平素より大和ハウスグループの事業活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。株主・投資家の皆さまをはじめ、お客さま、お取引先の皆さま、地域社会の皆さまなど、当社グループを支えてくださるすべてのステークホルダーの皆さまに、心より感謝申し上げます。
大和ハウスグループは創業以来、「世の中の役に立つことをやる」という創業者の精神を大切にしながら、時代ごとに必要とされる商品やサービスを生み出してまいりました。その原動力となってきたのは、既成概念にとらわれることなく、新たな価値の創造に挑戦する姿勢にあります。
社会や経済の環境が大きく変化し、将来を正確に見通すことが難しい時代だからこそ、私たちには「創見」が必要だと感じています。これまでの延長線上に答えを求めるのではなく、変化の本質を捉え、新たな価値の可能性を切り拓いていくことが重要です。まず行動し、走りながら考え、最後までやりきる。そうした姿勢を役職員一人ひとりが持ち続けることが、当社グループらしい成長と価値創造の原動力になると考えています。
代表取締役会長/CEO 芳井 敬一
こうした挑戦を支える大きな力となるのが、デジタル技術です。AIやデータの活用により、お客さまや社会への理解を深め、商品やサービスの進化につなげることができます。また、住宅、商業施設、物流施設、環境エネルギーなど幅広い事業領域で培ってきた知見を結び付けることで、新たな価値や事業機会の創出も期待できます。
また、どれほど技術が進化しても、その価値を生み出すのは人にほかなりません。デジタルは可能性を広げる手段であり、それを活かして新たな価値を創造するのは社員一人ひとりの挑戦と発想です。当社グループは、人財の成長と挑戦を原動力にDXを推進しています。
さらに、“人的資本経営”から“知的資本経営”へと発展させていくことも重要です。私は、人の頭の中にあることが引き継がれないことは、企業にとって大きな損失だと考えています。現場で培われた知恵や経験は、会社の財産です。それをしっかり残し、次の世代へつないでいかなければなりません。今後はDXと知的資本経営を両輪として、新たな価値創造につなげてまいります。
当社グループでは、多様な事業で培ってきた強みとデジタル技術を融合し、新たな価値創造に取り組んでいます。近年注力しているデータセンター事業は、AIやデータ活用が進展する社会を支える重要なインフラであり、未来の産業や暮らしを支える基盤となるものです。私たちは建物や空間を提供するだけでなく、その先にある社会や産業の発展を支える価値の創出にも貢献してまいります。
これからも「創見」を起点に、社員一人ひとりの挑戦とデジタルの可能性を掛け合わせながら、新たな価値の創造に取り組んでまいります。その取り組みを通じて社会課題の解決と持続的な成長を実現し、企業価値の向上と豊かな社会の実現に貢献してまいります。
代表取締役会長/CEO 芳井 敬一
日頃より大和ハウスグループをご支援いただいておりますお客さま、株主・投資家の皆さま、お取引先の皆さま、地域社会の皆さまに厚く御礼申し上げます。
デジタル技術の進化は、私たちの仕事や事業のあり方に大きな変化をもたらしています。大和ハウスグループにおいても、デジタルは単なる業務効率化のための手段ではなく、お客さまへの価値提供を高め、事業の可能性を広げるための重要な経営基盤として位置付けています。
これまで当社グループでは、働き方改革・業務システムの刷新・情報セキュリティ対策の強化・グローバルITガバナンス・データ活用基盤の強化・DX人財の育成など、さまざまな取り組みを推進してきました。こうした活動が評価され、「DX注目企業2026」に選定されたことは、一つの成果であると受け止めています。
代表取締役社長/COO 大友 浩嗣
一方で、仕組みや体制を整えるだけでは、変革は実現しません。DXの成果は、現場の社員一人ひとりがデジタルを使いこなし、仕事の進め方を変え、お客さまへの提案やサービスの質を高めることで初めて生まれます。AIやデータの活用についても、単なる作業時間の短縮に終わらせず、社員の知識や経験、発想力と組み合わせ、より良い判断や新たな価値の創出につなげることが重要です。
住宅事業におけるAIを活用したプラン提案や、お客さまとの継続的なつながりを支えるデジタルサービスなど、事業の場でも新たな取り組みを始めています。今後は、こうした成果を各事業へ着実に広げ、お客さま一人ひとりに適した提案と、期待を超えるサービスを提供し、大和ハウスグループの持続的な成長を実現してまいります。
代表取締役社長/COO 大友 浩嗣
当社は2017年に設計にBIMを導入するとともにDXを推進し、企画・設計・施工・維持管理までをデータでつなぐ新たなものづくりの基盤を築いてきましたが、近年BIMをはじめとするデジタル技術の活用は、建設のあり方そのものを大きく変えつつあります。建設時に生成された情報を建物完成後も活かすことで、維持管理や再生を含めたライフサイクル全体で建物の価値向上を図ることが可能になります。建物をつくるだけでなく、その後の価値を高め続けることが、これからの建設業に求められる役割です。さらに、近年のAIの急速な発展により、この変革の流れは一層速くなると考えられます。
当社では建設DX部門に専任チームを設置し、建設技術分野におけるAI技術を活用した施策の開発に着手しました。これは、単なる業務効率化の追求ではなく、技術者自身の仕事の質を高めるものです。そして技術者が長年培ってきた経験や知識をデジタルで記録・整理し、組織の資産として次世代へ引き継ぎ、より高いレベルのものづくりを目指すための取り組みです。現時点ではまだ初期段階ですが、将来の技術者の働き方を大きく変える原動力になると確信しています。
代表取締役副社長 技術本部長 村田 誉之
大規模プロジェクトにグループが共同で取り組むことは、これまで各社が培ってきたDXやBIMの技術やノウハウを実証し、当社グループの総合力をさらに進化させる絶好の機会となります。都市型超高層ビルの「大阪マルビル建替」や地方の広大な敷地での「東広島半導体工場」の2つのビッグプロジェクトは、DX/BIM/オフサイト化を駆使し、当社グループをさらに高いステージへ押し上げるものと捉え、注力していきます。また、新たにセムリンクスがグループに加入したことにより、建築と設備の一体的な取り組み、設備分野でのグループ内連携、建物情報を活用した維持管理の取り組みが進むことを期待しています。
これまでのDX技術開発の成果の一つである施工現場の遠隔管理システムは、既に実運用の段階に入っています。この仕組みは、平常時の生産性向上に寄与するだけでなく、昨今頻発する台風や集中豪雨などの自然災害時における迅速な状況把握や早期対応にも大いに活かされています。このようなDXやBIMの価値は、社内だけではなく現場で働く技能者や協力会社の皆様にとっても有益なものへと進化させたいと考えています。また建設技能者データベース等を構築・活用することで、生産性の向上や円滑な技術継承を促進し、建設業界全体の働きやすい環境づくりに貢献していきます。これらの施策を通じて、現場力のさらなる強化を図り、将来にわたり持続可能な建設業を目指してまいります。
私たちは、AIやBIMをはじめとするDX技術を活用し、一人ひとりの知恵と経験を組織の力へと昇華させていきます。そして「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、ものづくりにさらなる工夫と創造性を加え、新しい価値を創造し、次世代の建設業を力強く牽引してまいります。
代表取締役副社長 技術本部長 村田 誉之