大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

DXアニュアルレポート2026

DX推進を支える組織体制

DHME(ダイワハウスモジュラーヨーロッパ)[欧州]

目的、ビジョン

DHMEのデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略は、欧州事業全体における持続的な成長と業務運営の高度化を支えるため、標準化され、安全性が高く、データに基づいた基盤の構築に重点を置いています。
その目的は、単にデジタル化を推進することではなく、信頼性の高い事業運営、標準化・統一された業務プロセス、安全な情報管理、そしてより適切な意思決定を実現することにあります。

この実現に向けて、DHMEでは以下の4つを戦略の柱として掲げています。

これらの柱は、業務プロセスの標準化、アプリケーションの最適化・統合、セキュリティ対策、ガバナンス強化、データ活用、および新技術の導入に至るまで、DHMEのDX推進方針の指針となっています。

取り組みの全体像

IT部門は、標準化(SAP)、信頼性の高いデータ基盤、安全なデジタル化、および新技術の適切かつ統制された導入を通じて、安定的で予測可能なITサービスを提供するとともに、建設・製造分野におけるイノベーションを加速します。

昨今の主な取り組み

主要な成果の一つとして、「SAP RISE Private Cloud」への移行を無事完了しました。DHMEでは、SAPとの協働により「Transformation Preparation Services」プログラムを立ち上げ、業務プロセスの標準化を推進しています。本プログラムを通じて、SAPベストプラクティスに沿った業務改革、中長期的なDXロードマップの策定、および独自開発ソリューションへの依存低減に取り組んでいます。
これと並行して、DHMEではアプリケーション全体の構成(業務プロセス、利用中のアプリケーション)について見直しを進め、SAPの標準機能と重複する機能の洗い出しを完了しました。これは、事業価値、機能の重複状況、および移行コストを踏まえた将来的なアプリケーション最適化の基盤となります。
もう一つの重要な取り組みとして、DHMEでは責任あるAI(人工知能)の活用を推進しています。全社的なMicrosoft Copilotの導入に加え、設計・エンジニアリング、積算、業務プロセスなどの分野で実用性を評価するため、業務課題に特化した複数のAI活用施策の検討・検証を進めています。これらの取り組みでは、AI活用による事業価値の創出を見極めるとともに、社内のAI活用能力の強化や、AIを適切かつ責任ある形で利用するためのガバナンス体制の整備に重点を置いています。

コンピュータビジョン技術により、リアルタイムの映像解析を通じて、人員の検知、保護具(PPE)の着用状況の確認、および潜在的な安全リスクの把握を自動化し、より安全な建設現場の実現を支援しています。

また、DHMEのDXを代表する取り組みの一つとして、生産ラインとして高度な自動化を実現した「Hall 17」を導入しています。モジュールは、自動搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)によって生産工程内を搬送されており、生産実行管理、計画管理および物流管理システムが統合された仕組みによって支えられています。デジタルによる工程管理、リアルタイムの生産モニタリング、および各種運用データを活用し、生産効率の向上、品質の改善、ならびに生産フローの最適化を図っています。

DHMEは、サイバーセキュリティとガバナンスの強化にも継続的に注力しています。2026年には、ISO 27001の再認証審査を指摘事項なく完了し、同社の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の有効性が確認されました。

効果、今後の展開

SAP RISEへの移行により、今後の変革施策を支える最新のクラウドベースERP基盤を構築しました。SAP TPSプログラムを通じて、DHMEは業務プロセスのさらなる標準化、システムアーキテクチャに関するガバナンス強化、およびAIやデジタル技術を活用した事業革新の機会創出を推進しています。
Microsoft Copilotを全社展開しており、日常業務における活用が着実に進んでいます。次のステップとして、利用者のAI活用スキル向上を図るとともに、定量的な事業価値が見込まれる領域において、AIエージェントを含むより高度なAI活用の可能性を検討していきます。
今後もDHMEは、アプリケーション環境のさらなる最適化、業務プロセスの標準化の推進、およびSAPの機能活用の拡大に取り組んでいきます。さらに、DHMEでは専門パートナーと連携しながら、各業務領域におけるAI活用の機会を体系的に評価していく予定です。事業戦略および業務目標を起点として、各AI活用機会について、事業価値、実現可能性、ガバナンス要件、および持続可能な事業性の観点から評価を行います。

Daiwa House Modular Europe
Head of IT & Innovation / CISO
Maarten Stemvers

持続的な成長を支える、
標準化・セキュリティ・データ活用を基盤とした環境の構築

DHMEにおけるデジタルトランスフォーメーションは、単なる技術導入を目的とするものではありません。業務プロセスの標準化、信頼性の高い情報基盤の整備、そして新たな技術やイノベーションを適切な統制とセキュリティの下で活用できる事業環境の構築を目指しています。
当社のDX戦略は、「Run(安定運用)」「Simplify(標準化・最適化)」「Secure(セキュリティ強化)」「Innovate(イノベーション推進)」の4つの柱を軸としています。業務プロセスの標準化、不必要な複雑性の排除、情報セキュリティとガバナンスの強化に加え、明確な事業価値を創出するデータやAIの活用を推進することで、長期的な成長と卓越した事業運営を支える基盤を構築しています。
DHMEは今後もDXの取り組みを継続し、業務の標準化、データ品質の向上、責任あるイノベーションの推進、そして事業運営の効率化とより適切な意思決定に貢献する新技術の持続的な活用に重点を置いていきます。

大和ハウス工業オフィシャルサイトトップ

個人のお客さま

住まいを探す

大和ハウスグループの住まいを探す

(土地情報 / 新築・中古一戸建て / 新築・中古マンション)

法人のお客さま