2024/03/01
ニュースレター
大和ハウス工業株式会社
大和ハウスベンチャーズ株式会社
●既存事業とのシナジー創出と社会課題解決を目指す2本のサブファンドを設立
コーポレートベンチャーキャピタルファンドの本格運用を開始 |
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一、以下「大和ハウス工業」)とファンド運営子会社である大和ハウスベンチャーズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:鈴木哲雄、以下「大和ハウスベンチャーズ」)が設立した、大和ハウスグループ投資事業有限責任組合(以下「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」)は、2024年3月1日に本格運用を開始します。
なお、「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」では、大和ハウスベンチャーズが運用者としてスタートアップに投資し、大和ハウスグループがスタートアップとの事業共創を目指します。
【ストラクチャー】 |
日本政府は、経済成長の原動力であるイノベーションを生み出すため、スタートアップ投資額を2021年度の約8,000億円から2027年度に10兆円に増やす方針を掲げています。2023年4月には、国内の事業会社またはその国内コーポレートキャピタルファンドが、スタートアップ企業の新規発行株式を一定額以上取得する場合の税制優遇措置「オープンイノベーション促進税制」を拡充するなど、自社以外の組織が持つ知識を取り込んだ技術やサービスなどの開発を促進しています。 そのような中で、大和ハウス工業と大和ハウスベンチャーズは、2024年1月に「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」を設立しました。本ファンドでは、大和ハウス工業の創業100周年となる2055年の“将来の夢”(パーパス)実現に向けて、幅広い業種との持続的な事業共創を実現するため、大規模な投資総額の確保と2本のサブファンドを組成しました。 そしてこのたび、「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」ならびにサブファンドである「シナジーファンド」、「グロースファンド」からの投資準備が整ったため、2024年3月1日に本格運用を開始することとなりました。 |
1.「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」設立の理由 大和ハウス工業は、2022年度に始まった「第7次中期経営計画」(2022年度~2026年度)において、「収益モデルの進化」・「経営効率の向上」・「経営基盤の強化」の3つの経営方針を掲げ、持続的成長モデルの構築を目指しています。その中で、社会の変化の先の先を読み、企業として常に変化をし続けるため、事業ポートフォリオの最適化に取り組んでいます。 これらの計画を遂行するため、2024年1月、新しい事業群創出のための戦略投資枠として、コーポレートベンチャーキャピタルファンド「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」を設立しました。本ファンドでは、幅広い業種に持続的な投資を実現するために、大規模な投資総額の確保と2055年までの長期間運用を実行します。 【事業ポートフォリオのイメージ】 |
2.「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」の特長 (1)幅広い業種への投資を実現するための大規模な投資総額とファンドの複数組成 「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」は、大和ハウスグループの展開する事業領域や、関連する新技術など幅広い分野に投資するため、最大300億円の運用額を確保しました。国内の一般的なコーポレートベンチャーキャピタルファンドが50~100億円で設定されるなか、同ファンドは住宅・建設業界で最大規模の投資運用額となります。 また、目的に応じた幅広い業種への投資を実現するため、2本のサブファンドを設立するとともに、今後は国内外でのベンチャーコミュニティネットワークの構築のために、外部のベンチャーキャピタルファンドへの出資や海外に特化した自社運営ファンドの設立も検討しています。
(2)持続的な事業共創を実現するための長期の運用期間(2055年まで32年間) 「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」は、中長期かつ持続的な事業共創を目指すため、ファンド運用期間を2055年までの32年間に設定しました。 国内の主要なコーポレートベンチャーキャピタルファンドでは、運用期間が10年程度に設定されていますが、「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」では、より長期目線での運用を進めます。 また、ファンドの設計には、回収した投資資金を再投資できる体制を採用しました。そのため、投資したスタートアップが大きく成長した場合には、運用額が300億円を上回る可能性もあり、幅広い業種と持続的な事業共創を実現できます。 |
3.ファンドの投資領域 「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」は、大和ハウスグループが保有する「顧客ネットワーク」や「循環型バリューチェーン」、「幅広いビジネスモデル」とスタートアップの革新技術を掛け合わせることで、イノベーションを目指します。投資領域としては、ビッグデータ活用やDX技術を活用した自動化・効率化など6つの投資領域を設定しました。 【「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」の投資領域】 |
4.サブファンド「シナジーファンド」と「グロースファンド」 「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」は、目的に応じて専門の知識を持った担当者がスタートアップ投資できるよう、大和ハウスグループの周辺領域の技術やサービスに投資する「シナジーファンド」と、既存事業の枠にとらわれない投資を実行する「グロースファンド」の2本のサブファンドを組成しました。 「シナジーファンド」では、自社運営のファンドとして、大和ハウスグループの既存事業を強化するため、施工現場の効率化や従業員の提案力・生産性向上など付加価値の向上につながるスタートアップに投資していきます。 「グロースファンド」では、電通グループでベンチャーキャピタルファンドの運営などで実績を持つイグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ株式会社が運用する二人組合形式※のファンドとして、商品やサービスに至る前の要素技術、ビジネスモデル検証期のスタートアップも投資対象として広げていきます。 ※事業会社とベンチャーキャピタルの2社でコーポレートベンチャーキャピタルファンドを共同設立する形態 |
今後も「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」は、スタートアップ投資を進めることで、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、既存事業の深化とともに、志を共にする事業パートナーとの協業による価値創出により、一人ひとりが「生きる歓びを分かち合える世界の実現」を目指していきます。 |
5.「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」(正式名:大和ハウスグループ投資事業有限責任組合)の概要
6.サブファンドの概要 (1)シナジーファンド(正式名:大和ハウスグループ共創共生1号投資事業有限責任組合)
(2)グロースファンド(正式名:大和ハウスグループ未来価値共創1号投資事業有限責任組合)
7.運用会社の概要 (1)大和ハウスベンチャーズ株式会社
(2)イグニション・ポイントベンチャーパートナーズ株式会社
|
以上