大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

環境配慮型商品/事例

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環境配慮型商品/事例

地域に開かれた研修センター「コトクリエ」(奈良県)「風と太陽と水」をテーマにした大和ハウスグループの研修センター

「大和ハウスグループ みらい価値共創センター(愛称:コトクリエ)」は、世代を超えてあらゆる人が集い、共に価値を生みだす場所として開所。建物のデザインは、大和ハウス工業創業者のDNAを継承する意思を表す「らせん構造」をイメージした内部構造と、「21世紀は『風と太陽と水』を事業化すべき」という言葉を3つのゾーニングで表現しています。また、「風・太陽・水」の力を使った先進の省エネ・創エネ設備を搭載し、ZEB Readyを達成するとともに、5つの認証を取得しています。

コトクリエWEBサイト

風のゾーン
参加者の発想をより一層豊かにする会所。外部環境を取り込む中庭を介して各部屋が緩やかに接続。

太陽のゾーン
エネルギーに満ち溢れたグローバルな対話の会所。シームレスに上下階をつなぐフロア構成。

水のゾーン
より深い思考で自分自身と向き合う会所。創業者の世界観を表現した静謐で清らかな環境。

先進技術でZEBを実現

コトクリエでは、これまでに大和ハウスグループが培ってきた多くの技術や先進的な技術が使われ、省エネ・創エネに関する技術も数多く搭載されています。その結果、一次エネルギー消費量を63%削減させ、ZEB Readyを達成しています。

ZEBの状況(:設計値、:実績値)

■Passive technology

  • 高断熱サッシ・高断熱外壁の採用
  • 自然通風による空調稼働の削減
  • 昼光利用による照明稼働の削減

■Active technology

  • 画像センサーによる照明制御、空調制御
  • 潜熱、顕熱分離空調(1・2階)
  • 高効率空調機の採用
  • VAV・CAVによる風量制御
  • エコキュートによる高効率給湯
  • 節湯器具・自動水栓の採用
  • LED照明の採用
  • 太陽光発電パネル・太陽熱集熱パネルによる再生可能エネルギー活用
  • クールチューブ・ピット

コトクリエのいま
BEMSで現在のコトクリエの状況を確認することができます。

「風と太陽と水」を活用した省エネ・創エネ技術

■風

奈良に吹く卓越風を活用しています。外気温と施設内の温度をセンサーで感知し、自然換気の方が快適な場合に表示板が点灯する仕組みです。施設の利用者が表示板のボタンを押すと、窓付近のランプが点灯します。ランプが点灯している窓を開けると、施設内に涼しい風を取り入れることができます。
地下にはクールチューブピットを設け、外気をピット内に通すことで地中の熱を利用し、空調負荷を低減しています。また、風を使って冷温水を作ることができる空冷チラーも搭載しています。

通路の見やすい位置に掲示されている表示板

地下のクールチューブピット概念図

■太陽

施設の屋上には100kWの太陽光パネルだけでなく、太陽熱集熱パネルも設置し、給湯負荷を低減しています。また天井には大きなトップライトが配置され、自然採光によって照度と快適性を向上させています。

手前:太陽光パネル 奥:太陽熱集熱パネル

トップライト

太陽光発電による発電量の推移(2021年6月~2022年2月)

■水

【ATES】

年間を通して一定の温度を保つ地下水を、建物の空調に利用する帯水層蓄熱システム「ATES」を採用しました。冷房運転時には外気温度と比較して冷たい地下水を、暖房運転時は暖かい地下水を井戸から揚水して「熱のみ」を利用し、帯水層へ全量還水しています。空調時の排熱を大気に放出しないため、ヒートアイランド現象の緩和にもつながります。

ATES採用のメリットまとめ
  • 電力使用によるCO2排出削減に繋がり、脱炭素に寄与します。
  • 空冷式のシステムと比較し、ランニングコストの大幅な削減を実現できます。

予想採熱量[年間]:約1,034MWh
削減電力料金[年間]:約526万円

【算出条件】
ATESからの熱供給量をすべて空冷ヒートポンプチラーに置き換え試算。エネルギー使用合理化等事業者支援補助金にて使用されているパッケージエアコンの月別使用想定とBEMSで測定した7~12月の実績値(左図)より年間使用熱量及び削減電力料金を試算。電力料金は関西電力高圧電力ASの値を採用

