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Sustainable Journeyは、
2024年3月にリニューアルしました。
連載:みんなの未来マップ
2026.9.30
大尾嘉さんのロングインタビューはこちら
お得を選ぶだけで、フードロス削減。デンマーク発「1億ユーザー」のメガアプリ、日本上陸の舞台裏
詳細を見るデンマーク発のフードロス削減アプリ「Too Good To Go」。現在、世界20カ国で展開され、各国のApp Storeの「フード/ドリンク」カテゴリで1〜3位にランクインしたことのあるメジャーなアプリとなっています。
デンマークで産声をあげてから10年、進出したばかりの日本における今後の構想やToo Good To Goが目指す未来について、Too Good To Go Japan代表の大尾嘉 宏人さんに伺います。
日本でサービスを開始するにあたり、文化の違いによる日本独自の戦略はあったのでしょうか。
日本独自の機能としては、駅名検索を導入しました。日本は電車を使って移動する人が多く、利用駅の近くにあるお店を検索したいという要望が多かったためです。
ほかにも、ユーザーに対するコミュニケーションについても検討しました。海外では、サプライズバッグを購入した際、画面に「You are a hero !」というメッセージが表示されます。「あなたは地球環境を守るのに貢献した英雄だ!」というわけですね。でも日本人の感覚だと「そこまで大したことはしていないんだけどな……」と思いませんか。そこで日本版アプリでは「すてきです」というメッセージを出すことにしました。
写真提供:Too Good To Go Japan
「You are a hero !」と比べると、すごく控えめですね(笑)。でも確かに、日本人の感覚としては「すてきです」のほうがしっくりきます。
僕はローカライゼーションというのは、コミュニケーションを考えることだと思っています。ボタンの名称や使い方の説明だけでも、日本人にとってわかりやすい伝え方がある。それをどう考え、変えていくのか。
タグラインを「おいしい選択。」にしたのも、食の「おいしい」、お財布に対する「おいしい(お得)」、地球や社会に対する「おいしい(嬉しい)」という三方よしの選択という意味が込められています。日本人の感覚に合わせたコピーで、海外とはまったく違うんですよ。
写真提供:Too Good To Go Japan
素朴な疑問なんですが、閉店間際に半額で手に入ることが当たり前になったら、売り上げへの影響はないのでしょうか。
これはよく聞かれるのですが「ない」んです。そもそも売り上げを増やすためにはそれなりの商品数を並べる必要があり、どうしてもロスは発生します。例えば、毎日必ず、サプライズバッグが5つ出るとします。その5つを同じ人が毎日買おうが、これまで定価で買っていた人が買おうが、出る量は毎日同じです。数でコントロールしている限りは何も影響はないのです。
これまではゴミとして捨てられていたものが、商品として半額で売れるようになるだけだということですね。
だからこそ、余ってしまったものはToo Good To Goを活用して最適に流通させていくことが大切になる。かつ、余ることを想定してつくり控えをしているのであれば、そこも最適化して収益の最大化を目指しましょう、ということです。
つまり、フードロス削減アプリであると同時に、消費期限があるものの販売数や収益を最適化するプラットフォームであり、流通のソリューションでもあるのです。
今後は、どのようにサービスを展開させていこうとお考えですか。
海外では、アプリ以外に、消費・賞味期限をAIで管理するシステムの運用を始めています。期限が近づくと過去の実績を見ながら割引率を算出、AIが自動的に値下げしていくシステムです。これをゆくゆくは日本でも導入したいと思っています。
写真提供:Too Good To Go Japan
また、食品メーカーで発生した余剰食品を、ユーザーの自宅へ直接配送する「パーセル」という事業も展開しています。このように、アプリを入り口として、余すところなく食品を流通させるプラットフォームにしていきたいですね。
このプラットフォームが構築されれば、フードロスの削減効果はかなりのものになりそうですね。最後に、大尾嘉さんが目指したい5年後の未来を教えてください。
Too Good To Goのアプリが全国に普及して、当たり前に使われていてほしいですね。何も意識しなくても、自然とフードロスが削減されていく状態になっていてほしいです。そのためにも、まだ安心はできません。スタートは順調に切ったし、さらに広がっていく手応えも感じていますが、全然安心できていません(笑)。僕としては、やっと玄関から一歩出たくらいの気持ちです。
どうなったら安心できそうでしょうか。
政府が発表する統計上のフードロス削減量の一部でいいから「これはToo Good To Goの効果である」と認定されたら、ようやく安心できるかもしれません。そこをまずは目指していきたいですね。

1994年に凸版印刷(現・TOPPANホールディングス)に入社。1999年に米国西海岸に駐在し、戦略的投資および提携案件を担当。2007年に楽天(現・楽天グループ)に転職。国内外の子会社におけるPMIをはじめ、楽天グループ執行役員や楽天モバイル常務執行役員を歴任。2020年にはアゴダに参画し、日本法人の代表取締役および北アジア地区統括アソシエイト・バイスプレジデントとして、日本・韓国の事業を管轄。2025年7月にToo Good To Go Japanの代表取締役に就任し、「Too Good To Go」の日本におけるサービス立ち上げと事業推進をリードしている。
大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

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