年に独立して自身のアトリエを持つと、さまざまなクリエイターとのコラボなどで積極的に活動の場を広げ、花と人のコミュニケーションの形を探ってきました。転機が訪れたのは2020年、コロナ禍の自粛期間により時間のゆとりができた頃のこと。友人のクリエイターたちが自分の表現を模索する姿に触発され、それまでのフラワーアレンジには別れを告げて、自身が本当にやりたかった「モダンデザイン」を極めると表明したのです。

コンクリート打ち放しのアトリエはラボ(研究所)の趣。「前田のラボ」を略してedalab.と名付けました

全ての花の個性を美しく生かしきる

取材時に作っていただいた作品は、「ダージリン」という珍しい種類のヒマワリとアマランサス(紐ケイトウ)の2種類を使ったアレンジです。少ない花種でデザインを作るのは、一輪の花に深く向き合うことができるから。「例えばヒマワリを30本使えば、1つの器の中に30通りの表情を出せます。そうすることで、多くの花種を使ったアレンジからは生まれない造形を生み出せるのです」

その言葉を聞いてテーブルに用意された約30本のヒマワリに目を向けると、花の色や大きさ、向き、葉の付き方など、一本一本に個性があると気付きます。前田さんはその個性を注意深く観察しながら、丁寧に手に取り、長さを整えてスポンジに挿していきます。

「プロジェクトマネジメントをする感覚なんですよ」と前田さん。頭の中にモダンデザインの全体像を描きながらそれぞれの花の役割を決め、個性が輝く場所を与えていきます。必ずしも花の正面を見せる必要はなく、あえて葉や茎や花の裏側の表情を見せることも。一輪挿すごとにその角度や向きで大きく変わる印象を受け止め、美しい輪郭線を見いだすことを目標に手を動かし続けます。「これで良い、ではなく、これで終わりと判断できた瞬間がアレンジの完成です」

作品にはタイトルを付けないのが前田さんの流儀です。言葉を冠してしまうと、目の前に存在する花のありのままを見ずに、言葉の意味を見いだそうとしてしまうから。花の前では自身の存在さえも消し去り、花そのものを美しく見せることを何よりも優先しています。

使い込んで手に馴染んだ花ばさみ

それぞれの花の個性を頭に入れつつ、全体をイメージします

正面からは見えない裏側も後回しにせず、花と花の関係性を見ながら挿していきます。「クリエーティブにおいては全てのプロセスが大切です」

完成したヒマワリとアマランサスのアレンジは、奥行きのある仕上がりに

花と人の新しい関係性を探して

自分は花を通して社会と関われていると話す前田さん。花という存在を語る言葉には、迷い悩んだ若き日の経験や、花への感謝、追求すると決めたモダンデザインに対する熱い思いが表れています。

京都の街で採集した植物片を瓶詰めにして展示した、2018年のエキシビション「百の植物片」

好きな花種を問われると、迷うことなく「全ての花を愛しています」と断言。季節ごとに変化する花とのめぐり逢いを、いつも楽しみにしています。本や映画や音楽など、さまざまな作品からインスピレーションを得てフラワーアレンジに落とし込むこともしばしば。新しい作品を作るたびに思わぬ気付きがあり、想像を超えるでき上がりに歓喜することもあるそうです。 

プライベートでは、小学生の男の子と女の子の父親。フローリストの仕事を間近に見たり手伝ったりする中で、前田家の子どもたちはそれぞれ花の世界に興味を持ち、自身の感覚を養っているのだとか。「花をきっかけに新しい何かを発見してもらえればと思います」。読者の皆さんのご家庭でも、お互いに花を買い求め、その花に親しんでみてはいかがでしょうか。なぜその花を選んだのか、なぜそのように飾るのか、花をきっかけにコミュニケーションが広がるはず。その習慣はやがて家族だけの文化になるでしょう。

流木、枯れ枝、造花で制作したツリーオブジェ。多種多様な植物が大樹を棲み家に生態系を形成するというコンセプトで制作

前田さんの目標は、自分がワクワクできる作品作りに挑戦し続けること。まだ見ぬ花との出会いが、モダンデザインの高みへと導いてくれることでしょう。

ダイニングテーブルの花は全方向を意識

それぞれの席から花を見ることを踏まえて、全方向で美しいアレンジを意識します。写真のトウガラシのように珍しい花材を使えば、会話のきっかけにもなるでしょう

花の足元にステージを

いつものテーブルに花を飾るとき、花瓶の下に台を敷いてみると大いに印象が変わります。台が無ければ、布や紙でも構いません

壁に動きを見せる花

水回りなどの狭い場所やシンプルで少し退屈な壁に飾る小品には、つる性のテッセンなど、動きのある植物を選んで。「一輪の花を飾るだけでその場の空気が変わります」

初心者は花が映える花瓶を選ぶ

初めて花瓶を買うなら、生ける花の色を選ばず使いやすい白や透明がお勧め。写真右のように挿し口のすぼんだタイプが生けやすいでしょう

花を固定しづらい時は花留めを活用

花留めには花瓶の口にはめて使うもの(右)や花瓶とセットで販売されているもの(中央)などさまざまなタイプがあります。丸めたワイヤーを底に入れて代用することもできます(左)

PROFILE

前田 裕也さん(まえだ ゆうや)

2016年 京都・紫竹に花と植物の製作拠点 edalab.を構え、ブライダル装花やイベント参加を中心に活動。アートワークや写真作品の製作も行う。

取材撮影協力

edalab.

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