【熱源水槽】

地下に熱源を利用するための水槽(600t)を設置し、地中熱を蓄えることで消費エネルギーの平準化を図っています。

【レインガーデン】

近年、都市化の進展とともに雨水浸透域が過小となり、浸水災害や環境負荷へのリスクが増大しています。そこで、グループ会社のフジタが保有する技術を利用したレインガーデンを導入しました。この土壌は、本来相反する「浸透」と「保水」を両立する機能を持っています。

・浸透機能

浸透率が通常の約9倍のレインガーデン土壌を使うことで、雨水を土の中に浸透させることができます。そのため、ゴミが溜まりやすく、直接敷地外に放流するコンクリート製の排水側溝を用いる必要がありません。

・保水機能

真砂土と比べて降雨1週間後の含水率は約2倍となります。そのため、植物の生育を促す効果があり、ヒートアイランドの抑制にもつながります。

土壌の浸透率が高いため、降雨後5時間後には雨水が浸透している。

雨水の流れに沿ってレインガーデン技術を応用し、枯山水や駐車場脇などに砕石の「水みち」をつくり、効果的に庭園に配置することで、機能とデザインが両立したランドスケープとなっています。

左:枯山水 右:駐車場脇

【中水利用】

屋根の雨水を雨水貯留槽に貯留(貯留量500㎥)し、地域の水害対策にも配慮しています。また、貯留した雨水は庭園の池や散水、トイレの洗浄水に活用しています。

5つの認証を取得

本施設は、建物・ランドスケープの環境性能や、利用者の健康・快適性、生物多様性などSDGsに関する取り組みが高く評価され、3つの国際的な環境認証「LEED®」、「WELL®」、「SITES®」(※)を日本で初めて同時取得しました。なお、国内認証である「BELS」(省エネルギー)や「JHEP」(生物多様性)と合わせて合計5つの認証を取得しています。

※LEED、WELL、SITESおよび関連ロゴは、それぞれU.S. Green Building Council®、Green Business Certification Inc.TM、WELL Building InstituteTが商標を所有し、許可を得て使用しています。

国際認証

環境配慮に優れた建築物であるグリーンビルディングを評価する国際的な認証プログラムです。

建物を利用する人の快適性や健康への配慮を評価する認証です。

ランドスケープの環境性能を評価する認証です。日本国内の取得数は少数です。

国内認証

省エネ性能に配慮し、様々な技術を駆使し、一次エネルギー削減量により評価する国内の認証です。

生物多様性保全への貢献度を、客観的・定量的に評価し、可視化した認証です。

担当者の声

「コトクリエ」は、単に社員が研修を行うためだけの建物ではありません。建物コンセプトとした「会所」は、室町時代に身分 を超えた多様な人々が集まって、歌を詠んだり議論を交わしたりと、新しい文化や 学びを発信していた場所です。当施設では、一般の方や専門家とフォーラムを開催し、地域の子どもたち向けの環境教育プログラムを実施しています。地域の皆さんに活用していただき、ここに来るだけで新しい知見を得られる。刺激を受けられる。それを発信できる。リモートでも集まれる時代にこの建物をつくった意味と効果を、ぜひ体感しに来てください。

大和ハウス工業 みらい価値共創センター長 池端 正一

大和ハウス工業
みらい価値共創センター長
池端 正一

担当者の声

設備計画のコンセプトを「空間を最適化する」とし、ATESや画像センサーをはじめ、最先端の環境・設備技術の導入にチャレンジしました。また、4つの環境認証に加えてWELLという健康を主体とした認証を取得しましたが、この認証はSDGsとの結びつきも深く、気づかされることが多くあり、これからの時代のスタンダードについて学ぶことができました。

大和ハウス工業 本店近畿設備技術部 環境・設備グループグループ長 本多 直也

大和ハウス工業
本店近畿設備技術部
環境・設備グループ
グループ長 本多 直也

担当者の声

当施設は、特色あるランドスケープになっています。現地の気候や地域に溶け込み、昔からあったかのような光景に、来訪者が何か気付きを得られる「にわ」というのが発想の原点でした。季節に応じて新緑や紅葉を目にしたり、「にわ」に水たまりができることを想像して雨を待ち、濡れた万葉の花や木、発掘調査で出土した遺構にも出会えたりする、新たな大和路の風景にとって、レインガーデンは欠かせないものでした。

フジタ 建築本部設計統括部 計画設計第3部 次長 藤井 新也

フジタ
建築本部設計統括部
計画設計第3部
次長 藤井 新也

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