大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

DIALOG14

対話からはじまる、
わたしたちの
キャリアデザイン

一人ひとりが多様であるように、女性活躍のあり方や、働き方もまた多様であるはずです。しかし、その選択肢に気づき、自分らしいキャリアをデザインすることは簡単ではありません。

大和ハウス工業株式会社では、2005年以降、女性営業育成サポートプログラムや技術部門での女性社員の定着支援、管理職育成など、女性が多様な職種で活躍できる環境づくりに取り組んできました。そして今、キャリアの思考はワークとライフの相乗効果を生み出そうという「ワークライフシナジー」の考え方へと進化しています。

こうした流れを受けて、同社では新たな試みとして、入社5年目までの若年層の社員を対象に、女性の健康に関するセミナーとキャリアデザインを組み合わせたワークショップ「Bon voyage」を開始しました。全国から参加した同世代の女性社員たちが、ワークとライフの将来像となるキャリアデザインについて対話し、考えを深める機会となっています。

そこで今回は、ワークショップの参加者と企画者である女性社員3名が集まり、開催の前後でどのような変化が起きたか、ワークとライフの選択肢をどう増やし、選んでいくかについて語り合いました。

CONTRIBUTORS

今回、対話するのは...

德留 香織

德留 香織

大和ハウス工業株式会社
ビジネス・ソリューション本部
技術統括部
工事監理部 近畿工事監理部第一課

2021年入社。品質保証部を経て、現在は工事監理部にて、建築系流通事業を担当。自身のキャリアイメージをつかみたいと2025年度のワークショップに参加。趣味は海外旅行。将来は夫とのんびり過ごせる家を建てたいと考えている。

木村 広実

木村 広実

大和ハウス工業株式会社
滋賀支店集合住宅営業所
滋賀営業所 滋賀中央店

2022年入社。集合住宅営業として中国支社に配属後、滋賀支店に異動。キャリアデザインに迷いを感じていたなかで、2024年度のワークショップに参加。現在は妊娠中で、近く産前・産後休業を予定している。

高村 加那

高村 加那

大和ハウス工業株式会社
人事部 Well-being推進グループ

2014年入社。教育部門を経て、人事部にて女性活躍推進を担当して3年目。女性社員に「もっとキャリアの選択肢を増やしてほしい」という思いから、ワークとライフを両輪で扱うキャリアワークショップ「Bon voyage」を企画した。

INDEX

今回のPOINT

若年層の女性社員が抱える、仕事とプライベートの「両立への不安」。あるいは、どちらかを選ばなければならないという「思い込み」。健康とキャリアデザインを両輪で考えるワークショップを通じて、参加者は何を語り、どう変わったのか。そして、見えてきた組織全体の課題とは。対話から始まる変化を、一緒に考えてみましょう。

1.「知る」ことから広がる、ワークとライフの選択肢

ワークショップへの参加のきっかけと、参加した感想

德留: 私は現在、工事監理部で建築系の流通部門を担当しています。この部署には同世代の女性社員がほとんどいなくて、自分の今後のキャリアを想像することができずにいました。それで、今回のワークショップに応募しました。

参加してみて、普段は関わりのない地域や職種の方々と話せたことが良かったなと思います。お互いに悩んでいることは、ほぼ一緒だと気づきました。「自分だけではない」という安心感を得られたことが、一番大きかったですね。

木村: 私は集合住宅の営業をしています。結婚を機に、広島から滋賀の支店に異動したので、新しい土地で、新たなお客様との関係構築のため、ゼロからリスタートしました。滋賀は営業職の女性社員が多く、ロールモデルとなる方々もいらっしゃるのですが、なかなか自分が思うようなありたい姿を見いだせずにいました。

それで同期に誘われて昨年のワークショップに参加しました。会社の女性向け研修は、出産や子育てが理由の退職を引き留めるためのもの、というイメージがありました。でも受けてみたら全然違いました。自分のキャリアとライフイベントを具体的に見つめ直すことができて、「もっと早く受けたかった」と思いました。

