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コラム No.27-32

サプライチェーン

秋葉淳一のロジスティックコラム(4) デジタルロジスティクスリーダーシップ

公開日:2018/12/25

*このコラムは、11月27日に開催された「MOVOFORESIGHT」での講演内容に基づいて作成しています。

アナログはだめなのか

現在、デジタルトランスフォーメイションという言葉に代表されるように、デジタル化への進展が進んでいますが、まず「アナログ」について考えてみたいと思います。
私はアナログには良いところがたくさんあると思っていますが、これだけ人手不足といわれる中においてなぜアナログではなくデジタルなのでしょうか。 アナログとデジタルの違いとは、まず、デジタルはコピーしやすいということです。アナログというのは、非常に属人的なので、コピーしづらい。人手不足の中でコピーしづらいということはどういうことかというと、悪い側面を挙げれば、非効率、経験や勘に頼らざるをえないといった点があります。また、特定の人物のスキルに依存してしまうこともあります。
しかし、経験や勘があるからできることもありますし、特定の人のスキルは必要なものです。第一、全員同じだと、評価もできませんし、目標設定やモチベーションアップも難しくなります。

問題は、本来人間がやるべきことは何かということです。人がやるべきことは作業ではありませんし、全員同じことをしてほしいわけでもありません。
機械にできることは機械でやるべきです。ルールベースで整理できることであれば、計算機をつかえばいいですし、たくさんのデータから統計処理でできることがあれば、人工知能で処理すればいいのです。しかし、人工知能がある確率で出した答えを判断するのは人間です。意思決定や戦略立案、経営判断は人間がするべきことです。

デジタル化を推進する

デジタル化を推進するということは、正確に再現しやすい、コピーしやすいデジタルの性質をどうやって活用するかということです。またデジタルが活躍するためにはデータが重要です。デジタル化がしづらいと諦めるのではなく、できることを見つけてどんどんデータ化していくということが非常に重要です。そのうえで、人は人が得意なこと、やるべきところにフォーカスできます。
今、ロジスティクス業界は、まさに変革のときです。「今」決断すべきです。労働人口は毎日約2200人減少していることを忘れてはいけません。これまではずっと、人口が増加するなかでのビジネスでした。だからこそ属人性というものが、差異化するために非常に重要でした。しかしこれからは誰も経験したことのない人口減少の社会です。的確な意思決定と手立てを取らないと事業の失敗すらありえます。当然リスクもありますが、来年や再来年という話ではなく、今ジャンプできるかできないかが、5年後に大きな差となってしまうでしょう。
イノベーションは、非連続で起こります。ロジスティクス業界も非連続のイノベーションが今起きようとしています。

「AIR」を推進する

今、「AIR」という言い方を広めようとしています。「A」はAIと「I」はIoT、「R」はロボティクスです。ロボティクスというと本当のロボット、物体としてのロボットを想像しがちですが、ロボティクスのプロセスオートメーションという「RPA」のことです。
RPAとは、ルールに沿って単純に作業をこなすことで、比較的安価で導入できる点にメリットがあり、導入も導入後のフォローもAIほど難しくありませんから、RPAに取り組まれている会社も多いと思います。
RPAのステップ1はルールベースです。ルールベースであれば、答えがわかりきっていますから、結果を出しやすくなります。そういう意味でも、非常に大きな1歩となるのではないでしょうか。

データを共有し、シェアリングを実現する

私たちダイワロジテックでは、ロジスティクスにおいてデジタル化を推進し、プラットフォームをつくり、シェアリングを実現したいと考えています。お客様によっては自分たち専用のシステムをつくりたい、自分たちの思いどおりにつくってほしいという方もいます。しかし、そうしたお客様であっても、例えば在庫を共有する、出荷データを共有するといった、シェアリングできるポイントはたくさんあります。一緒にやれること、シェアできることをしましょうと提案しています。
逆に、ロボットなども含めてすべてシェアリングしたい、自社のためだけに投資をするのではなく、また大きなリスクを負うこともできないので、設備やシステムも含めてシェアリングしたいというお客様もいます。私たちダイワロジテックはこの両方に対応します。そのうえで、お客様の売り上げを伸ばす、あるいは利益をより多く出すことに貢献したいと思っています。

なぜロジスティクスの領域でシェアリングを行うのかというと、全体最適による効率化、無駄の排除です。投資リスクの分散は、シェアリングをすることによって当然可能になります。戦うという「競争」から共に作り上げる「共創」という領域になれば、さらにまた新しい世界というものが見えてきますし、そこで出てきた利益をまた次に使えるようになります。

一方、シェアリングに参加する人たちに対して求めなければならないこともあります。参加さえすれば、コストだけ下がると思っている人たちもいらっしゃいますので改めて言います。シェアリングに参加するということは、当然ですが、計画精度を上げなければなりません。「許容と我慢」と言っていますが、みんなで一緒に使うということですから、許容もしなければいけないし、我慢もしなければいけません。
そうすることで、成功を流用、コピーできるわけです。これが実現できれば、参加している全員にとって良い結果が生まれ、これからの市場で勝ち残ることができると信じています。

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土地活用ラボ for Biz アナリスト

秋葉 淳一(あきば じゅんいち)

株式会社フレームワークス代表取締役社長。1987年4月大手鉄鋼メーカー系のゼネコンに入社。制御用コンピュータ開発と生産管理システムの構築に携わる。
その後、多くの企業のサプライチェーンマネジメントシステム(SCM)の構築とそれに伴うビジネスプロセス・リエンジニアリング(BPR)のコンサルティングに従事。
2005年8月株式会社フレームワークスに入社、SCM・ロジスティクスコンサルタントとしてロジスティクスの構築や改革、および倉庫管理システム(WMS)の導入をサポートしている。

単に言葉の定義ではない、企業に応じたオムニチャネルを実現するために奔走中。

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