バリューチェーンのデジタル化
BIMによる事業DXの実現に向けて住宅系事業では、BIMデータを顧客情報およびものづくり情報と一元化することで、BIMデータの高度活用と競争優位性の確立を目指しています。BIM導入前は、仕様データとCADデータとの整合性をとるために「同期処理」が必要でしたが、現在はBIM対応の3次元CAD(Revit)をベースに3Dモデルと仕様データを統合したBIMデータとして運用活用しています。
BIMの運用により設計情報のフロントローディングが進み、設計技術者の作業負荷増加が問題となっていますが、プレゼン系のCADツールを導入することで、設計作業の事前準備が可能な環境とし、設計技術者の負荷軽減と運用効率化を実現しています。
図1:バリューチェーンのデジタル化 5年後に目指す姿
戸建住宅の取り組みとして、ビッグデータ(過去契約データ)を活用した人気要素を盛り込んだ「ファストプラン」の運用を開始しました。過去に契約していただいたお客さまが実際に建築されたプランを分析し、売れ筋要素を盛り込んだプランを作成。そのプランをハイクオリティパース(図2)やWebVR(パノラマ)・感動動画でプレゼンテーションできます。これらを初期提案で活用することで、プラン合意までの時間短縮や初期段階での提案差異化を図り、決定率の向上および契約拡大につなげることを目的としています。
契約後は、このデータをRevitに連動することで、DiMAS-Jの入力作業低減とデータ精度の確保を図ります。また、カラーシミュレーションやDIGボード(*3)への自動連携を行い、お客さまとの色決め作業が飛躍的に効率化できます。(図3)
(*3)DIGボード:内装を主とした顧客提案ボード(DIG:ダイワハウス・インテリア・ガイド)
図2:ハイクオリティパース(内観)の例
図3:業務の流れとシステムフロー
賃貸住宅では、BIMデータを作成するためのCAD関連ツール展開を終え、BIMデータを活用することによる業務の効率化や新たな付加価値の創造に取り組んでいます。モノづくりの工程に応じてBIMモデルの粒度を粗→密に上げていくことで、効率的に精度の高いBIMデータを作成し、設計工程だけではなく施工やCSなどの業務においてもBIMデータを活用することを目指しています。
図4:Revitの情報付加イメージ
D’s BIMでは、構造設計にて配置した柱・梁などの主要部材を、3D空間上に配置させたうえで各部材の接合状態を把握します。そして、商品開発段階で設計したルールに従って結合するための部材を発生させ、主要部材と統合することで部品を生成する仕組み(3D自動部品生成)を考案し、実現させています。これにより、管理品目点数が大幅に削減できるだけではなく、別注品の削減にも寄与します。(図5)
また、鉄骨部品と企画設計情報の重ね合わせが仮想3次元空間上でできるため、さまざまな干渉チェックが可能になります。
図5:3Dによる一棟組上げシミュレーション
図6:BIMにおける既存展開ツールの位置付け
当社では、施工担当者全員にスマートフォンやタブレットを配布し、施工現場のDXを推進しています。
物件ポータルサイトを施工情報の中核基盤として、現場映像、建物情報、工程、各種記録 などを連携し、現場・本部・施工会社間の情報を一元管理しています。
また、施工店アカウント管理や顔認証による入退場管理を通じて、現場で働く個人単位のデータを取得・活用し、より安全で働きやすい環境づくりを推進しています。
また、AIを活用し工事写真の判定や検査支援機能により品質不備の早期発見と再施工リスクの低減を実現しています。
技術力を伝承し、さらに発展させるためにノウハウや暗黙知をデータ化し、デジタル技術を活用した新たな建設プロセスを構築し、安全で高品質かつ持続可能な施工体制の実現を目指しています。
当社の施工現場に従事する人の働き方を変えるため、建設プロセスのデジタル化の実現を目指した取り組みを実施しています。
国土交通省の定めるi-Construction 2.0による建設現場の生産性50%向上を目指して、新たな建築プロセスを構築していきます。
データ活用やAI技術の導入を通じて、安全・品質・工程管理の高度化を図り、現場で働く人がより高い価値を出せる環境を実現します。
【関連資料】国土交通省「i-Construction2.0」
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