ワークショップを企画した背景や狙い

高村: 一番の思いは、若い世代の女性たちにも「キャリアの選択肢を増やしてほしい」ということです。

選択肢を「知った上で選ばなかった」と「知らなくて選べなかった」は、全然違うと思っています。結婚や出産といったライフイベントは人生や仕事に大きな影響を与えます。個人の選択なので、実際にどんなライフイベントを選ぶかは本人が決めることです。

でも、子どもを授かることを望んでいたのに、身体の変化についての知識がないままで、気づいたら自然妊娠が難しい年齢になっていた、というのは悲しいですよね。ただ、残念ながら生活の中で自然に知識を得る機会は少ないです。

そこで、会社としては、社員がどんな選択をしても、その人が納得できるキャリアを歩めるように、選択をするために必要な情報を提供したいなと考えたのです。

ワークショップでは、まず、産婦人科の専門医から話を聞くことで、女性の健康課題や自分の身体について理解を深めてもらいます。妊娠・出産を希望する人は、時間的な制約があることも実感してもらう。

そのうえで、仕事だけではない自分の人生をどう描くかということを、講義やグループワークを通して、5年後のありたい姿としてデザインしていきます。

健康セミナーで印象に残ったこと

德留: 一番驚いたのは、「欲しい子どもの数に対して妊活を始めるべき年齢」の話です。3人産むなら23歳、2人なら27歳だと聞いて、自分が想像していたよりずっと早くて衝撃を受けました。

それから、先生が「婦人科の検診を受けているかどうか」を尋ねたとき、参加者の3分の2の方が受けていなくて驚きました。私は定期的に検査を受けていますが、意識に差があるのだと気づきました。

木村: わたしが参加したのは昨年のことで、ちょうど妊娠を迷っていた時期でした。先生が出産は「早いほうがいい」とか、「必ずしも予定通りにいくとは限らない」という話をされていたのが印象的でした。

高村: 先生は「自分が産みたい時に産んだらいい。自分の子どもを産めるのは自分しかいないのですから」とおっしゃっていましたね。

德留:私はまだ何歳で産みたい、とは具体的には思い描けていないのですが、セミナーから卵子凍結という選択肢を知りました。ニュースなどで耳にすることはありましたが、具体的な方法や金額、補助金制度もあることがわかったので、検討に必要な情報を得ることができました。

キャリアデザインワークショップで取り組んだこと

德留:自分の強みを知るワークと、5年後の姿を想像するビジョンワーク、それから周囲を巻き込む伝え方のワークを行いました。

特に印象的だったのは、5年後のキャリアビジョンを考えるワークです。仕事だけでなく、家族、学び、趣味や休日の過ごし方など仕事以外の活動を含めた内容です。講師が「制限なく自分の思う通りに書いていい、上司に見せるわけではないのですから」と言ってくださって。自由に5年後を想像していいのだと思えて、「ワクワク」がでてきました。

5年後の自分を考えるワークシート、書き込んだ内容はグループで共有し対話につなげた
出典:スリール株式会社 講義資料

木村: 私もビジョンワークをしたとき、最初は「マネジメントに進まなければ」と仕事のことだけを考えていました。でも、誰にも見せるわけではないと自由に書いてみたら、ライフの方でもやりたいことがたくさんあったのです。

自分もいずれは先輩たちみたいにマネジメントをする立場になれたらいいなと思うものの、そのスパンは「もうちょっとゆっくりにしてもいいかな」という見方に変わりました。

德留:正直、会社の研修としては意外でした。参加する前は、「女性のキャリア教育だから、主任・課長を目指すための研修なのかな」と思っていたので。でも参加してみて、もっと自分の人生に焦点を合わせて、未来を描いていいのだと感じました。

