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NPO法人CIO Loungeの理事長をしております矢島孝應です。本年で大和ハウス工業株式会社の「DXアニュアルレポート」に対する「第三者コメント」の執筆が3年目となります。私はパナソニック、三洋電機、ヤンマーの3つの製造会社で情報システム責任者をさせていただきました。現在は80名を超える日本のCIOクラスの方々と共に企業のIT化/デジタル化を加速するご支援をNPO法人として推進しております。また、ウイングアーク1st(株)、NTTドコモソリューションズ(株)で社外取締役、(株)ゆうちょ銀行でリスク委員会外部専門員等を併せて担当させていただいております。
「DXアニュアルレポート2025」を拝読し、このレポートが年々さらなる進化を遂げておられる点は素晴らしいと今年も感じました。ただ、昨今企業経営並びに企業の業務全般におけるIT化やデジタル化による対応分野が占める重要性は驚くほど速いスピードで変化してきております。第2次産業革命時代の10年、さらには20年くらいの変化が現在ではわずか1年余りで変革が起こっています。経営判断を進める際に、如何に多くのデータや情報を収集し分析できるかが、経営者個々人の能力の差以上に出ています。サプライチェーンにおいても、プロセスの連携による業務のスピード化や日々の変化へのフレキシブルな対応力がサプライチェーンの鍵であり、企業の優劣を左右します。さらにはお客様や市場の多様かつフレキシブルなご要望を企業が如何に受け止められるかが、競争力に顕著に表れます。これらは全てIT、デジタル、そしてAIを経営/業務/そしてお客様接点に如何に効率的かつ有効に活用出来る企業であるかが今後の企業の成長や社会から必要とされるか否かになってきました。つまり、経営者が、現場責任者が、そして全社員がITリテラシーを持っていない企業はこれからの社会では生き残れない社会環境になってきたという事です。
矢島 孝應(やじま たかお)
1979年松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)入社。三洋電機株式会社を経て2013年1月にヤンマー株式会社に入社。その間、アメリカ松下電器5年、松下電器系合弁会社取締役3年、三洋電機株式会社執行役員、関係会社社長3年を経験。ヤンマー株式会社入社後、執行役員ビジネスシステム部長就任。2018年6月に取締役就任。2020年5月退任し、NPO法人 CIO Lounge理事長を務める。現在は、NTTドコモソリューションズ株式会社社外取締役、ウイングアーク1st株式会社社外取締役、株式会社ゆうちょ銀行リスク委員会外部専門委員を兼任。
そうした背景の中、大和ハウス工業は「設計―施工―モノづくりーメンテナンス」各々の取り組みで、さらにはサプライチェーン視点でもサプライヤーや物流面からもITやデジタルを活用した取組を今回もわかりやすく掲示されておられます。さらにバックオフィスのデジタル化推進についてもかなり詳しく整理されておられます。ここで掲載されている取り組みを全社員でさらに進化させ、1企業だけではなく、業界や社会、そして日本や世界をリードしていただきたい、そしてリードできる会社であると今回のレポートを見させていただきより強く感じました。
芳井会長が非常に大切にされておられるお言葉「事業を通じて人を育てること」。大和ハウス工業にDXの取り組みを通じ、全社員が「読み、書き、そろばん」の現代版「読み、書き、IT」を強化し、日本の「人的資源経営」を支えていただけるよう切にお願いいたします。我々NPO法人CIO LOUNGEも共に進めてまいりますので、引き続きよろしくお願い致します。
最後にこのレポートを編集/発行に携わられた方々に敬意を表します。
矢島 孝應(やじま たかお)
1979年松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)入社。三洋電機株式会社を経て2013年1月にヤンマー株式会社に入社。その間、アメリカ松下電器5年、松下電器系合弁会社取締役3年、三洋電機株式会社執行役員、関係会社社長3年を経験。ヤンマー株式会社入社後、執行役員ビジネスシステム部長就任。2018年6月に取締役就任。2020年5月退任し、NPO法人 CIO Lounge理事長を務める。現在は、NTTドコモソリューションズ株式会社社外取締役、ウイングアーク1st株式会社社外取締役、株式会社ゆうちょ銀行リスク委員会外部専門委員を兼任。