大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

大和ハウス工業株式会社

国土交通省のCCUSを利用した技能者への手当支給制度「技能者キャリアアップ制度」を導入

 当社は、2025年4月から、協力会社の技能者を対象に、国土交通省の「建設キャリアアップシステム(CCUS)(※1)」で認定されるレベルなどに応じて手当を支給する「技能者キャリアアップ制度」を導入します。技能者の能力・経験などに応じた処遇改善とともに、CCUSを活用した現場における技能者管理の効率化などを目的としています。
 「技能者キャリアアップ制度」では、当社の現場で就労するベテランから中堅の技能者に対してCCUSのレベルと技能者の能力に応じ1日あたり最低50円~最大2,000円を6段階に分けて手当を支給します。本制度は、国内住宅メーカーとしては初の試みで、高い技術力を持った職人や若者がやりがいを持って働き続けられる建設現場の環境を構築します。
 ※1.技能者の保有資格や就業履歴などを登録・蓄積して活用する仕組み

●「技能者キャリアアップ制度」の概要について
 本制度は、CCUSのレベルに応じて手当を支給し、その中から当社が認定する優秀技能者には追加で報酬を支給する制度です。手当は、CCUSが定めるレベルに応じて1日あたり50円~200円で、当社が優秀技能者と認定した場合には450円~1,800円を上乗せする仕組みとしています。
 CCUSのレベルに基づいた手当では、レベル1(見習い)は対象になりませんが、レベル2(中堅技能者)で50円、レベル3(職長レベル)で100円になり、最高レベルのレベル4(マネジメントレベル)になると200円まで増加。加えて優秀技能者として認定されると、それぞれ450円、900円、1,800円が追加で支払われます。
 レベル4の優秀技能者では、1日あたり2,000円の増額となり、1か月で最大4万円、1年間、当社の施工現場で働いたとすると最大48万円の付与となります。

【技能者キャリアアップ制度における一日あたりの支給金額について】


 ゼネコン各社でもCCUSのレベルを利用した手当制度を導入していますが、支給対象者が優秀な技能者に絞られている一方、当社が導入する「技能者キャリアアップ制度」ではCCUSのレベル2に登録されるだけで手当の支給対象となるため、支給対象者の範囲が広いことが特長です。
 当社の制度対象は、当社協力会社(二次下請けまで、一人親方は三次下請けまで)の約13万3千人を想定しており、協力会社全員がCCUSに登録した場合、7割が手当支給の対象になると試算しています。 技術統括本部技術部の担当者は「制度の導入は1歩目。状況に合わせて、これからも技術者のモチベーションが上がる制度に更新していきたい。やりがいを持って仕事をしてもらえる環境を整えていく」と話しています。

【技能者キャリアアップ制度の認定条件】

●建設業界の現状とCCUSを利用した制度導入の背景
 建設業の就業者は1997年の685万人をピークに、2022年には479万人と約3割減となり、年々減少傾向にあります。年齢構成も2022年には35.9%が55歳以上、29歳以下は約1割となっており、これからを担う人財が減少しています。担当者は「建設現場で働いていただく人がいなければ、事業が成り立たなくなってしまう」と話します。
 そうした状況を受け、国土交通省は建設業就業者の減少に歯止めをかけるためにCCUSを活用した技能者の処遇改善を図っています。ゼネコン各社では公共工事入札の加点にも繋がるCCUSへの登録を推進するために、手当制度を導入していますが、公共工事のようにCCUSを導入するメリットが少ない民間工事が主である住宅業界では、普及が進んでいません。その中で当社は、技能者の処遇改善とともに就労状況の把握や、現場入場管理の効率化、建設DXへの貢献などを判断して、CCUSに連動した手当制度「技能者キャリアアップ制度」を導入することとしました。



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