2.「あるべき」を手放して「ありたい」自分をつかみ取る

ワークショップ前後の意識の変化

德留: 参加する前は、「ワークとライフのどちらかを犠牲にしないとうまくいかないのではないか」という思い込みがありました。
というのも、上司との話し合いや仕事をするなかで「将来的に主任になって、課長になって、責任者のポジションになっていくのだ」という道筋を感じることがありました。強制されたわけではないのですが、そういう期待を感じていたのです。
一方で、私は結婚もしていますし、子どもを産むかどうかも考えなければならない。そうすると、「仕事で成果を出してマネジメントを目指すか、子どもを産むか、どちらかを選ばなければならない」という二項対立的な思考になってしまっていました。

ワークとライフは切り離せない、相乗効果を生む関係性にある
出典:スリール株式会社 講義資料

德留: でも、研修の資料で「ライフがあってワークがある、どちらも切っても切り離せない」という説明を見た時に、ハッとさせられました。
キャリアというのは仕事だけではなくて、人生のキャリアというものも自分でちゃんと決めていいのだと。どちらかを犠牲にするのではなく、どちらも大切にしていいのだと思えるようになりました。自分の固定観念を変えることができたと感じています。

木村: 私も、キャリアといったらマネジメントに行く道しかないと思っていました。

広島にいた時、上司の方が気にかけてくださって、将来のことを話す機会がありました。ただ、ライフイベントのタイミングを、どう考えて、どう伝えたら良いのか、正解が分かりませんでした。産休や育休を取得して、復帰したときには自分の居場所はなくなってしまうのではと不安でした。

でも、ワークショップで、「キャリアというのは、狭義で言うと仕事のことだけれど、広義で見るとプライベートも含めて全部が自分のキャリアなのです」というお話があって。もう少しプライベートにも注意を配りたいと思う自分に、正直になってもいいのかなと見つめ直す機会になりました。

ワークショップでは、ライフにワークを含める広義の「キャリアビジョン」を描いた。
出典:スリール株式会社 講義資料

「あるべき」から「ありたい」自分へ

木村: ワークショップでは、「『こうあるべき』『こうしなければならない』と考える『ベキ思考』」や、「完璧主義的思考で、100点以外は全て0点と考える『白黒思考』」についても学びました。

5年後のことを考えると、場合によっては職場復帰していない可能性もあると思っているので、キャリアとしては全然進んでいないかもしれません。

でも、ベキ思考や白黒思考を手放して、周りに助けを求めつつも自分にできることを精一杯やりながら、ベストを尽くしていく。それが自己実現だなと、思っています。

德留:今までは、選択肢となるカードを3枚しか持っていないと思っていたけれど、自分の考え次第では10枚に増やすこともできるのだと気づきました。選択肢や視野が広がっていくのがすごく嬉しくて、ワクワクしてくる自分に気づきました。

私の「ありたい」自分とは、夫と一緒に楽しい生活を送ることだと思います。それを軸に、将来やりたいこと、たとえば夫とのんびりできる家を建てたり、ピラティスをはじめたり、英会話を身につけて外国人の友達を作ってみたいなとも思っています。5年後の自分にいろんなワクワクを持ちながら、たくさんのことに挑戦したいです。

3.キャリアデザインを支え合う組織づくりに向けて

キャリアを実現するために周囲の協力を得る

木村: ワークショップでは、ヘルプシーキングという「周囲を巻き込む伝え方」についても学びました。自分のキャリアの理想に向けて、ここが大変なので、こういう協力をしてほしいと助けを求めることですね。

私にはハードルが高いようにも感じましたが、ワークショップ後に女性の先輩に相談することができました。自分のライフイベントや、仕事のキャリアのこと、今こういうことに悩んでいると。

すると先輩から「仕事もプライベートも、やりたい時にやらないと逃しちゃうから」と背中を押していただいて。それで一歩を踏み出すことができました。

德留: ワークショップの数日後、すぐに上司が面談の時間を取ってくれました。まだどのような協力をしてほしいという考えはありませんでしたが、上司の方から私に「期待していること」「良いと思っている点」を具体的に伝えてくださったのです。

