バリューチェーンのデジタル化
住宅事業がAI活用に取り組む意義は、以下の3点です。
「一人ひとりに寄り添う、AI住宅体験」。AIがお客さまのニーズを深く理解し、属人化しがちな提案を平準化して最適な提案の実現を目指しています。
「人手不足・環境課題に、AIで未来の解決を」。AIで社会のインフラ課題に向き合う住宅産業の力強い味方にしていきます。
「住宅業界に、AIという次の差別化軸を」。営業・設計・マーケティング・アフターまで、全ての接点をAIで進化させ、他社にはない体験価値と効率性の実現を目指しています。
その中で今回、『規格・セミオーダー住宅のAIプランコンシェルジュ』によるお客さまへの提供価値の革新を2025年10月から展開していきます。
AIプランコンシェルジュで実現できることは以下の通りです。
ご入居されるご家族情報、現住まいの不満点・課題、新居に求めるご要望、ライフスタイルなど、住宅の提案に必要なご要望を確認します。
建設予定地の寸法・法令面の情報・駐車台数や位置などを入力します。これにより簡易的な配置計画を誰でもスピーディに提案可能になります。
お客さまのご要望・建設地の配置合致度をAIが判断し、2000プランを超える規格住宅・セミオーダー住宅「Smart Made Housing.」のプランの中から合致度順に選定します。選定理由やプランの特長はAIがお客様のご要望観点から解説を生成。追加要望(フリーテキスト)による絞り込みや追加検索も可能です。これらにより、2000以上のプランから「お客様に合うベストプラン」をスピーディかつ納得度高くご提案することができます。
図1:AIプランコンシェルジュ機能一覧イメージ
2025年10月、社内向けにリリースし、実際の商談・営業活動での活用を開始しています。実際に活用する中での改善要望を受け、より精度の高いAIプラン提案が実現できるよう進化させていきます。
AIプランコンシェルジュ導入により、お客様へのご提案精度とお客様の満足度・納得度を高めることで、 Smart Made Housing.の契約を150棟/月・1,800棟/年を目指します。当ツールは、リリースして終わりではなく、実際に利用する営業の声を定期的に集め、住宅事業全体で改善を行い進化させていきます。開発中も段階ごとに営業担当者から改善要望を集め開発を実施しています。
将来的にはWEBサイト上でお客さま自身が利用して、ご自身の建てたい住宅プランをシミュレーションできるようにしていきたいと考えています。AIを活用し、お客さまが安心かつ楽しい家づくりができるような環境を整えていきます。
ハウジング・ソリューション本部 事業統括部 事業戦略部 マーケティング室
室長 塩崎 大介
AIとの「価値共創時代」へ
2023年11月のChatGPT登場から構想をスタートし、約2年かけてリリースに漕ぎ着けました。今回のAI開発に際しては「業務効率化」にとどまらず「付加価値の創造」までを意識して設計。お客さまにとっては「2000以上のプランから『要望合致順』でプランを瞬時に選べる」、営業担当者にとっては「商談準備を大幅に効率化しつつ、提案クオリティと顧客満足度をアップできる」レベルに仕上がっていると思います。今後は「AIとの価値共創」をより意識して、競争優位性の高いサービスを競合社に先んじて開発・投入し、事業の業績回復・拡大とお客さまへの提供価値の高度化に挑戦していきます。