普段、自分のことをちゃんと見ていてくださっているのだという安心感が得られて。それで、自分も少しプライベートの話をしてみようかなという気持ちになりました。

高村: それはよかったですね。実はワークショップと並行して、上司向けの勉強会も実施しています。
勉強会では、「メンバーには、具体的な事例を挙げて、期待を伝えてください」ということや、面談の機会をつくってくださいとお願いしています。上司の影響力は大きいですから。

德留: そうでしたか。私は自分で勇気を出すのが難しかったので、そういった場を設けていただいたおかげで、一歩を踏み出すことができたと思います。

将来のキャリアとしてのマネジメント職について思うこと

德留: 正直なところ、私の周りでは自ら進んで管理職になりたいという人は少ないと感じています。管理職になると、自分の仕事だけでなく、メンバーとのコミュニケーションや育成にかなりの時間を費やす必要もあって大変そうです。

木村: 営業は、常に数字を追いかける仕事なので、プレッシャーを感じている人は多いと思います。

だから、チームをマネジメントする立場になった方が働きやすいのではないかと考えて、マネジメント職を目指す人もいると感じます。

高村: 木村さんのお話については、他の職種にもあてはまると思います。例えば、管理職になって自分の裁量が広がると時間的な制約があってもやりくりがしやすいという話も実際に聞きます。

一方で長時間働ける人や、いつでも対応できる人が評価されている状態が続いていると、家庭やプライベートとのバランスを取りながら、限られた時間で働いている社員にとっては管理職になること自体が厳しい状況になってしまいます。

「人生で大切にしたいこと」は人によって違います。また同じ人であっても「タイミング」によって変化すると思います。仕事を最優先にする生き方は、人生の選択肢の一つです。

自分で納得して選んでいるのであれば、その道を進むことには何の問題もありません。一方で、「周りがそうしているから」「いつの間にかそうなっていたから」という理由なのであれば、一度立ち止まって、人生や働き方について考えてみてもよいのではないでしょうか。

わたしたちのキャリアデザインと今後のアクション

德留: 私の部署は、年下の新入社員がまだいないですが、もし後輩ができたら、「キャリアは仕事だけではなく、自分の人生のことも含んでいるんだよ」とまず教えてあげたいなと思います。

仕事だけでなく、家族との時間や自分のための時間もきちんと確保することで、もっと人生が豊かになるのではと思うのです。このことは、私のような若い女性に限らないことですから。

木村: ライフも充実させて、復帰してきちんと仕事も頑張れている私を、他の女性社員の方にも見てもらいたいです。いろんな選択肢を一緒に広げていけたらなと思っています。

営業は女性が少ないですし、周りに同じような人がいてくれたら、やっぱり一歩が踏み出しやすいと思うのです。だから、今いるロールモデルの方は本当に憧れで、尊敬しています。同時に、私自身は私なりのやり方で、新しいロールモデル像も示していけたらいいなと思っています。「こんな選択もアリなんだ」と思える人が増えるように、少しずつでも道を広げていけたら嬉しいです。

高村: 職場において、管理職が与える影響は大きなものです。仕事もプライベートも大切にしている管理職が増えれば、その姿が部下にとっての安心につながり、自分の大切にしたいものを大切にしながら、働き続けることができる職場になるのではないでしょうか。

このワークショップのような取り組みを通じて、自分の人生を大切にしながら、自分らしく働いて成果を上げられる組織風土を作っていけたらと思っています。

4.まとめ

「あるべき」を手放し、「ありたい」自分へ。対話から、キャリアの選択肢を広げていこう。自分らしい人生の未来を描いていこう。

サステナビリティ(サイトマップ)

大和ハウス工業オフィシャルサイトトップ

個人のお客さま

住まいを探す

大和ハウスグループの住まいを探す

(土地情報 / 新築・中古一戸建て / 新築・中古マンション)

法人のお客さま